電子メールや検索エンジン、そしてネットオークション…。インターネットを通じた各種のサービスは、いつのまにか私たちの日常生活に欠かせない便利なツールになっている。中でも最近はネットオークションの利用者が急増し、食料品から雑貨、家具、電化製品にブランド品、はては自家用車にいたるまで、大概の買い物をオークションで手に入れるという人が増えているとか。自分で納得して値段を付けられる点が、利用者にとっては大きな魅力になっている。



そんな保守的といわれてきた不動産取引の世界も“インターネット不動産オークション”の登場で大きく変わろうとしているのだ。



日本最大級の住宅・不動産情報ポータルサイト「HOME'S」が立ち上げたのが「HOME'Sオークション」だ。HOME'Sオークションは、売主から依頼を受けた不動産会社がサイトに物件を出展し、一般の購入希望者が入札して、最高価格を入札した人がその価格での売買取引の最優先順位を獲得するという仕組みだ。「HOME'S」自身は売主になったり仲介業務を行うことはせず、あくまでオークションの場だけを提供する。



■オークションでのマイホームを購入体験

HOME'Sオークションは、不動産売買市場の透明化と活性化を目的にしたシステムで、一般の人が出展や入札に参加できる画期的な不動産オークションサイトである。

今回は、HOME'Sオークションでのマイホーム購入までを30代会社員の目を通したシミュレーションでみてみよう。

会社員の田中一郎さん(仮名。30代)


ネットオークションをよく利用する会社員の田中一郎さん(仮名。30代)。結婚以来ずっと独身時代に住みだした繁華街に近い賃貸マンションで暮らしてきたが、そろそろ子供も…。となると今の部屋は少々狭いし、近くに小学校や公園もなく、子育てにはちょっと不向き。田中さんは教育環境も考えて、近隣の住宅街にファミリータイプのマンションを購入しようと思い立った。



『今はまだ金利も低水準だし、購入するなら早い方がよさそうだ。でも、予算は決して多くはない。車もそろそろ買い替えたいし、当然住宅ローンを利用するが、月々の支払額も今の家賃を下回る額で抑えたいところだ。できるだけ安く買わなくては…』



インターネットで情報収集をはじめた田中さんの目に、「HOME'Sオークション」という単語が飛び込んできた。

『おっ、家もオークションで買えるようになったのか。ちょっとのぞいてみよう』

田中さんは、さっそくオークションページを閲覧するための仮会員登録をすることに。

新規会員登録 「仮会員登録」画面




『あっ、あの公園の近くの中古マンションが1,500万円で出てるじゃないか?! オークションなら自分で値段も決められるはずだし、もしも競争相手がいなければ、これは安く買えるかもしれない!』



田中さんは大いに興味をそそられたようだ。



【オークションの特徴】

「HOME'Sオークション」の特徴をまとめてみよう。

1. 購入希望者が自分で入札価格を決められる。

※入札期間中(15日または30日)で最高価格を提示した人がその価格での交渉権を得る。

2. 指値も可能。他に入札者がいなければ、その価格で交渉できる可能性もある。

3. 忙しい人は自動入札制度も利用できる。

4. 最低落札価格やクローズド入札などネットオークション特有の不明瞭さがない

5. 競争者がいない、あるいは少なければ、安く買える可能性がある



不動産購入で一番面倒なのが価格交渉。売主、買主、仲介会社の思惑が絡み合い、なかなか希望金額を告げることさえ難しい場合もある。だが「HOME'Sオークション」のシステムならその煩わしさはない。ズバッと意思表示ができるので、変に胃が痛くなるというような経験はしなくてすむだろう。

物件を探してみる あっ、あの公園の近くの中古マンションが…。物件詳細画面




この価格でもし買えたら万々歳だ。試しに入札をしてみようかと思った田中さんだが、いくつか不安点も浮かんできた。



『そもそもこのマンションはまともな物件なのか?詳しい情報が載っているが、本当なのか?競売物件も価格は安いが、立ち退きトラブルがあったり、隠れた欠陥がある物件だったりすることもある。そういえばネットで買ったデジカメが粗悪品だったこともあったし…』



中古とはいえマンションは高い買い物。失敗したらデジカメのように笑って済ますというわけには行かない。そこで田中さんは不動産会社に連絡して、数々の疑問を確認してみることに。



【オークションの安全性】

「HOME'Sオークション」が自治体などの競売と大きく異なる点は、宅建業法で指導される不動産会社が間に入り、購入者の権利を守るという点だ。競売では通常隠れた欠陥まで調査することはなく、何か後で発覚しても落札者の自己責任。だが「HOME'Sオークション」では、まず出展されるときに売主が正しい情報を提供し、落札後の売買契約時には不動産会社の宅地建物取引責任者が「重要事項説明」を行い、その内容に責任を持ってくれる。



また、競売物件では元の所有者や第三者などが居座り、立ち退き交渉を落札者自身が行わなければならないケースもある。これに対して「HOME'Sオークション」では売主は基本的に不動産を譲渡する意思があり、居座るという事態は起こらない。

オークションのメリット


安全性の面を以下にまとめてみた。

1. 不動産会社を通した普通の仲介物件と同じで、物件情報は正確である。

2. 売主には譲渡の意志がある。

3. 落札後に売買契約を結ぶので、落札=契約ではない。売買協議期間は落札後2週間。

4. 不動産会社は、HOME'Sの通常サイトに掲載実績のある信頼できる会社である。



さらに一般のネットオークションと大きく違うのが、落札=即購入とはならないところだ。落札者は、あくまでもその価格で売買契約の交渉をする最優先順位を得るだけ。実際の契約は、出展した不動産会社の仲介を受けて、売主との間で改めて結ぶことになる。だから、もし万一物件の情報が間違っていても大丈夫。落札のリスクは、競売や通常のネットオークションよりも少ないといえるだろう。

登録方法を読んでみる。




さて、入札しようと思った田中さん、本会員に登録しないと入札できないことを知って、その登録方法を読んでみました。すると、ファックスか郵送で身分証のコピーや個人情報を送らなければいけないようだ。



『その情報の扱いはどうなっているんだろう。入札したら個人情報がネット上に流れてしまうとしたら、ちょっと困るな。その辺は大丈夫なんだろうか…』



田中さんはセキュリティ面が心配になったが、さらに読み進めてみると…。



【オークションのセキュリティ】

「HOME'Sオークション」ではサクラ入札や冷やかし入札を排除するため、入札するには身元を明らかにするための個人情報の提供をもとめている。この個人情報の保護に関しては、とくに細心の注意を払っている。まず、入札中に入札者の個人情報がネット上に掲載されることはなく、入札時間と金額だけが表示される。オークション終了後にはじめて、落札者または次点落札者、場合によっては出展者に選ばれた指値入札者の情報が出展者だけに開示される規則になっているのだ。



その個人情報だが、本会員登録では、免許証・健康保険証・パスポートいずれかのコピーを本会員登録申請書とともに郵送またはFAXにて送付するだけ。あくまでも本人確認のための登録なので、申請書に記入する情報は氏名のみ。個人資産や収入に関する情報は一切必要ない。また、郵送の場合はサイト上から送料無料の専用封筒をプリントアウトして、ノリ付けして投函すれば費用もかからない。



安心した田中さんはさっそく本会員になった。さて、希望通りの価格で買えるだろうか。続く!

本会員の申し込みをする。本会員登録申し込み書。申し込みは郵送かFAXで送付




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