いち早く定額制のデータ通信を提供し、モバイルユーザーから絶大な人気を得ていたウィルコムが東京地方裁判所に対して会社更生法開始の申立を行ったとの発表は記憶に新しい。その後、ウィルコムに新しい動きがあった。

2010年3月12日午後1時、同裁判所から会社更生手続の開始決定を受けて正式に手続が開始され、開始決定と同時に管財人及び管財人代理が選任された。

また、ウイルコムにおいては、更生手続開始決定がなされ、管財人が選任されたことを受けて、3月12日以降の新たな経営体制を決定した。

■PHS事業を継続!XGP事業は別会社へ
ウィルコム、アドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合がサービスを提供するファンド、およびソフトバンクは、企業再生支援機構を含め4社間で、3月12日、ウィルコムの再生支援に関する基本合意書を締結した。

ウィルコムは、自社の事業再生支援に関して、企業再生支援機構に対し支援申込を行うとともに、APファンドおよびソフトバンクとの間においても支援のための協議を進めていた。

ウィルコムにおいては、3月12日、企業再生支援機構から支援決定を受けるとともに、本基本合意書を締結するに至ったもの。

締結された本基本合意書の骨子は、以下の通り。
1.ウィルコムはPHS事業を継続し、APファンドは、ウィルコムに対し出資する
2.ソフトバンクは、ウィルコムのPHS事業におけるコスト削減について協力をする
3.企業再生支援機構はウィルコムに対し、再生のため必要な資金を融資する
4.APファンドとソフトバンク等は、ウィルコムのXGP事業を譲り受ける
5.新会社は、基地局ロケーションを譲り受ける。ウィルコムは、当該ロケーションを共用しコストシナジーを図る

ウィルコムは、
「今後、株式会社企業再生支援機構、アドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合がサービスを提供するファンドおよびソフトバンク株式会社の支援を得つつ、裁判所の監督のもと、会社一丸となって事業再生を進めていく所存ですので、何卒、ご理解とご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。 」と、コメントしている。


現在、モバイルユーザー向けのデータ通信は、イー・モバイルやUQ WiMAX、ドコモなど、強力なライバルが増えてきた。

果たして、ウィルコムは、これらの企業を相手に復活を遂げられるだろうか。

ウィルコムの再生支援に関する基本合意書の締結について
ウィルコムの再生支援に関する基本合意書の締結について
会社更生手続開始決定に関するお知らせ
株式会社ウィルコム

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