「iPad」から始まり、「Galaxy Tab」「Streak」と一気に立ち上がったタブレットは、今後さらに市場の拡大が見込まれている。しかし、みんなはどのように使っているのだろうか。
電通総研は、iPadユーザーを対象にしてタブレット端末の利用実態をアメリカで調査したのだ。

電子書籍、雑誌、新聞などのメディアを表示させるのに最適なマシンとして注目されたのだが、本当にメディアが利用されているのかが調査結果から明らかになってきた。

■ほとんどのユーザーが毎日利用
端末の利用状況を見ると、iPadユーザーはほぼ毎日使っている習慣が定着している。しかも1日の平均利用時間は1時間を大きく超えているのだ。
しかも、結果からは、毎日10回以上使うユーザーが17.7%、5~9回が25.5%、2~4回が33.9%、1日あたりの利用時間は61~120分が27.4%とトップで平均が83分と、iPadの利用が定着していることが伺える。

その使い道を見ると、eメールが66.6%、Web閲覧が63.7%、SNSが59.8%とパソコンの代わりとなっていることが分かる。しかし、それに次いで電子書籍が51.1%、ゲームが50.1%と、多くのユーザーがコンテンツも楽しんでいるようだ。その一方で、電子新聞は39.5%、電子雑誌が39.0%と電子書籍には及ばないが、利用率は高い。


■電子書籍端末併用者が3割も
iPad所有者が併用しているデジタル端末は、スマートフォンが78.5%、ラップトップ/ネットブックパソコンが61.5%、携帯ゲーム機が43.8%、電子書籍端末が33.4%という結果になっている。そう、電子書籍端末を所有するユーザーが3割もいるのだ。

電子書籍端末との併用者は、どちらで電子書籍を読んでいるのか。調査結果からは42.0%がiPadをよく使う、28.2%が電子書籍端末をよく使うと回答し、29.8%が同等となっている。その一方で電子書籍の閲覧時間はほぼ同等という結果だ。

読みやすいレイアウトが重要
1カ月あたりに購読している電子書籍は3.2冊、電子雑誌は2.7冊だった。同時に印刷物も購入していて、書籍が2.9冊、雑誌が3.3冊に上る。iPad購入以前と比較しても、印刷物の購読数は変わらず、iPadが紙媒体に与える影響は少ないようだ。

今後読んでみたい電子書籍では、動画や音楽が入っている(41.6%)、ディスプレイで読みやすくレイアウト(40.2%)、テキスト読み上げ機能がある(39.0%)という順になる。電子雑誌では、テキスト読み上げ機能がある(43.6%)、ディスプレイで読みやすくレイアウト(39.7%)、電子版だけのオリジナル(32.9%)で、電子新聞は、ディスプレイで読みやすくレイアウト(36.6%)、テキスト読み上げ機能がある(26.9%)、印刷版と同内容・同一レイアウト(26.6%)、と読みやすいレイアウトを希望しているユーザーが多い反面、印刷物と同じにしたほうがいいというユーザーもいる。


iPadでは電子書籍、電子新聞、電子雑誌はともに利用率が高いことが分かった。ただし、電子雑誌、電子新聞では、どのように読みやすいレイアウトを作るのか、どこまで印刷物と同じにするのか、その工夫が必要とのことだ。これにより、さらに利用率が伸びる可能性がありそうだ。

電通総研

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