無線LANの普及により、ケーブルレスの家庭インターネット化は急増し、ネット接続だけでなく、パソコン周辺機器の無線化も着々と浸透している。無線機器の最大の利点は、いうまでもなく、ケーブル接続によるわずらわしさや見苦しさがない点だ。無線式のキーボードやマウスなど、ケーブルが作業の邪魔にならず、快適なパソコン環境が得られる。また、ケーブルレスであれば、ケーブルの間にホコリもたまらず、ハウスダストなど衛生面でもよいことは間違いない。


一言に無線機器といっても、"RFタイプ"や"FM電波"、"WiFi"など、様々な規格が存在するが、長らく注目されてきているのが"Bluetooth"だ。最近の携帯電話では、Bluetooth機能を内蔵した端末が増えている。また、海外の携帯電話では、Bluetoothヘッドセットは当たり前のものとなっている。携帯電話以外にも、モバイル用途向けのパソコンには、Bluetooth機能を内蔵した製品が多くなりはじめた。そこで今回は、携帯電話やパソコンの利用環境をより快適にする最新のBluetooth機器と、Bluetooth普及の現状を探ってみた。



■Bluetoothって、なに? - あらためて調べてみよう

はじめに、Bluetoothに関する基礎知識を身につけておこう。Bluetoothとは、東芝、エリクソン、インテル、IBM、ノキアが中心となり策定した短距離無線接続の規格。無線LANは文字通りにネットワークへの接続を前提としているのに対して、Bluetoothは様々な機器を無線で接続できる点が大きな魅力となっている。ただし、Blueotoothは、「プロファイル」と呼ばれるシステムファイルを利用するため、Bluetoothをハード的に内蔵している機種でも、対応するプロファイルがなければ、使えない場合もある。この点がBluetoothの普及の足並みが揃わない一つの要因でもある。



Bluetoothには、通信速度と規格が異なるいくつかのバージョンがある。現在主流のBlueooth2.0は、最大転送速度が理論値で約2.1Mbpsで、障害物が無ければ、最大で半径100mまでのエリアをカバーする。下位互換性が保持されているので、従来のBluetooth1.1対応の機器も接続可能だ。



■"ある"と"ない"では、大違い! Bluetoothがある生活

Bluetoothが一般家庭に普及すると、日常生活は、どのように変わるのだろうか。秋葉原の各店舗のスタッフに伺った。



●携帯電話での通話や音楽が手ぶらでOK - ヘッドセット

Bluetoothの最大の魅力は、何と言っても無線によるケーブルレスの接続ができることだ。携帯電話にBluetooth機能が内蔵されていれば、2つのメリットを手に入れることができる。



・手ぶらで通話

通話中はどうしても片手がふさがってしまうが、ヘッドフォンとマイクの機能が一緒になった「ヘッドセット」を利用することで、ハンズフリー(手ぶら)で通話ができる。「パソコンをしながら」「料理を作りながら」のように、両手を使う作業を行いながらでも、通話が楽しめるというわけだ。

写真:ハンズフリーで通話ができる「ヘッドセット」

写真:必ずマイクが付いている



・手ぶらで音楽

音楽再生対応の携帯電話であれば、通勤時の混雑した電車の中でも、ヘッドフォンのケーブルに煩わされずに音楽を楽しむことができる。また、自宅でも部屋のどこに移動しても音楽を楽しめるというわけだ。

写真:本格的なBluetoothヘッドフォン

協力:浜田電機



注意すべき点だが、携帯電話の中には、Bluetooth機能を内蔵していても、音声通話にしか対応していない機種もある。この場合は、ヘッドホンを取り付ける音声出力端子に、Bluetoothアダプターを接続することで、再生中の音楽をBluetoothの電波で飛ばすことができる。コネクタの形状が合えば、携帯オーディオプレーヤーの音をBluetoothで飛ばすことも可能だ。平型端子の場合でも、平型変換アダプターにより対応できる。

写真:Bluetoothアダプターとのセット商品

写真:平型変換アダプター

協力:浜田電機



●好きな場所に設置できるスピーカー

パソコンや携帯電話の音楽を外部スピーカーで聞きたいという人もいるだろう。Bluetoothアダプターを使えば、既存のスピーカーを使用できるが、配線がわずらわしい。2.1ch Bluetoothスピーカー「BT-01SPKS」は、配線を気にしないで部屋の好きな場所に設置できる。リビングやキッチンの壁に掛けられるのでスッキリ配置ができる。

