株式会社バンダイは、都内 秋葉原UDXビル2階 秋葉原スクエアで開催された「秋葉原 週アスまつり」において、ガンダムの世界を精巧に再現したプラモデル「ガンプラ」を集めた「バンダイ ガンプラショップ」を出店した。

主に1年戦争モノと呼ばれるファーストガンダムのガンプラを展示し、同社 川口克彦氏によるガンプラ塗装の実演も行われた。


■ガンプラを身近な道具で加工

川口克彦氏は、プラモデルファンからは「川口名人」の名で親しまれているほどの超有名人。大学生時代には、小田雅弘氏、高橋昌也氏と共にモデラー集団「ストリームベース」を結成している。



川口氏は「機動戦士ガンダム」の模型を自作して模型雑誌「ホビージャパン」に掲載されたことから、模型業界に携わることになった。機動戦士ガンダムに登場するモビルスーツ (MS) を1/100サイズで精巧に再現したバンダイのプラモデルシリーズ「マスターグレード(MG)」生みの親として開発にかかわる一方で、モビルスーツバリエーション(MSV)や「プラモ狂四郎」などのプラモデルの楽しみ方を提案してきた。現在は、ガンプラ開発にかかわりながら、主に模型の企画やプロモーションを担当している。



そんな川口名人によるガンプラ作りを目の前で見られるということもあり、バンダイブースは朝から多数のファンでにぎわった。

ガンダムを加工する、川口名人人だかりの山ができた、バンダイブース
ガンダムを加工する、川口名人人だかりの山ができた、バンダイブース
(c)創通エージェンシー・サンライズ

川口名人は、ブースの来場者に大人が多いことからガンプラに傷を付けることで攻撃によるダメージをリアルに表現するテクニックを披露した。「カッター」で次から次へとプラモデルに傷を付けていく見事な手さばきに、詰めかけたファンの目は川口名人の手元の集中していた。名人によると、カッターで傷を付けると多少のエッジが出るが、このエッジを家庭用の金属タワシで少しこすることで、あたかも戦闘で出来たような自然なダメージに仕上げることができるのだそうだ。



■マーカーペンで金属色を表現

ガンプラの中には、ボディに溝(モールド)が彫ってあるモデルがある。そうしたモデルでは、溝に着色をすることで更にリアリティをあげることができる。川口名人によると、塗料を十分に吸わせた筆を溝にあてると塗料が溝の中を自然に流れて行くので、キレイに着色ができるという。川口名人は塗料を流し込む作業を実演して見せてくれたが見事なまでの筆裁きであった。

溝に塗料を着色した、∀ガンダム溝に着色しただけで、ボディは着色していない
溝に塗料を着色した、∀ガンダム溝に着色しただけで、ボディは着色していない
(c)創通エージェンシー・サンライズ

間接部では、動かしたときに見える内側のパーツに金属色を施すことでよりリアルな質感を表現できる。メカ部分を単色で仕上げるよりも塗料を使って、部位により異なる質感を表現したほうがリアリティあふれる作品に仕上がるというわけだ。



具体的には、ツヤ消しブラックでパーツを塗装してから、ドライブラシでシルバーの塗料を塗る。このとき細部のパーツは色を塗り分けてメカニカルな質感を出す。金属色の塗装後にクリアカラーで焼けた感じを表現しても良い。

腕の金属が剥き出しのモビルスーツ金属色を施すポイントが書かれたポップ
腕の金属が剥き出しのモビルスーツ金属色を施すポイントが書かれたポップ
(c)創通エージェンシー・サンライズ

川口名人は、子供連れのお父さんがブースに訪れた際にには、即座に「SDガンダムBB戦士 三国伝 No.300 劉備ガンダム」を取り出し、お子さんでも簡単にできるテクニックを紹介するなど、ファンへの心遣いも万全だ。

劉備ガンダムは、甲冑のプラスチックがあらかじめ着色され、エンブレムなどのシールも付属されている。そのまま説明書どおりに組み立てるだけでも良い作品なのだが、着色すればさらにリアリティが増すという。



ここまでは誰しも予想していたが、川口名人は突如金色のマーカーペンを取り出し、兜の金具の部分を塗り始めた。名人によると、最近のマーカーペンは塗料にも負けない発色性があり、色彩も豊かで筆を使うよりも手軽に着色できるのだそうだ。これには、その場にいる大人も思わず息を飲んだ。

左半分は金色のマーカーで塗り、右半分はオリジナルの状態だ手前が「SDガンダムBB戦士 三国伝」のガンプラ
左半分は金色のマーカーで塗り、右半分はオリジナルの状態だ手前が「SDガンダムBB戦士 三国伝」のガンプラ
(c)創通エージェンシー・サンライズ



川口名人による"ガンプラ"作りは、1日だけのイベントだったが、名人は朝から晩までモデラーの役に立つ情報を提供し続け、そのテクニックの数には驚かされた。子連れのお父さんには、お子さんとガンプラの世界を体験する良い機会となったであろう。



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編集部:関口哲司

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