2010年はiPhoneビジネスのターニングポイントだったと思う。

この1年で、iPhoneビジネスにまつわる様々なプレイヤーと会ってきた。
iPhone開発スクールでは700名の受講生に、交流会ではすでにアプリ開発に参入している600名のビジネスマンに、そしてビジネスセミナーではこれからiPhoneビジネスに参入しようと考えている500名のビジネスマンに会ったほか、投資家、海外プレイヤー、各主要メディアなど、たくさんの方とディスカッションをし、本音や金言をご教授いただいた。

今回は私論を外し、みなさんからいただいた助言をキーワード集としてまとめたので、みなさんにおすそわけしていこう。

1.20本に1本
アップバンクの宮下編集長によると、毎日新作アプリを全て見ていてレビューするに値するアプリは20本に1本だという。我々みたいな開発側の多くも、自分の中で決めている当たりアプリに遭遇する確率は、20本出して1本くらいだという。
ちなみに当たったといえるダウンロード数は有料で1万ダウンロード。無料で10万ダウンロードというのが、概ねの感覚だ。

2.開発3本ルール
ジークルーの佐々木代表が、iアプリの開発の時から言っている言葉として「3本ルール」である。最初に開発したアプリは必ずこける。3本を自力で作ってリリースしたプログラマーでないと、本命の仕事を任せられない。
逆にいえば、3本の開発は遊ばせておけということだ。

3.舐めたくなるアイコン
スティーブジョブズがiPhoneを初披露したときに、「どうだい。舐めたくなるアイコンでしょ?」と言った。
いままでガラケーの絵文字やアイコンはドット絵職人によるものだったが、それだとiPhoneではうけない。画素数が格段に高いキャンバスでは無意味なのだ。
アップストアのランキングでは、まずアイコンが一覧でならぶ。グラデーションやツヤを出して、他のアプリよりも見栄えを良くした方がいい。最初の関門であるアイコンデザインにトップクリエイターは手を抜かないのである。

4.スクショが全て
アップストアのアプリ詳細画面で、ユーザが必ず見るのがスクリーンショット。アプリ画面の出来そのものが購買を決定する。その画面で、どんな価値体験があるのか直感的に伝わらなければ購入されない。いくら文面で良いアプリだとうたっても、百聞は一見に如かずなのだ。

5.幕の内弁当よりジャンボおむすび
これはテックファームの矢吹氏が言った言葉だ。他にも色々なトップクリエイターが同様なことを言っている。
世の中には30万個のアプリがある。ならば、ある特定のシチュエーションを切り取り、そこにインパクトのあるアプリを出した方が結果、ユーザの支持をうけるというわけだ。
わかりやすさ、シンプル、アプリはこれにつきる。

6.何度もバージョンアップ
Angry BirdsとGoodReaderは、度重なるバージョンアップで好セールスをあげた。前者の場合、一度にやりきれないほどの面をバージョンアップごとに増やして、アプリ寿命を長持ちさせるだけでなく、バージョンアップごとに話題を作り、ランキングをあげてきた。後者はあくなき利便性の改善がユーザの信頼を獲得した。
売れているから、バージョンアップできるという見方もできるが、ただでさえすぐに飽きるアプリ群の中で「まだそれ使ってるの?」と言わせるには、度重なるバージョンアップが効くことが開発者の中では常識になっている。

7.UIは3度作り直す
fladdictとしてiPhone界で著名な深津さんは、最低3回はユーザインターフェイスの作り直しをすると言った。トップランカーのアプリの開発秘話を聞くと、ほとんどのアプリが大幅な改善をおこなっていた。
アプリは、HTMLと違って、紙におこすだけでは、使い心地の検証が難しい。一度作ってみないと分からないから、作り直すことを前提で開発するのがちょうどいい。

8.ボタンは42ピクセル
非常に多くのアプリで使われているボタンが小さすぎて押しづらい。このときに目安となるのが、最低40ピクセルは用意せよという経験上の数値だ。
また「あきらかにこれはボタンだ」というデザインを心がけよう。せっかく良い機能を盛り込んでもユーザに知られないと意味がない。

