iPhoneAndroidなどの人気が高まるにつれて、スマートフォン市場が急速に広がってきている。それに合わせるように広告も伸びてきている。

日経BP「日経デジタルマーケティング」とディーツー コミュニケーションズは、企業のモバイル広告の利用動向調査を共同で実施した。その結果、モバイル広告出稿の増加傾向が続いていることが分かった。

■テレビよりPCやスマートフォンに注力
2011年度の広告出稿は、2010年度比で100.22%とほぼ横ばいが見込まれている。いわゆるマス媒体と呼ばれるテレビ、雑誌、新聞、ラジオで比べると、広告出稿を増やす割合が高かったのはテレビ広告で10.4%、低かったのはラジオ広告の2.6%だった。
一方のデジタル広告では23.0%が広告出稿を増やすとし、マス媒体のテレビを大きく上回った。その大半はPC広告で23.3%が増やすとしている。スマートフォン広告は11.7%でPCほどではないが、テレビを上回るほど各企業からの期待が高い。

■スマートフォンが着実に伸びる
2010年度のモバイル広告出稿企業は、全体で17.2%、BtoC企業では30.8%となった。
その中でも、スマートフォン広告はまだ4.1%しかない。しかし、前回の0.9%から比べると大きく伸びている。BtoC企業に絞ると8.1%(前回は1.7%)となっている。
フィーチャーフォンは、スマートフォンより先行していて、企業全体では16.9%、BtoC企業では29.9%が出稿実績があった。魅力は、「ターゲットを絞り込みやすい」(37.4%)、「費用が手ごろ」(30.8%)、「多くの人に到達できる」(23.1%)という順になり、ターゲティングや費用でメリットを感じている企業が多いようだ。未出稿企業では、全体で13.5%、BtoC企業の28.0%がフィーチャーフォンに、全体の23.8%、BtoC企業の43.3%が広告の利用意向があるとのことだ。フィーチャーフォン、スマートフォンとも、出稿が増えていきそうだ。

■サイト開設も前向き
スマートフォンサイトを開設している企業は、全体で8.3%、BtoC企業で15.0%とまだ低い。しかし、サイト開設に前向きな企業は、全体で33.3%、BtoC企業に至っては50.0%となり、多くの企業がスマートフォンサイトの開設に必要性を感じていることが分かった。
スマートフォンアプリについては、対応済みの企業が全体で7.4%、BtoC企業では12.0%だった。未対応企業のうち、対応に前向きな企業は全体で23.6%、BtoC企業で36.7%とアプリの対応も必要と考えているようだ。

デジタル広告では、まだPCへの依存度が高いが、スマートフォン対応を進めていきたいと考えている企業が増えてきているのが、この調査結果から感じられた。どうも、この流れは止められそうになさそうだ。

ディーツー コミュニケーションズ

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