インターネットやコンピューター、パソコンが普及し、今や生活の裏側には、ハイテク技術が必要な時代となっています。



そんな時代だからこそ、企業や国家のコンピューターシステムに侵入したり、機密情報が盗まれたりと、ネット犯罪も増加する一方です。私たちが見る一般的なニュースなどでも、"ハッカー"だの"クラッカー"という言葉が使われ、世間を騒がせることがあります。



ところで、この個人の生活を脅かすだけでなく、企業や国まで揺るがすハッカーやクラッカーとは何なのでしょうか?



そもそも、ハッカーやクラッカーは悪い人なのでしょうか? それとも良い人なのでしょうか?



今回は、そんな知られざるハッカーとクラッカーについて見てみましょう。



■ハッカーって、どんな人?

ハッカー(hacker)は、一般の人より、コンピューターやプログラムなど、高い電子技術知識と技能に通じ、実行できる能力を持つ人たちを指します。いわゆる、コンピューター技術の達人といってもよいかもしれません。



ちなみにハッカー以上の技術者は、ウィザード(wizard)、グル(guru)などと呼ばれます。グルとよばれる人には、Linuxカーネルの開発者リーナス・トーバルズ氏などがいます。



マスコミや世間では、不正行為を行うクラッカーもハッカーと呼び、混同されることが多くあります。どちらも"コンピュータ技術が高い人"という意味では似ていますが、社会貢献するハッカーと社会を攻撃するクラッカーとは行為自体が大きく違ってきます。



ハッカーのなかには、企業からの依頼で、自社のコンピューターシステムに侵入できるかを試し、セキュリティ検査を行うプロも存在するようです。



■クラッカーって、どんな人?

クラッカー(cracker、kracker)は、ネットワークにつながれたシステムに不正侵入したり、コンピューターの破壊や改ざん、プロテクトの解除など、悪意ある不正行為を行う技術者を指します。コンピューターウイルスなどの悪意あるアプリケーションの作成や、プログラムの解析でリバースエンジニアリングの悪用などを行います。



プロのクラッカーには、銀行から情報を盗み出したり、企業から機密情報を持ち出すなど、高度の技術で非合法活動を行う人もいます。



クラッカーには、DoS攻撃やサーバー攻撃を行うアタッカー(attacker)や、荒らし行為をするヴァンダル(vandal)、電話回線に精通するフリーカー(phreaker)、アプリケーションの複製や配布を行うスクリプトキディ(script kiddy)などの種類があります。



ちなみに、ハッカーに憧れ、知ったかぶりの"自称ハッカー"のことをニュービー(newbie)といい、日本のネット用語でいうところの「厨房」にあたります。



ニュービーは、ハッカーになりたがる馬鹿(I wanna be a hacker)が転じたワナビ(wannabe)、ワナビになったばかりの馬鹿(new wannabe)から生まれたといいます。



■ギークとヲタク

ハッカーに近い言葉で、最近はギーク (geek)という言葉もよく耳にします。



ギークは、特定の知識があり、人付き合いが得意でない人を指します。人付き合いが苦手なことから、ヲタクと訳されることがあるようですが、"サブカルチャーヲタク"ではなく、"技術系のヲタク"というのが元の意味合いに近いようです。



また、元々はサーカスの芸人を指す言葉でしたが、社会に適応できない人へ転じ、そこからコンピューターマニアのことを呼ぶようになったようです。





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