米株式は「第2のITバブル崩壊」? 先行き不安はどうなる【ビジネス塾】

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米株式市場で5月6日、昨年11月に新規株式公開(IPO)を行ったTwitterの株価が10%以上下落した。

短期的な理由は、約4億8000万株に及ぶロックアップ期間が終わり、投資家が利益を確保するために株式を売却したことだ。ロックアップ期間とは、IPO以前から株式を保有する株主による売却を禁じた期間で、おおむね公開後180日(6カ月)間とされている。

だが、それにとどまらない問題もありそうだ。

■「第2のITバブル」崩壊?
Twitterは株価が割高であったのに加え、利用者数の伸びが頭打ちになってきていたことも売られる理由になった。だが、下落したのはTwitterだけではない。3Dプリンターの3D Systemsなどのほか、AIGなどの金融株も下落した。強いていえば、リスク銘柄が下落したということだ。

実は、Twitterが上場した昨年11月ぐらいから、米国市場では現状を「第2のIT(情報技術)バブル」と呼ぶ論調が出始めていた。当時、ハイテク株の比率が高いNASDAQ総合指数は約13年ぶりに4000の大台を回復していたからだ。

昨年1年間の、インターネット関連企業のIPOは26社。これは、2000年のITバブル期(89社)に次ぐ多さだった。Twitterにしても、事業開始後7年間を経たが、一度も利益を計上していない。昨年にIPOを行った企業の7割以上は、このような赤字企業で、本来は(よほどの将来性がない限り)株価が上がるはずがないものだった。

NASDAQ総合指数は3月上旬に4400に迫り、現在は下落して4100前後を推移している。この上昇と最近の下落を指して、「第2のITバブル」と、その崩壊と言っているわけだ。

■「バブルではない」という説も
一方、「この程度の株価上昇はバブルではない」という声もある。確かに、ITバブル期には、IPO銘柄の株価は当日だけで平均70%も上昇した。だが、2013年のそれは平均で20%強にしかすぎない。社名に「ドットコム」と付いていれば株価が上がった時代とは、ずいぶん異なっている。

また、ITバブル崩壊時の政策金利は5%以上もあったが、現在はゼロ金利である。株式市場に資金が流れる環境も異なる。何より、現在の米国経済は全体としては緩やかな回復基調の中にあり、「熱狂」の中にあった2000年ほどではない。

■新たな上昇の前ぶれ?
むしろ、この時期に株価が下落することで過剰な期待がはげ落ち、Twitterなどの成長にはむしろ幸いする可能性もある。ゼロ金利の下、「緩和マネー」で押し上げられてきた相場が調整されるのは自然なことでもある。

肝心なことは、IPO各社が収益源を確固たるものにし、成長軌道を確実にさせることである。Twitterの場合は、広告以外の収益源を確保することだ。

(編集部)

※投資の判断、売買は自己責任でお願いいたします。

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