セーラー万年筆が8月8日、「被ばく線量計マイドーズミニ PDM-122」を発売開始した。
放射線による外部被ばく量を測定できる個人向け機器だ。医療メーカーの日立アロカメディカル製で、病院内で医師や放射線技師が20年間にわたって使用してきたという。

東日本大震災以降、このような製品が次々に出てきそうな勢いだ。ということで、日本で提供されている個人向け線量計を見ていこう。

■コンパクトで持ち運びやすい
 セーラー万年筆「被ばく線量計マイドーズミニ PDM-122」

まずは、8月8日に発売が開始されたばかりのセラー万年筆「被ばく線量計マイドーズミニ PDM-122」から。
これは、現場で働く作業員や子どもたちのが外部被ばく量を測ることに特化した個人向け線量計とのこと。人体に有害なガンマ線を計測し、胸に付けておけば、1時間当たりの被ばく量と積算被ばく量を表示できる。縦3×横10.8×厚さ1.1cmと小型で、質量39gと軽いため、ポケットに入れて持ち歩いても気にならない。
■主な仕様
測定線種:γ(X)線 40keV~
検出器:シリコン半導体検出器
測定範囲:1μSv~10Sv、 1μSv/h~1Sv/h
定価:3万1395円(税込)
セーラー万年筆

■首都大学東京と共同開発
 エステー「エアカウンター」

10月20日に、エステーが家庭用放射線測定器「エアカウンター」を発売する。関東、東北を中心に、ドラッグストアー、ホームセンター、インターネット通販などで提供する予定だ。
首都大学東京の放射線安全管理学の専門家である福士政広教授の監修の下、同大学との共同開発していることで、一般家庭でも安心して使える性能と価格を実現したという。
また、福士政広教授が併せて監修した放射線等についての基礎知識を掲載した小冊子「正しく覚えよう!放射線の基礎知識」もセットになっている。
■主な仕様
測定対象:ガンマ(γ)線(Cs-137基準)
検出器:Si半導体(PD)
測定範囲:0.05μSv/h~9.99μSv/h
サイズ:約82×62×34mm
重量:約105g
定価:1万5750円(税込)
エステー

■iPhoneが線量計に
 radiation-watch.orgのサーベイメーター

非営利プロジェクト「radiation-watch.org」は、サーベイメーター(空間線量計)の開発を目指しているとのこと。スマートフォンを利用することで、誰でも安価に購入できる製品となる予定だ。
機能は、スマートフォンを使って空間線量を測定し、測定時の状況写真、GPS位置情報、日時及びコメントをサーバへ送出、世界各地の空間線量・積算被曝量を可視化する。スマートフォンとはマイク出力によって接続らしい。
対応機種は、iPhone / iPad / iPod touch、Android端末、モバイルPCなど幅広いため、本当に誰でも使えそう。
量産試作品が完成したとのことで、これからが楽しみだ。
radiation-watch.org

このほか、宇宙開発機構(JAXA)も簡易線量計を開発したという報道もあった。超微弱な信号を解析する宇宙技術から生まれた商品で、8月末に2万円で販売を始めるとのことだ。放射線の被害が拡大していることから、これからも注目を集めそうだ。

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