Windows XPサポート終了で浮上する銘柄 注目銘柄を斬る【ビジネス塾】

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米マイクロソフト(MS)は4月9日、パソコン用OS(基本ソフト)である「Windows XP」のサポートを終了した。これにより、OSにぜい弱性が発見されても修正ファイルは提供されなくなる。事実上「カギの壊れた家」になるわけで、MSによれば、悪質なウイルスに感染する危険性は、最新OSである「Windows 8.1」の21倍にもなるという。

だが、XPの利用率は3月末でも約4分の1に達する。順次買い替えなどが進むだろうが、どのような銘柄に恩恵がありそうだろうか。

■特需銘柄候補1・パソコン各社
まず、買換需要による売上が期待できるのが、パソコン各社。パソコンは単独事業としては採算が難しくなっているが、富士通<6702>や東芝<6502>は元気だ。

東芝は海外市場に強い上、製品ラインを絞り込んでいるところから経営が効率的だ。富士通は人間工学を応用してキーボードの使いこなしを向上させるなど、堅実な製品開発に定評がある。自社のスマートフォン(スマホ)やクラウドサービスとの連携を進めるなど、「サービス重視」で差別化を図ることも忘れていない。

■特需銘柄候補2・システムインテグレーター
第二に、法人向けの導入をサポートするシステムインテグレーター各社。

大塚商会<4752>は2013年12月期の売上高が過去最高となったが、とくにシステムインテグレーション事業が前年比14.6%増と伸びた。XPのサポート終了に伴う買い換え需要への対応や節電対策需要が背景だ。XPは2000年代初頭に発売された製品だけに、最新のOSとは互換性に問題がある。それだけに機種交換と併せ、システム更新需要も期待できよう。

NTTデータ<9613>はこの市場で大手だが、豊富なソリューションでユーザーのシステム移行がスムーズにできるようサポートしている。中でも仮想化技術は、XPでなければ利用できないソフトウェアを安全に利用上で欠かせないものだ。このほか、富士通や6501日立製作所も実績を持つ企業だ。

■特需銘柄候補3・セキュリティ対策会社
第三に、セキュリティ対策ソフトを販売する企業だ。対策ソフトでXPのぜい弱性をカバーできるわけではないが、ユーザーが「当座の対策」として導入を進める可能性が高い上、セキュリティ全般への関心が高まることによる需要増加が期待できる。

ソースネクスト<4344>は、ウイルス対策や文書作成など格安のソフトウェア販売で定評がある。トレンドマイクロ<4704>も法人向けを中心に実績がある。パソコンにプリインストールされての販売もあり、買い替えが進めば必然的にユーザーが増えることになる。

XPだけでなく、同じくサポートが打ち切られた「Office 2003」の代替として、さまざまなクラウドサービスの需要拡大も見込まれる。クラウド上のソフトウェア分野はグーグルやMSなど外資系の独壇場だが、大塚商会の子会社であるネットワールドなどが、MSのクラウド型オフィスソフト「Office 365」の導入を進めている。MS本社も力を入れている分野で、米アップルのタブレット端末「iPad」向けのソフトも提供が始まった。大規模なシステムを導入できない、中小企業の需要掘り起こしが期待されている。

以上の中でも、もっとも恩恵を受けるのは、やはりパソコン各社であろう。ここ数年、パソコン部門の売却や外資系との合弁が進み、国内メーカーの存在感はすっかり薄くなってしまった。今回の「特需」を機に巻き返しに努めてほしいところである。

(小沼正則)

※投資の判断、売買は自己責任でお願いいたします。

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