Windows 7が登場して約1年が経過した。みんなから快く迎えられたWindows 7が個人の買い替え需要を後押ししたのか、PCの出荷が急激に伸びているのだ。
MM総研によると、2010年度上期(4月~9月)のPC総出荷台数は前年同期比17.3%増の706.5万台を記録した。1995年度から統計を取り始めて以来、上期としてはこれまで最高だった2008年度上期の638.3万台を約68万台も上回り過去最大を更新したとのことだ。特に個人市場では一体型のデスクトップや、据え置きを目的としたA4サイズ以上のノートが好調に推移している。

もちろんビジネス向けも好調で、昨年上期の14.7%減という大幅な減少から一転、20.5%増の35.4.3万台と過去3番目の出荷台数となった。リーマンショック以降、設備投資が抑制されてきたが、MM総研ではその反動で大企業を中心にパソコン投資が再開されたことが回復につながったと見ている。

PCをタイプ別に見ると、ネットブックを含むノートが15.7%増、デスクトップが20.5%増という結果になった。しかし、一世を風靡したネットブック自体は41%減の37万台とふるわない。やはり個人消費ではA4ノートの買い替え需要が活性化したことと、iPadなどのモバイル性や操作性に優れた新しいデバイスの登場がネットブックの需要を奪ってきたためだろう。

メーカー別でシェアを見ると、1位NEC、2位富士通、3位東芝と国内メーカーが健闘し、トップ3を占めている。NECも安泰だったわけではなく、4月~6月には富士通に首位を奪われている。7月以降に巻き返して、上半期で合計1位となったのだ。一方、ネットブックを主力としたメーカーはふるわず、エイサーは6位から8位に順位を下げている。

上期の好調を受け、MM総研は下期は大幅な成長は期待できないと分析している。ただし、PCの継続的なコストダウンで低価格化が進んでいるため、買い替え需要もこのまま継続するとのことだ。これにより、下期全体では6%減の741.5万台、2010年通年では4%増の1448万台を見込んでいる。

MM総研

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