東日本大震災で福島第一原子力発電所が危機的状況に陥っている。懸命に復旧作業を進めているが、いまだに予断を許さない状況だ。これにより、東京電力管内をはじめ、日本全体で電力不足となってきた。そう、節電が人々のライフスタイルに影響を及ぼすようになっているのだ。

日本生命保険相互会社は、節電に関するアンケート調査を行った。すると、節電を「日々意識している」「ある程度意識している」と回答した人が90%を超え、日本全体で節電意識が高まっていることが分かった。

東日本、西日本で分けてみても、東日本が92.9%、西日本が88.1%と大きな差はなかった。実践している節電方法は、「こまめに照明を消す」が86.0%で1位、続いて、「コンセントを抜くなど待機電力を削減する」(47.5%)が2位、「冷暖房を使用しない、または、設定温度を控えめにする」(45.7%)が3位となった。比較的に実践しやすい節電方法を実践しているようだ。

どのような節電方法で夏を乗り切ろうと考えているのだろうか。

調査結果によると、2位の「冷暖房を使用しない、または、設定温度を控えめにする」(23.2%)、3位の「こまめに照明を消す」(22.5%)を抑え、「LED電球などの省エネ家電に買い替える」がトップとなった。日ごろから節電を意識しなくても、家電を買い替えるだけで勝手に節電してくれる。このため、ほかの節電方法を実践することでさらなる節電ができるようになりそうだ。

地域や社会では「サマータイムの導入」(18.4%)、「冷房の設定温度を控えめにする」(11.6%)、「エレベーター・エスカレーターの停止」(10.5%)が上位を占めた。それ以外に5位に「ソーラーパネルの設置」(4.1%)がランクインし、エコ発電に注目が集まり始めていることが分かったのだ。

いくら節電といっても、個人でできることは限られる。しかし、今年の夏も去年ほどではないにしろ、暑くなりそうだ。節電のためにエアコンの温度は下げられない。電気を使わずに涼しくなる方法が必須となっているのだ。

涼しくする方法としては、1位が「窓を開けて風通しを良くする」(6.5%)となった。2位は「植物で緑のカーテンを作る」(4.2%)、3位は「簾やよしずを使用する」(4.0%)、4位が「打ち水をまく」(3.9%)、5位が「冷感グッズを使用する」(3.8%)と差は少ない。このように、古くからの避暑方法である簾、打ち水が入っているのが面白い。

今年の夏は、先人の知恵を生かして、涼しく過ごしてみてはいかがだろうか。

日本生命保険相互会社

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