高速通信として、人気が高いFTTHであるが、日本での普及率は高い。しかし、中国は日本を上回る勢いでFTTHは伸びを見せていることが、マーケティング&コンサルテーションの富士キメラ総研が世界のFTTxの動向など光通信関連市場を調査分析した報告書「2011 光通信関連市場総調査」から分かった。

2010年末のFTTx加入者数は9,600万加入となった。アジア(日本を除く)が62.7%、日本が20.6%、北米が9.5%、欧州が6.9%、中東・アフリカが0.3%だ。また、分岐点までは光だがラスト100m程度をメタル線で分配するFTTB+LANが70.3%、加入者宅まで光ファイバーを引くFTTHが29.7%という比率だ。日本、米国、中東・アフリカはFTTHが、アジア、欧州ではFTTB+LANの割合が高くなっている。

2010年末におけるFTTx累積加入者数10万加入以上の国は、19カ国となり前年より、UAE、ラトビア、ポルトガルと3カ国増えた。

国別では、中国がトップ(4,840万加入)で全体の50%を超えた。光化率は12.1%と、まだ伸びる余地があり、2011年末は7,900万世帯まで拡大することが見込まれている。日本は1,980万加入となり全体の20.6%を占め、2011年第一四半期には2,000万に到達している。2011年末には2,210万世帯まで届く見込みだ。
アジアでは、このほか韓国、香港、台湾などで普及が進んでいる。インドのブロードバンド、FTTx普及は遅れていて、2010年末時点でブロードバンドは実質1,000万加入、FTTxは6万加入と低迷している。しかし、インド政府もやっと重い腰を上げ、2015年までに200万を超える家庭や企業に、G-PON技術を採用した高速ブロードバンドを提供する計画だ。

米国は、2010年末に910万加入となり韓国を抜き3位となった。欧州ではロシアが400万加入となったが、英国、ドイツなどFTTx消極的な国もあり、欧州全体では大きく進展していないのが現状だ。

アフリカ沿岸にある主要諸国の大都市には欧州、インドから伝送容量の大きな光海底ケーブル敷設も進み、インフラ整備環境が整ってきた。今後FTTxの需要拡大が見込まれる。中東諸国でもFTTx市場が成長し、UAEなど、ようやく世帯普及率30%を超える国が出現した。中東諸国の人口は約2億1,000万人で、インターネットの普及率は、対人口比で29.8%であるが、各国の経済状態により大きく異なる。

中米ではメキシコがブロードバンドユーザー数で他を圧倒している。南米のFTTx投資、構築はチリが進んでおり、アルゼンチン、ブラジルが続いている。

FTTxの普及は国、地域によって大きく異なる。しかし、高速通信への流れは変わらないため、今後、FTTxへの流れが加速することが予想されている。

富士キメラ総研

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