9.カルフォルニアの色彩感覚
アメリカで買ったiTunesギフトカードでアップストアに入ると、アメリカのランキング順に入れ替わる。そうすると見えてくるのは、彼らに受けるアイコンやスクリーンショットのデザインが我々と違うのではないかということだ。
サンフランシスコを歩くと妙に納得できる。底抜けに明るい空、サイケデリックなウォールアート、通行人が着る地味なパーカー。どうもこの色彩感覚がIT関連サービスでの常識なのだと。

10.他者の仕事をよく見る
数々のトップクリエイターと話してみて、いつも、彼らは本当に多くの他の人が作ったアプリを見ていると思う。ここの部分がいい仕事をしていますね、ここは惜しいですね、など。ビートルズのメンバーたちは、最盛期に週に何百ものレコードを買っていたように、トップクリエイターは、アプリの評論家になれるほどアプリに詳しいのだ。

11.2週間以内
開発着手してからアプリができるまでの期間を2週間とする。化粧を何度も手直しするうちに化け物になるように、アプリも開発期間を長くもてば最初のコンセプトがくずれてくる。
とくに情熱が無くなっていくのが一番懸念されるところだ。急げば急ぐほど荒削りながらもいいアプリが出来るというのが経験論である。

12.六本木ではうまれない
ユードーの南雲代表は、地方のファミレスでアプリを考えてみたりするという。実際のターゲットユーザの会話を横目に聞きながらやるとリアルに想像できるのだ。
アイデアは決して会議室ではうまれない。日ごろからアプリのことばかりを考えていて、何気ない時に思い浮かぶ。IT企業のひしめく六本木や渋谷ではヒットアプリは生まれていない。

13.定番のないところに定番を狙う
レインボーアップスのスクール生が作った「カロリー管理」が有料総合1位をとった。今までにもカロリーを管理するアプリは20以上もあったが、レビューを見る限りではヒットに至っていなかった。誰もが思いつくアプリだけど定番アプリがないカテゴリーは狙い目だ。
彼らは、食品や外食の膨大なカロリーデータと、摂取カロリーのみの管理という点に的をしぼって定番アプリをつくりあげた。

14.飲みながらやる
アプリがクチコミされる瞬間はどういうときか。
みんなで飲んでいるときが一番イメージできる。そんなときに、どんなアプリが面白いか企画を考えるのが、
>> 一番しっくりくるわけだ。事実多くのクリエイターが、友達と飲みながらアプリを企画している。

15.他人の雑談
他人の雑談はアイデアの宝庫だ。こいつはこういうこと考えているんだという新しい発見がある。普段喋らないような人間の生活を知るいい機会なのだ。
電車にのったとき、彼女やワイフが友達をつれてきたとき、彼女たちがどんなことをしゃべっているのか、じっくり聞いてみよう。アプリ企画が思いつくはずだ。

16.1000本ノック
千三つという言葉は1000個言って3つが本当のことをいうといったものだが、アプリのアイデアも1000個言って3つが使い物になるようなものだ。
トップクリエイターたちは10や20のアイデアだけでは満足しない。1000本ノックを合い言葉にしている人を何人も見かけた。

17.すぐつくる
鉄は熱いうちに打てというように、アイデアが思いついた瞬間が山場だ。すぐに開発着手しないと、そのアイデアが陳腐になる。
下記にあげる大ヒットアプリ、誰が最初からあたると読めただろうか。
ゴミ箱に紙くずを投げる Paper Toss。
ロープを切ってカエルにエサを食べさせる Cut the Rope。
果物が投げられてそれを斬りまくる Fruit Ninja。
変な名前のついたオナラを友達におくる iFart。
ただ池に鯉が泳いでいるだけの KoiPond。
すぐに作り切らないと、どうせ売れないだろうしとスポイルされていたはずだ。

18.100円の価値
アプリ開発者には心が痛むユーザレビュー。彼らの辛口コメントには、「これは100円の価値がない」というようなコメントがよく見受けられる。
毎日、缶コーヒーや水には100円玉を当たり前に押し込むユーザが、ことiPhoneを手に取るとずいぶん王様のように振る舞うのだ。彼らの100円の価値にまどわされずに、我々は創作活動を続けていかなくてはならない。

