いま注目のアジア! 親日国カンボジアに高原リゾート&キャンパスを作る「vKirirom」構想

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A2A Townは2015年7月14日、都内の会場で発表会を開催し、同社がカンボジアで進行中の「vKirirom構想」についての発表会を開催した。発表会にはA2A Townの代表取締役社長である猪塚武氏と、駐日カンボジア参事官であるチャウ・ソシラ氏が登壇し、同構想について解説を行った。

猪塚氏は以前、デジタルフォレストの代表取締役社長として同社の事業を興したことで知られる。その後デジタルフォレストは、アクセス解析では有力な企業へ成長。その会社をNTTコミュニケーションズに売却するなど、シリアルアントレプレナーとして活躍してきた人物だ。その後にはASEANでの起業を目指し、いまのA2A Townを2011年12月に立ち上げた。

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A2A Town代表取締役社長 猪塚武氏

■東京ドーム約2000個の土地を開発する特大プロジェクト
今回の事業のコンセプトは、「高原リゾート&キャンパス」だという。カンボジアの首都プノンペンから約100キロ離れたところにあるキリロムという場所で展開されているプロジェクトだ。

土地の広さは1万ヘクタール(東京ドーム約2000個分)の自然の森があり、内線前は政府の別荘地として開発されてきた。そこに全寮制の大学を作り、大学がリゾートをデザインし、産学連携の事業を興していくことになるという。

学生には奨学金とインターンシップが用意され、優秀な学生には支援を惜しまず、成長への手助けをしていくとのこと。学校の授業はインターネットを活用したスマートラーニングで行われる。

カンボジア参事官のソシラ氏は「vKirirom事業に賞賛を送りたい。このような日本企業による、現代技術と自然保護を結びつけたプロジェクトは、カンボジアの人々に持続的な発展へと結びつける新しい生活のスタイルと、労働環境を提供してくれることを願っている」と祝辞を披露した。

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駐日カンボジア参事官チャウ・ソシラ氏

■vKirirom構想とは、どのような構想なのか?
vKiriromとはどのような構想なのだろうか。まずその言葉だが、「Kirirom」(キリロム)は土地の名前、その前につく「v」とはカンボジアで「みんなの」を意味する言葉であるという。つまり「みんなのキリロム」という意味になるわけだ。

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■約60年を経てキリロムに再び開発支援の手が
このキリロム、実は1956年に一度、日本から開発の手がさしのべられたことがある。日本が太平洋戦争後に友好条約を初めて締結した国はカンボジアで、その際に5万人の農業移民の受け入れ、キリロムの高原都市としての開発支援の構想があったという。しかしその後、カンボジアが内戦状態に陥ってしまったため、この構想は頓挫した。それから約60年経った現在、新たに進められているプロジェクトがvKirirom構想というわけだ。

この開発だが、現在は2024年までを目標とした第1フェーズが進行中。全体の7%となる600ヘクタールについて開発を行っている。これについて猪塚氏は「ITでは、アジャイル開発という言葉もあるが、それと同じでフェーズを追うごとにフィードバックを受けつつ開発をしていくやり方を採っている」とのこと。開発に当たっては自然を残した形で進めているそうだ。アジャイルとは、ITにおいて迅速かつ適応的にソフトウェアやシステム開発を行う手法のことで、vKiriromは、これに似たリゾート開発を行っているとのことである。

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■2035年に1000億円企業を目指す
今後の売り上げ予想だが、2035年には1000億円企業となるべく目標を立てているとのこと。2020年では不動産の売り上げが全体の75%を占める形だが、その資金を教育や旅行業に投資し、2035年には観光業、大学といった事業がぐっと伸びる形に持って行く計画だ。2020年にはIPOを目指している(上場は国内・国外のいずれを目指すのかは未定)。

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しかし、「このプロジェクトをカンボジアの人たちだけで進めるのは難しい」と猪塚氏。そのためにまず大学を作り、海外などからも優秀な教師を呼び込み、町を作るだけのスキルを学ぶ学生を育成。育った学生がキリロムの開発をしていく。そしてそれは、カンボジア自体の発展の牽引力となる――。こうしたことから「ハイランドリゾート&キャンパス」という構想となっているわけだ。リゾート開発を行う場所で学んだ学生たちが、その場の開発を行う。例えるなら人材の地産地消のようなシステムである。

開発のイメージだが、まだカンボジアは経済発展途上のため、高級リゾートを作っても受け入れる先がない。このためまずはキャンプ場を作り、リゾートを楽しむという環境を醸成したあと、5つ星ホテルやゴルフリゾート、ウォーターリゾートなどを順に作っていく手はずとなっている。

大学については、全寮制で学費と生活費は全額奨学金とするという。「英語も受験科目から外してあるので、どのような人でも優秀であれば受け入れる環境を作る」と猪塚氏。それに加えて4年間インターンシップを受けられるほか、外資系企業で4年間働くこともできるというプログラムになっている。

「世界中からカンボジアに教師を連れてくることは難しいかもしれないが、『5つ星のホテルに1週間無料で泊まれます』となれば、なんとか来てくれるのではないか」(猪塚氏)。こうしたアプローチも含めて、世界中のベストの授業を受けられる環境を作り上げていくとのことだ。「学生の価値を上げるための大学を作るのが目的」(猪塚氏)。

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最終的にはキリロムの町は、1000人のインターンシップ生と、3万人の学生が集まる規模を目指すとのこと。日本だとできないことも実験プロジェクトとして行えるので、「ドローンのプロジェクトとして山手線の1.5倍の面積を提供することも考えている」(猪塚氏)。こうした目標を見据えて、10年で1万人の学生数の大学の創出、高級ゴルフ&ヴィラでブランド構築、カンボジア人でも楽しめるリゾートの建設を進めていく。

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なお現在のステータスだが、7月に政府の開発委員会承認を受けた後、別荘地の分譲マーケティングを実施。海外マーケティングも開始するほか、11月には大学の正式開校を目指している。施設としても、レストラン、バンガロー、シェアハウス、別荘、ランドリー、ショップ、ラグジュアリーテント、コンテナハウス、オートキャンプ場が作られている。今後は大学キャンパスのほか、集合住宅形式の別荘を建設する予定だ。ちなみに映画の撮影も行われたほか、Googleのストリートビューの撮影も来たそうだ。

「元々日本とカンボジアのフレンドシップを目的として立ち上げた事業。日本の多くのベンチャー企業に参画していただきたい」と猪塚氏。カンボジアを起点とした一大プロジェクトである「vKirirom構想」、60年を経て、新たに動き出した同構想の今後の動きに注目していきたい。

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