コンパクトタイプでも1000万画素を超えたデジタルカメラの進歩は、目を見張るものがある。綺麗な写真に加えてHD動画まで撮れて、どこにでも手軽に持ち歩けるコンパクトデジタルカメラは性別や年齢を問わずに人気がある。しかし、最近はマイクロ一眼や小型のデジタル一眼が大ヒットし人気と注目を集めており、先行するオリンパス、パナソニックに続き、ソニーも参入するなど、各社とも力を入れてきている。

デジタル一眼は、コンパクトデジタルカメラに比べ、高画質でいろいろな撮影ができる反面、「大きい」「重い」「高い」「難しそう」という4つの壁があった。この壁を取り除いているのが、小型デジタル一眼なのだ。

製品の小型化に定評があるソニーは、同社としては初となる小型デジタル一眼「NEX-5」を2010年6月3日より発売すると発表した。ワンタッチでプロのような背景ぼけのきれいな写真がとれる。さらに、3D写真にも対応を予定しているというほどの意気込みだ。

そこで今回は、ソニーが持つ技術の推移を集めた小型デジタル一眼「NEX-5」についてフォーカスしてみた。
一眼レフを使いたいが買えない人へ ソニー執行役員 今村氏が語るデジカメの戦略

■ソニーが挑戦した4つのポイント
ソニーの小型デジタル一眼「NEX-5」の特長は、独自技術による次の4つのポイントだ。

●一眼レフと同等の高画質性能
「NEX-5」は、これまでデジタル一眼レフカメラに多く採用されてきたAPS-Cサイズの大型イメージセンサーを採用することにより、一眼レフカメラと同等の高画質性能を実現している。有効画素数は約1420万画素、交換レンズの性能を生かした美しいボケ味の表現が可能となっている。

●世界最小・最軽量のボディ
「NEX-5」の大きなポイントが、24.2mmというボディの薄さだ。光学ファインダー式一眼レフカメラに搭載されているミラー、焦点板、ペンタプリズム、位相差検出AF用のセンサーを使わない構造を採用することで、マウント面からイメージセンサーまでの距離(フランジバック長)を18mmまで短くし、驚くほどスタイリッシュな薄型ボディを実現した。

●誰でも簡単に背景をぼかす写真が撮れる
直感的な操作で手軽に背景のボケをコントロールすることができる「背景ぼかしコントロール」機能により、被写界深度や絞りの知識がなくてもボケの調整ができるようになった。

●3D写真を単眼レンズで撮影
「NEX-5」を左から右にスイングしながら撮影する「スイングパノラマ」により、パノラマ撮影を可能にしたが、それだけではない。左右の目の視差を計算して右目用と左目用の2枚の画像を同時に自動生成し、単眼レンズで3D写真を撮影することができる。本機能は、7月中旬頃のファームアップデートにて対応予定だ。

小型デジタル一眼では、オリンパスとパナソニックに先行を許したソニーだが、超薄型と簡単プロなみの撮影機能、3Dで猛追をかけることになる。小型デジタル一眼の市場は、今、激戦の時代に入ったといってもいいだろう。今しばらくは目が離せそうもない。

デジタル一眼カメラ「α」
ソニー

ITライフハック
ITライフハック Twitter

最新ハイテク講座の記事をもっとみる
出遅れを挽回できるか?4つの液晶技術で挑むシャープの3Dテレビ
ただものじゃない!インテル、新プロセッサー「Core i7-980X 」が最強最速な理由
ソニーの3Dテレビはどこが違う?「3Dブラビア」で目差すもの
安いだけじゃない!EOS Kiss X4が綺麗な写真を撮れる理由