19.レビューというはけ口
数万ダウンロード規模のアプリの開発者になると、「このアプリの開発者は死ね。」というレビューの洗礼を受ける。彼らはどうも、日々の鬱屈をレビューにて晴らそうとしているらしい。
もしあなたがこの洗礼を受けた時は、一人前になる儀式だと思って、深く考えない方がいい。レビューの改善要求は、クリエイターである自分も納得するものだけ、真摯に受け止めるというアドバイスを多くいただいた。レビューを全て真に受けると、創作活動をダメにするのだ。

20.無料1位は4万、有料1位は3000/日
日本のアップストアでは、母集団が300万台で、1日のダウンロード数は、無料1位が4万。有料1位が3000くらいとされる。1ページ目であるランキング25位以内にくいこむには、 無料は数千、有料は数百という経験値が概ねの見解。
ダウンロード総数の歩留まりについては、無料1位をとれるものは数十万ダウンロードというようにランキング滞在推移を見ればある程度読めるので、いろいろなアプリのダウンロード数は知っておくにこしたことはない。
なお、全米のアップストアは日本の10倍から20倍の規模となる。

21.100円は300円の3倍売れる
iPhoneアプリの値づけは、クリエイターの中でもあまり熟考されているとはいえない。そのなかで貴重な意見もあったのでぜひ参考にしてほしい。
それは、値段が高いと良いレビューがつく傾向にあるということと、ダウンロード数×単価である売上げは、単価によってあまり変わらないということだ。
だったらレビューのいい高額にすべきだという意見である。ただし、先述した100円以上の価値があることが前提である。バージョンアップ計画とともに適正な値段というのを自分なりに持っておこう。

22.無料から有料へは鞍替えしない
あるアプリに無料版と有料版があったとしよう。おそらくほとんどの方はまず、無料版から試してみようと思うだろう。そして、無料版を使ってみると、有料版はもういいやとなる。
人間はある程度想像できたものには、興味をしめさない。こちらからは、お試しのつもりが、相手には、もう十分だから結構となるのだ。不用意に無料にすると、チェリーピッカーの餌食になるだけだ。

23.毎日利用なら無料でアドオンが拓ける
ほとんどのアプリは、なかなか継続利用に至らない。このようなアプリははじめから有料できちんと売った方がいいのだが、ついつい継続利用してしまうものは、無料で解放した方がいい場合がある。
Piano Manや、太鼓の達人は、無料である程度の楽曲が入って落とせる。ヘビーユーザーやどうしてもこの曲が欲しいというひとに、どんどん楽曲データを追加購入させるしくみになっている。

24.広告モデルはメディアも主も疲弊
どうも、広告モデルは現状成立しづらいというのが大方の意見だ。メディアか広告主のどちらかが分のいいというのが、広告ビジネスの常識であるのだが、両方疲弊しているというのが現状だ。
いままでのウェブ形式であれば、リンクをたどる延長に広告があるし、何かしらのキーワードがトリガーになっているのであるが、アプリにバナーを貼ったところで、ユーザは広告に時間を割かない。
スマートフォンならではの広告のあり方の再定義が待望される。

25.開発者にも継続的レベニューを
他社にアプリ開発を依頼しているような場合、バージョンアップがやりづらい。 開発体制の仕切り直しや、追加見積もりなどで、コスト面、スピード面で割にあわなくなる。ただでさえ、開発費はおさえなければならない世界なので、開発者にも大当たりがやってくるようなしくみにするのが賢明だ。

26.減価償却いみがない
そもそも減価償却とは、償却期間中もそのインフラが売上げをあげるものでないと意味がない。
iPhoneアプリで何年も売れ続けるアプリはごく僅かである。であれば、アプリの開発費を減価償却するというセンスを持つ経営者は、阿呆同然ということである。

27.事業計画組み立てられない
世の中の95%のアプリが開発費をリクープできるどころかまったく無風のアプリである。
今まで売れたアプリを見ても、誰も予想できないようなものばかりだ。であれば、開発着手時に事業計画を立てること自体が無意味なのである。
闇雲にアプリを作り続けて、万が一ヒットの兆候を見つけた時点で、ようやく追加開発計画を立てればいい。この世界は会議室ではどうにもならないのだ。

28.直感でやる
これは、ソーシャルアプリの世界でも同様なことが議論されていた。そもそも、今までのインターネットサービスで計画通り行ったものは何一つない。
経験を増やせば、直感もするどくなる。これを頼るしかない。
いきなり当てようとするから、おかしくなるのだ。

