CESは、Consumer Electronics Association (CEA)が主催する世界最大の家電ショーだ。正式名称は「International CES」で、「CES」は「Consumer Electronics Show」の略称となっている。日本では、「セス」あるいは「シーイーエス」と呼ばれている。

ひとくちに家電と言っても、冷蔵庫などの生活家電に関しては少なく、パソコン、スマートフォン、テレビ、デジタルカメラ、カーエレクトロニクスなどの情報家電が主体となったショーとなっている。毎年1月上旬にアメリカのラスベガスで開催され、エレクトロニクス業界のトレンドを知ることができる重要なイベントに位置づけられている。

多くのメーカーは、CESにあわせて新製品やサービスを開発しており、日本のソニーやキヤノンもここで新しいデジカメやビデオカメラなどを発表し、その後、日本の春商戦にあわせた日本モデル(CESで発表したのと同じ)を発表している。

インテルもここ数年新しいプロセッサーのお披露目の場としており、2012年はコード名「Ivy Bridge」搭載の製品を初披露すると予想される。

マイクロソフトは、2011年のCESで次期WindowsのWindows 8(コード名)がARMに対応する事を公表した。2012年には、さらに新情報が公開されることが予想されている。

2010年には電子ブック、2011年は3Dやタブレットなどと、新しい技術やトレンドを採用した製品を各社が一斉に発表する傾向がある。年始めに開催される大きなイベントであり、各社の傾向を知ることで、その年にどんな製品やサービスが盛り上がるのかがわかるわけだ。

2012年の会期は、1月10日(火)から13日(金)の4日間となっている。これは展示会の開催日で、この前から関連イベントが行われている。

前日の9日は、マイクロソフトのスティーブ・バルマー氏によるキーノート(基調講演)、前々日の8日には主にプレス向けだが、CES Unveiledという新製品のお披露目などが行われる。

CESなど海外で行われている大きなショーは、メインの展示会や関連カンファレンスだけではなく、会場とは別にプライベートで展示を行う会社、別団体による関連イベントが開催されることも特徴だ。

日本の場合、大きな展示会でも基本的に1日しか行かないと思われるが、CESはすべての展示を見るだけで少なくとも丸1日は掛かる。別途イベントへの出席やミーティングなどがある人には、3日間あっても足りないかもしれない。

アメリカは朝早くから仕事をする傾向があり、CESでも朝の7時から夜は10時頃まで何らかのイベントが行われたりしている。そのため、なるべく近隣のホテルに宿泊する必要はあるが、ラスベガスのホテルは宿泊費が高く、節約したい方には常に悩みどころだ。

日本からラスベガスへの直行便が無いのも、海外旅行の経験が少ない人には不安なところだろう。


上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

2011 International CES

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