医療・介護の現場での様々な問題を解決! NKワークスの予測型見守りシステム「ネオスケア」

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NKワークス株式会社は2015年10月6日、都内 秋葉原UDXにおいて、プレス関係者向けに「NKワークス 新製品および新プロジェクト発表会」を開催した。今回発表されたのは、業界初の予測型見守りシステム「ネオスケア」というシステム。同社が長年にわたり培った画像処理技術を活用したもので、介護現場における高齢者と家族とのいきいきとした良質な人生をサポートするシステムとしている。

介護や医療現場における見守り機器はすでに多数存在するが、同製品は、従来の見守り機器とは異なり、最先端のロボットテクノロジーを用いた極めて精度の高い見守り機能に加え、人の手による繊細な見守りを融合することで、今までできなかった見守りを可能とするという。かなり革新的なロボット介護機器というわけだ。

■医療・介護の現場での問題を解決したい
発表会は、主催者を代表してノーリツ鋼機グループ代表(ノーリツ鋼機株式会社代表取締役社長CEO)西本博嗣氏の挨拶から始まった。ノーリツ鋼機グループは数多くの事業を手掛けており、主な分野としては医療や環境、食、シニアライフ等の事業である。ノーリツ鋼機グループのひとつであるNKワークス株式会社は、物作りの会社であり、今回、予測型見守りシステム「ネオスケア」を開発した。

「今回の商品は最先端の技術。見守りですから、センシングやアラート、介護施設のオペレーションに最適な機能を盛り込んだ商品となっております。しかしながら、物作りや技術だけでは今を取り巻く様々な問題を解決できるとは思っていません。医療・介護の現場では、患者様も、それを支える施設側も人でありますし、人と人との問題をどこまで機械や技術で解決できるかというと、様々な問題がございます。その中で人手不足等の様々な問題が現場で起きており、そのひとつでも解決できれば、社会に貢献できるのではないかという思いで、開発に至りました。」と西本氏。

このように「ネオスケア」は実際の介護現場での声を反映させて商品開発を進めてきたそうである。西本氏は今回の商品を皮切りに様々な技術を活かした製品・サービスを提供するとともに、今の日本の介護問題を解決できるソリューションを作り出したいとのこと。

ノーリツ鋼機グループ代表西本博嗣氏

ノーリツ鋼機グループ代表西本博嗣氏

■「ネオスケア」導入後、転倒回数が半分に減少
引き続き、NKワークス株式会社ロボット事業プロジェクト部長安川徹氏からデモンストレーションを交えた「ネオスケア」の解説があった。

日本が抱える課題として、65歳以上の高齢者、および認知症患者の増加がある。2025年には、前者は709万人、後者は700万人の増加が予測されるという。現在、こうした高齢者の転倒・転落事故が多発しており、事故原因の50%以上を占める。その一方で介護職員が不足しており、2025年までに100万人が不足すると予測される。今年78歳になる筆者の母親も、7月末に買い物の帰りに店舗前で転倒し、右腕を複雑骨折、救急搬送され手術と入院が必要となる事故を経験しているだけに非常に身につまされた。

こうした状況を踏まえ、高齢者の要支援・介護度の進行を見守りことにより、可能な範囲での自立生活を送ってもらい、本院と家族の身体的・精神的な負担を軽くすることを目標として、「いきいきらいふプロジェクト」を発足したそうである。

本プロジェクトは、本製品による見守り支援だけではなく、ロボット介護機器から得られる生体・生活情報をビックデータとしてM2M・IoTサービスを提供することにより、「いきいきとした最良の人生」の実現に貢献する。そして「ネオスケア」の発売が同プロジェクトの起点となるというわけだ。

NKワークス株式会社ロボット事業プロジェクト部長安川徹氏

NKワークス株式会社ロボット事業プロジェクト部長安川徹氏

先述したように「ネオスケア」は従来の守り機器とは異なり、最先端のロボットテクノロジーを用いた極めて精度の高い守り機能と人間による繊細な見守りを融合することで、今までできなかった見守りを可能とする革新的なロボット介護機器だ。

具体的には、下記の機能をサポートする。
1. 昼夜を問わず暗室でも対象者の動きを見ることができる赤外線センサー
2. 対象者の様々な動作パターンを認識できるセンシング機能
3. 介護現場の見える化(プライバシー保護対応)を実現するリアルタイム映像配信機能
4. 生活不活発病を早期発見できる日常生活動作(ADL)のモニタリング機能
5. 最適な介護プラン作成に役立つ検知履歴・映像録画機機能

発表会場では、スタッフの一人を介護者に見立て、デモンストレーションが実施された。

ベッドに横になっている介護者の状況は、「ネオスケア」によって常に見守られている。介護者がベッドから起き上がろうとすると、介護者はスマートフォンやタブレット端末に通知を受けて画像で確認できる。必要性を感じたら、訪室すればよいわけだ。さらに履歴が残るため、蓄積したデータにより日常生活動作(ADL)のチェック、事故原因の判定が行えるというメリットもある。

筆者の母親は入院中にテントウムシの形をした端末を体に付けられ、ベッドから離れるとベッドにくくり付けられたヒモによって端子が外れてアラートを出すギミックだった。これを付けられる側は「あなたは認知症の疑いがあります」と病院に言われていることを強く意識させられるため、寝る前は非常に不愉快な表情をしていた。こうしたことがなくなるだけでも患者側の精神が安定すると思われる。