29.もはやファンサービス
あえて実名をあげないが、折角完成したアプリであっても、その出来が悪ければ、リリースをしないというトップクリエイターが少なからずいた。
「なぜ出さないんですか。ある程度売れればいいじゃないですか?」という問いに対して、「ファンが落胆するじゃないですか。一度落ちたブランドはもう戻らないんです」と。

30.30秒、25位、2週間、5回、15分、100倍、星4つ
ユーザの購入意志決定までは30秒。
ランキング25位以内に入らないと意味がなく、
ランキング滞在期間は2週間。
5回そのアプリを使えばもう飽きる。
あなたのアプリは開発期間が3ヶ月であろうと、そのアプリの平均寿命は15分。
ある有料アプリと同様の無料アプリは100倍ダウンロードされている。
またレビューの100倍の数が、実ダウンロード数の目安。
レビューの星が4つだとランキングはあがり、3.5以下だと、購入率が一気にさがる。
こういった数字はぜひクリエイター仲間同士で、ぜひ議論していただきたい。

31.値下げセール
アップバンクの村井氏は「今日のセール情報」が一番よく見られると言った。
毎日特定のアプリの値段をチェックしているユーザはほとんどいない。にもかかわらず、そのアプリ値段がどれくらい通常より安くなっているのかという情報が消費者の背中をグッと押すのだ。
数ある戦術のなかで「値下げ」が一番アテになるマーケティングといえる。

32.ブログ発信
iPhoneアプリの世界に飛び込むと、ここがいかに混沌とした世界なのかがよくわかる。
iPhoneアプリのノウハウについて書かれたものは、必ず誰かが読んで、ツィッターなどで共有される。みんな情報に飢えているからこそ、率先して情報を差し出し、名前を売ろう。そういう地道な活動が、プロモーション時に花開くのだ。

33.テレビの絵になるか
テレビにとりあげられるアプリは軒並み、翌日のアップストアランキングの上位に食い込むことがわかってきた。だったら、こういう指標でアプリを作ってみてもいい。一瞬でおもしろさが伝わるもの、外から客観的にみて面白く見えるもの、これは「クチコミを誘発するか」という観点でも同じだ。
「つみねこ的か」「アップバンク的か」という指標でも同じことだ。消費者の立場からの指標や合い言葉を用意しよう。

34.友達に自慢できるか、友達も自慢してくれるか
開発者から見て一番近い消費者は友達だ。企画の段階から友達に見てもらい、助言をもらう。そういう動きを常にしておけば、友達がプロモーションをしてくれるだろう。
友達が何もしてくれないようなアプリは、一般消費者の心をとらえるわけがない。

35.究極の混沌とB級グルメマーケット
これはゼペットの宮川氏が言った言葉だという。いいものを作れば売れるというものではない。時流をとらえ、流行をおこしたものが勝つ。
究極に難しい市場であるが、これは全員に平等分配されたチャンスと見るべきだ。ゲームロフトやカプコンのゲームにだって、私たちは勝つことができるのだ。

36.ソーシャルはやらないの?
2010年の序盤の投資家たちは、ソーシャル銘柄ばかりに出資を決めこんで、スマートフォンは時期尚早という見解をしていた。ところが、6月のサバイブ計画セミナーでソーシャルアプリの父、赤羽氏が、時期尚早宣言を撤回し、12月にはGREEがiPhone版をリリース、そしてDeNAがスマートフォン向けのプラットフォーム構想を掲げた。
2008年のiPhoneビジネスの幕開け以降、腰の重かったベンチャーキャピタルが、やっとスマートフォンに注目しはじめたのが2010年だったのである。

37.コンテンツファンド
ウェブサービスと違い、一つのアプリをメインビジネスとして組むのは難しい。今まで、ベンチャーキャピタルがスマートビジネスの企業に、エクイティ投資をするのは難しいとされてきた。
その中で生まれたのがコンテンツファンドという、 アプリ単位で開発費を提供し、その収益から投資対価を受けるという新しい投資モデルである。

