東日本大震災で福島原子力発電所が影響を受け、予断を許さない状況だ。その一方で東北地方は徐々に復旧の道を歩みつつあった。しかし、4月7日23時30分ごろに大規模な余震が発生し、東北地方は大規模な停電となったのだ。
その一方、被災した線区の復旧も進んでいる。東北新幹線の福島~新青森は余震の影響で調査点検が行われているが、那須塩原~福島は4月12日に運転を再開する予定だ。東北本線も4月中旬に仙台まで運転を再開する予定となっている。これで、東京から仙台までの鉄路が確保されるようになる。
ここでは、4月8日現在に発表されている運転再開情報を見ていこう。

■余震で再び東北地方が混乱
4月7日の大きな余震の影響で青森県、岩手県、秋田県の全域で大規模停電が発生した。被害が大きかった地域以外は復旧してきている。
東北電力
4月8日、東北電力管内で余震直後に大規模な停電が発生した。3月11日の東北地方太平洋沖地震での停電戸数(余震発生前の7日16時現在で停電戸数は約16万戸だった)も含むが、その数は約365万戸にも及んだ。青森県、秋田県、岩手県は全域が停電となった。復旧を進めたことで、青森県、秋田県では停電から復旧、岩手県、宮城県、福島県の一部を残すのみという状況だ。ただし、被害の大きかった岩手県南部と宮城県北部・中部はすぐに復旧することが困難だとしている。
東京電力
東京電力管内では、各日の最大電力は、前年に比べ約20%下回って推移しているため、ここのところ計画停電は実施されなかった。この状況を踏まえて、計画停電を原則不実施とすることを決めたのだ。しかし、今夏は、供給力が4650万kWに留まる予定で、5500万kWと予想されている需要に対して大幅な不足が見込まれている。
そこで、東京電力では共同火力を含む火力発電所のさらなる復旧と立ち上げ、ガスタービンなどの緊急設置電源の新設、自家用発電設備の活用、揚水発電の活用といった供給面での対策を進めるとしている。需要面では節電対策を進めてほしいとのこと。

■復旧が進む鉄道・高速バス
JR東日本
新幹線について、山形新幹線は福島~新庄が4月11日、東京~新庄が4月12日に運転再開予定、東北新幹線は那須塩原~福島が4月12日に再開する。このため、東京から福島、新庄までつながるのだ。
このほか主要ローカル線では、東北本線は、安積永盛~本宮、北上~盛岡で4月9日、水沢~北上で4月11日ごろ、黒磯~安積永盛、本宮~仙台で4月中旬、岩切~利府、仙台~水沢で4月下旬に運転再開予定だ。奥羽本線が米沢~山形、新庄~横手で4月9日、福島~米沢で4月11日に運転再開される。常磐線は高萩~いわきが4月11日に運転再開予定となっている。
仙台市交通局
地下鉄南北線の富沢駅~台原駅間で折り返し運転を実施、泉中央駅~八乙女駅~台原駅間,黒松駅~旭ヶ丘駅~台原駅間は無料バスを運行している。4月29日の全線復旧を目指している。
仙台空港鉄道
地震被害のため運休。代行バスを運転していたが、余震のためバスも運休している。
阿武隈急行
地震被害のため全線運休していたが、4月6日~梁川~保原間のサービス列車の運行を開始している。
会津鉄道
会津若松駅6時59分発の快速 AIZUマウントエクスプレス号と15時発の快速尾瀬エクスプレスの2本が鬼怒川温泉駅まで直通運転となっている。
福島交通
郡山~盛岡線が4月7日の余震の影響で運休中。そのほか、相馬営業所の路線を中心に運休している。
京王電鉄
4月11日から新宿~石巻を隔日で運行再開する。

■余震のために新たな被害がでた高速道路
NEXCO 東日本
4月7日の余震のため、東北自動車道・古川IC~水沢IC、仙台東部道路・仙台東IC~仙台港北ICで通行止めとなっている。余震後に通行止めとなっていた仙台北部道路・利府JCT~利府しらかし台ICと、三陸自動車道・仙台港北IC~利府中ICは通行止めが解除されている。

ITライフハック
ITライフハック Twitter

【東北地方太平洋沖地震】に関連した記事をもっと見る
直ちに健康被害有り!孫さん 過激な発言に賛否両論
東京電力が計画停電を原則不実施!しかし夏場は電力逼迫
東日本大震災が襲い掛かる!そのとき女川原子力発電所は
犬の心配してる場合じゃない!池田信夫氏が孫正義氏に苦言
震災支援で人工衛星が大活躍!通信回線の提供から被災地域の撮影まで対応

サンデー毎日緊急増刊  東日本大震災2  2011年 4/23号 [雑誌]サンデー毎日緊急増刊 東日本大震災2  2011年 4/23号 [雑誌]
毎日新聞社(2011-04-07)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る