介護者の状況は、ベッドの上に設置された「ネオスケア」によって常に見守られている

介護者の状況は、ベッドの上に設置された「ネオスケア」によって常に見守られている

長安川氏によると、10施設49名(要介護度4、5かつ認知症ありの方が中心)を対象に「ネオスケア」導入前後の転倒回数を調査したところ、下記数が半分(47)に減少したというのだから驚きだ。

同社は日立システムズとの業務提携により、全国のサービス拠点と豊富な業種・業務ノウハウを生かしたITの枠を超えた高いサービスの提供を実現する予定だそうである。日立システムズとの提携は、機器の保守メンテナンスにとどまらず、「いきいきらいふプロジェクト」においても、生活動作情報を蓄積・分析して介護サービスやケアプランに生かす仕組みの実現のため、その保有する高品質・高信頼のITインフラを活かした協力体制を構築していくとしている。

■「ネオスケアはトップレベル」と経産省
安川氏の説明が終わると、経済産業省製造産業局産業機械課課長補佐(ロボット政策担当)岡本健太郎氏より、挨拶があった。

同省はNKワークスの製品開発の補助に携わっており、「ネオスケアが製品化されたことに個人的にも大変喜んでいる」とのこと。現場のニーズを踏まえて製品開発をしなければならいとの考えがあり、「ネオスケア」の開発は現場の調査からはじめたそうだ。その甲斐もあり、本製品は経済産業省から優秀機器認定を得た。

「ぜひ、介護施設に導入していただいて、その効果を示していただければ、あとの企業が活躍できると思います。そういった意味では、NKワークスの製品はトップレベルで他の企業を引っ張っていけるような機器になろうかと思いますし、それを期待しております。引き続き、経産省とも連携をとりながら、日本のみならず世界中に普及していけるように我々も支援していきたいと思います。」と、ロボット介護機器の分野は今後、拡大しなければならない分野であることを強調していた。

経済産業省製造産業局産業機械課課長補佐(ロボット政策担当)岡本健太郎氏

経済産業省製造産業局産業機械課課長補佐(ロボット政策担当)岡本健太郎氏

■3つのLIFEを意識した医療分野の研究開発
日本医療研究開発機構は、「生命」「生活」「人生」3つのLIFEを意識した医療分野の研究開発とその環境整備を応援する機構だ。文科省・厚労省・経産省等の本部の意を受けて予算の集約した一体的な実行の実現を行っている。具体的には、研究機構・研究者に対する研究費等の配分や管理だとなる。今回の「ネオスケア」の分野は「介護」なので、人生を変えるものに繋がるという。

同機構の産学連携部では、先進的な医療技術の実用化・臨床応用の主要な対象(出口)として、医療機器の研究開発支援を担当している。その中にあるロボット介護機器開発・導入促進事業では、平成27年度予算額が25.5億円となっており、とくにやる気のある企業に分配を行っているという。

国立研究開発法人日本医療研究開発機構産学連携部医療機器研究課君島達也氏は、「事業は終了して半年経っているわけですが、これからロボットが普及していくことに関してはスタート地点だと思います。これからたくさんの人に役立つことを祈念いたします。」と、「ネオスケア」に対する期待を述べた。

国立研究開発法人日本医療研究開発機構産学連携部医療機器研究課君島達也氏

国立研究開発法人日本医療研究開発機構産学連携部医療機器研究課君島達也氏

■「より快適な介護技術の提供、ケアプラン作成に生かせる」医学博士大川弥生氏
最後に国立研究開発法人産業技術総合研究所招聘研究員医学博士大川弥生氏が「介護の質的向上に向けたロボット介護機器の開発」と題したプレゼンを行った。同研究所のロボット介護機器開発・導入促進事業としては、開発補助事業と、基準策定・評価事業の2つに大別される。NKワークスの「ネオスケア」は、開発補助事業の一環として開発が進められたそうである。

それに対してもうひとつの基準・評価事業は、開発補助事業の開発の仕方を具体的に支援していくのがひとつ。もうひとつはそれらを踏まえて、これからのロボット介護機器の本当に役に立つものはどうやって開発するのか、そういう大きな方向性を考える事業となる。その中でも実証試験ガイドラインは緊急の課題となっており、それを中心として研究を進めているとのことだ。

『この製品は、ロボットテクノロジーを搭載した「見守り」により介護・医療の現場における転倒・転落事故を減らし、介護負荷を軽減するだけでなく、より快適な介護技術の提供、ケアプラン作成に生かすことが期待されています。その中には目標指向的介護の実戦、本人・家族への十分な情報提供、超高齢化が進む日本において問題視される高齢者の生活不活発病の予兆を早期発見し予防・改善プログラム作成に生かすこと等があります。』と大川氏。

国立研究開発法人産業技術総合研究所招聘研究員医学博士大川弥生氏

国立研究開発法人産業技術総合研究所招聘研究員医学博士大川弥生氏

以上のように「ネオスケア」は、 ロボットテクノロジーを搭載した「見守り」により介護・医療の現場における転倒・転落事故を減らし、介護負荷を軽減するだけでなく、より適切な介護技術の提供、ケアプラン作成に生かすことが期待されている。

そして2025年に迎える超高齢化社会に向けて、NKワークス株式会社は同製品が「いきいきとした最良の人生」の実現に役立っていることにも大いに期待したいところだ。

NKワークス株式会社

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