38.ngi、光通信、サイバーエージェント、GMO
去年生まれたコンテンツファンドは、ngi groupの「あっぷりぃファンド」、光通信グループの「フューチャーオブアップス」、そしてGMOの「アプリやろうぜ」だ。
サイバーエージェントは、「Start up 2010」というインキュベーションファンドを掲げつつ、スマートフォン向けの子会社を4社設立した。ガラケービジネスの勇者たちよりも、これらの企業がまず名乗りをあげたのが興味深い。

39.FourSquare、Groupon、EverNote、YouSteream
Twitterを皮切りにスマホの可能性を見いだし、巨大なビジネスを構築するプレイヤーが現れた。
ウェブでは実現困難なもの、アプリにすると便利に使えるものといったアイデアが、これからもぞくそくと実現されることだろう。

40.セカイカメラ、ngmoco、フィジオス、美人時計
2010年の後半は、これらの企業のファイナンス関連のニュースがにぎわった。
2011年は、億単位の出資や買収劇が繰り広げられることだろう。

41.デザインはおもてなし
いまだに多くの専門家たちが、「デザインを怠るクリエイターが多い」となげく。
ユーザは機能で買っているのではない、ファッションで買っている。そう思って差し支えないだろう。

42.好きなひとにぐっとくるネーミング
ブルースギターだったら「ペンタトニック奏法」というように、ネーミングやキャッチコピーにてターゲットを絞るやり方は、そのターゲットの購買率をあげるだけでなく、「この用語を知っているなんて、開発者も精通しているに違いない」という共感をうむ。
ただし、本当に精通していることが大切だ。ただでさえ、「この制作者は●●を知っていない」というレビューで悩まされるクリエイターも多いからだ。

43.押した感触、音、加速度
スマートフォンならではの表現力は使い倒そう。
これもまた消費者へのおもてなしだ。

44.リリースを伸ばしてもコダワリは追求
アプリを開発していると、リリースを急ぎたくなる。しかし、最後のコダワリの一塩で、アプリが劇的によくなるのだ。
GREEの青柳氏はソーシャルアプリ事業者たちに対して「リリース後も2週間はバージョンアップのリソースを配備しておこう」とアドバイスした。
ソーシャルアプリと違い、iPhoneアプリはすぐにバージョンアップができない。ならば、最終調整のための時間を前もって準備するしかない。

45.友達に自慢する
「俺はいいアプリを作っているから、あとはユーザが広めてくれる」なんてことは全くない。開発者自らが「このアプリは本当にいいんです」と胸を張って言おう。
制作者が営業マン。自ら手売りする覚悟で開発に打ち込んで欲しい。

46.好きなことをやれ
「どんなアプリが売れるんですか?」という愚問に辟易するトップクリエイターは多い。
彼らは自分のやりたいことをひたすら愚直につきすすんでいるだけなのだ。ヒットした後の跡づけ理論も全く役に立たない。マーケットインとか、インサイトとかという御託もいらない。ただクリエイターの哲学をきちんと表現し、たままた時流に乗ればヒットとなる。映画だって、音楽だって、テレビ番組だって、そのようなものなのだから、iPhoneアプリだけが例外とはならない。

47.他のクリエイターをリスペクトする。
スティーブジョブズは20万人のクリエイターを束ねて、彼らを同じ土俵で戦わせ、高み見物をしている。
一方、我々は、他のクリエイターがヒットを出すとついつい妬み、ヒットした方はノウハウを出したがらない。当てた者の中にはそそくさと勝ち逃げした者もいる。
だが、冷静に考えてみよう。私たちの本当の敵は消費者であり、そして味方も消費者である。数は違うがクリエイターごとにファンがいる。 自分のファンのためにやらなければならないのは、クリエイター同士で様々な知見をシェアし、それをファンに還元することである。
他人のアプリにあくどいレビューをつけるなんて足の引っ張り合いをする暇なんかない。

48.当たるまでやり続ける
石の上にも三年。iPhoneの世界ではまったく縁の無い言葉のようだ。毎年、多くのクリエイターがこの世界から消えている。
どの世界でも経験を積めば、その仕事のクオリティがあがる。知見もたまる。当時見えなかったものが見えてくる。大変だったことが大変でなくなる。いつも今の状態が、積み重なった頂点にいる。
スポーツと違って体力的なピークはない。つまり、今、この場を去る理由などひとつもないのだ。泣くのがいやなら、さあ歩け。いつかは虹の見える日がやって来るだろう。

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