こんにちは。ロクナナワークショップの佐々木です。

Google Mapのストリートビューに3D表示?

4月1日のエイプリルフールで、いろいろな面白ネタ コンテンツがリリースされたなか、Google Mapのストリートビューをみていると、赤青の3D(アナグリフ)メガネをつけたアイコンを発見!
Google Mapのストリートビュー

これは最近の3Dトレンドに便乗したネタなのか?はたまた大まじめな新機能なのかな?と、調べていると、さっそくGoogle Map チームと Google Earth チームが共同で執筆するブログ「Google LatLong(http://bit.ly/aPQHfU)」でも紹介されていました。
Google Mapのストリートビューでアナグリフ メガネをつけたアイコン

どうやらエイプリルフールのネタではなくて、新機能らしいことが判明しました。
しかし、どうしてGoogle Mapのストリートビューで、アナグリフを採用したのでしょうか?
アナグリフといえば、立体画像を作る上でもかなり古い原理です。

■3Dの仕組みとは?
そもそも3Dというのは、どんな仕組みなんでしょう。
人は通常、眼の前にあるものを右眼・左眼で異なった角度から見ています。右左の眼を交互に閉じると、眼の前にあるものが少しずつ違った角度で見えるのが分かりますよね。

この右眼・左眼から入ってくるちょっとずつ角度の違う2つのイメージを、経験に基づいて脳で瞬時に計算して合成することで、奥行きを認識しています。そして、この2つのイメージの違いを「両眼視差」と呼びます。

3D映像では、2台のカメラで右眼用・左眼用の映像を撮影し、この「両眼視差」を2Dに擬似的に作り出し、右眼と左眼ぞれぞれに異なる映像を送ることで、人間の脳に奥行きを錯覚させているんです。

■アナグリフ方式で飛び出す3D映像の作り方
では、ここでどうやって別々の映像を、右眼・左眼だけに届けているのか?

さまざまな手法がでていますが、今日は、Google Mapが採用した赤青の3Dメガネ(アナグリフ)を例にご紹介します。アナグリフとは、右眼用・左眼用の映像を、それぞれ赤と青の2色で合成し作成します。

赤と青のレンズのついたメガネで2色の映像を見ると、赤で作成された部分は赤いフィルタを通過せず、背景と見分けがつかなくなります。反対に青で作成された部分はフィルタを通過し、画像として認識されます。青いフィルタ側も同様です。
これにより「両眼視差」により3次元映像を見ることができるわけですね。

■Google Mapがどうしてアナグリフなの?
しかし面白いのは、Google Mapが、今なぜこのアナグリフという古典的な技法を採用したのか?
よくよく考えると、これは3D用に新規で撮影された画像ではなく、Google Mapの持つ元々の画像というところがポイントです。つまり、Flash ActionScript 3.0を使って、動的に元の画像を青と赤に分離してずらして表示しているのです。

厳密にどれくらい画像をずらすのか、色味は何色にするのかなど課題は多いですが、技術的にはさほど難しくなさそうですね。

■youtubeでも3D表示?
youtubeでも、一部のコンテンツに3D表示が対応されており、ユーザーが視聴形態を選択し、3Dを手軽に体験することができる仕組みになっています。
また、3D映像の公開法方(http://bit.ly/bQruEJ)も紹介されているので、興味のある方は試してみてはいかがでしょう。
youtube 3D表示切り替えのプルダウンメニュー

こういった3Dトレンドに便乗したコンテンツ。今後も、続々とでてきそうですね!

■関連リンク
ロクナナワークショップ
Google LatLong
youtube 3D映像の公開方法

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