写真:壁掛けもできるBluetoothスピーカー「BT-01SPKS」

協力:モバイル専科



●iPod nanoもBluetoothで快適に

アップルの音楽プレーヤー「iPod nano」で音楽を聴いている人であれば、サンコーレアモノショップのiPod nano専用ワイヤレスヘッドフォン「icombi nano」が便利だ。iPod nanoのドックコネクターに付属のBluetoothアダプターを接続するだけで、iPod nanoをワイヤレスミュージックの世界へと導いてくれる。

写真:iPod nano専用ワイヤレスヘッドフォン「icombi nano」

協力:サンコーレアモノショップ



●長文でも楽々と入力 - キーボード・マウス

携帯電話や携帯情報端末(PDA)、小型のモバイルパソコンを使用している人の中には、長文のメールを書くときに「パソコンのキーボードが使えたら、もっと快適に文字を入力できるのに」と思う人はいないだろうか。そういう人は、Bluetoothのキーボードがある。Bluetoothマウスと組み合わせて使えば、机上のケーブルまわりもスッキリ快適だ。

写真:ケーブルでの接続を必要としない、Bluetoothキーボード

写真:わずらわしいケーブルがない、Bluetoothマウス

協力:ツートップ秋葉原本店



「モバイル派なので、大きなキーボードは好みでない」「携帯電話と一緒に持ち歩きたい」という人には、持ち運びに便利な折り畳み式キーボードがお勧めだ。「Rboard for Keitai」は、小型な筐体ながらも、キーとキーとの間隔(キーピッチ)は、18mmあり、両手でのタイピングも楽々とできる。

写真:Bluetoothの折りたたみ式キーボード「Rboard for Keitai」

写真:折り畳むと、片手にのせられるほどコンパクトになる



●モバイルノートPCが徒歩ナビになる - GPS

便利なBluetooth機器で、忘れていけないものに"GPS"がある。パソコンとの接続にわずらわしいケーブルがなく、使い勝手がよい。GPS対応地図ソフトがあれば、ノートPCをカーナビゲーションシステムとして使用できる。少し特殊な使い方であるが、Bluetooth対応GPSをベルトやカバンにぶら下げて、モバイルノートPCで徒歩ナビという使い方も可能だ。

写真:徒歩ナビができるBluetooth対応GPS「VGP-BGU1」



Bluetooth機能を内蔵していないパソコンであれば、Bluetoothアダプターを用意することで、Bluetooth関連製品を接続できるようになる。これにより、Bluetoothを利用したパソコン同士のファイル転送なども可能になる。

写真:Bluetooth機能を追加するBluetoothアダプター



■Bluetoothへの認知度が普及の鍵 - 法律が製品化の妨げに?

秋葉原の各店舗のスタッフに、最近のBluetooth事情を伺ってみると、「Bluetoothという言葉は聞いたことはあるが、何に使うのか知らない」という人が多いそうだ。実は、Bluetooth対応機器が少ない要因のひとつに、Bluetoothの認知度が低い点があげられる。



"認知度が低い" > "あまり売れない" > "あまり作られない"という、「負のスパイラル」があるともいう。製品数がすくなければ、おのずと販売価格が下がらない傾向となる。



こうした現状は、パソコン業界も気づいているようで、Bluetoothを普及させたいという働き掛けもあるようだ。店舗によると、企業に導入されるノートパソコンの中には、Bluetooth内蔵の機種も増え始めてきているという。あるショップでは、個人よりも企業のほうがBluetooth機器を購入に前向きな傾向にあるという話だ。



携帯電話では、新しい端末にBluetoothを内蔵している製品が続々と登場していることもあり、可愛らしいディズニーキャラクターのヘッドフォンは、女性の顧客を中心に、子供向けのプレゼントとしても売れているそうだ。

写真:ディズニーキャラクターのヘッドフォン

協力:クレバリーインターネット館



Bluetooth機器が有線の周辺機器に比べて少ない理由のひとつに、法律による製品認可での制約があるという。ハードウェアメーカーがBluetooth機器を製造する場合、Bluetoothロゴ認証および電波法に基づく認証を取得する必要があり、有線の機器に比べると、製品化までに手間が掛かる。また、海外で販売されているBluetooth機器を日本国内で使用した場合は、違法なる。電波を発する機器(発信局)は、各国の電波法での管理されるため、必ず各国の認証機関で認可してもらう必要があるからだ。



Bluetooth内蔵の機器が増え始めたことで、Bluetooth機器も増えつつあるが、有線の機器に比べるとまだ圧倒的に数が少なく、価格も高い。Bluetoothによるワイヤレス環境は、使いやすさという意味で大きな魅力を持ってはいるが、広く一般に普及するには、更なる認知度の向上と、規制緩和の必要があるものと推察される。



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編集部:関口哲司

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