8月は2月とならび商売には辛いシーズンといわれているが、ネットオークションサイトにとってもそれは同じようだ。

そもそも8月は、お盆休みや夏休みなどで旅行やアウトドアに出る人が多いだけでなく、その費用や出先での散財により商品販売は伸びないからだ。その上、今年は一般の不況感が長引いていることもあり、猛暑でビールなどは前年を上回ったものの一般消費は下がっているという報告も出ている。

破格値で人気商品が購入できることで話題のネットオーションは、入札参加数に収益を依存しているため、アクティブなネット人口の夏枯れ影響は大きい。

案の定というか、登録ユーザーがまだ流動的な新興オークションサイト エイラクセンでも、猛暑の今夏、お盆シーズンの苦戦は予想以上だったようだ。

「ワールドカップでの経験で、ある程度は予想していましたが、8月に入るなり、3万円分のJTB旅行券が232円とか、さらにお盆シーズンは予想以上に盛り上がらず、毎日背筋が凍る結果となってしまいました。具体的にはPS3などの商品が16円で落札とかは、本当にきついです。。。参加人数が少ないため、1度落札経験された方が他の商品も落札して複数落札の方が増えたのも運営側としては悩ましい状態です。もう開き直るしかないと途中から達観してしまいました。。。」

こうした状況は、ユーザーにとってはライバルが少ないことから、より安く商品を買えるわけでチャンスなのだが、経営側にとってはまさに血の気の引くことは間違いない。

システム自動入札による期間延長をしないエイラクセンのようなオークションサービスは、ユーザーにとってはお得なサイトではあるが、サイト自体が成り立たなくなっては意味がない。


今後の対応など、エイラクセンの運営者に伺ってみた。すると、こんな返答がかえってきた。

「破格値で人気や話題の新製品が買えるこの手のオークションは、おもに高額商品でアピールしているサイトがほとんどです。だが、高額商品は、落札まで時間がかかったり、入札数が多く必要だったりする。そこで、高額商品だけでなく、もっと身近なミドルレンジ価格の生活商品などを強化していきたいと思います。」

これは購入して直ぐ使えるモノや、無理をすれば買えるけど控えていたといった予算で5千円から3万円くらいの商品を強化するというのだ。

このレンジのオークションであれば、種類も多くだせるうえ90%オフで落札できれば、お小遣い程度で入手できるので、ユーザーの財布も傷まないというわけだ。

ちなみに、8月末からは、「wiiパーティー」、「iPodnano」「T-fal フライパン」「マッサージ機」などのオークションを開始するそうだ。

この対策で、エイラクセンは夏を乗り切れるのか。

オークションゲーム エイラクセン

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