PS Vitaが発売になったが


ソニー・コンピュータエンターテイメントの最新型携帯型ゲーム機、PlayStation Vitaが発売になった。この手のゲーム機は発売された物はすべて購入するのが筆者の個人的な決まりだが、買っても使わない状態が長くなりそうなので、しばらく様子見となりそうだ。

その理由に、多くのゲームファンが感じていると思うが、2011年末は各プラットフォームで有力なゲームが豊作という点がある。さらに、PS Vitaは発売からしばらくは自分がやりたいようなゲームが発売されないようなので、すぐに買っても仕方が無い。

そして、機種構成、周辺機器など含め悩みどころが多く、すぐにどれを買うかを決めるのが難しいという点だ。

■2種類あるPS Vita
PS Vitaは機能の違いで、携帯電話系の通信機能などを搭載した3G/Wi-Fiモデルと、無線LANだけのWi-Fiモデルの2機種存在する。3G/Wi-FiモデルはWi-Fiのみのモデルと比較し、3G通信機能とGPS機能が搭載されている。このため、通信サービスと契約していれば、出先での通信やGPSによる位置情報の取得が可能となっている。

■near(ニア)と3Gと通信コスト
3G機能に関しては、個人的にはモバイルルーターを利用しているので無くてもかまわないが、GPS機能もあるので、PS Vitaの新機能の一つ「near(ニア)」の機能でどれだけ楽しみが異なってくるのか気になるところだ。

従来のゲーム機の新機能と言えば、画面表示がきれいになるというのが基本だったが、最近は操作方法に関する新機軸などでゲームに新しい遊び方を提案する事が多くなっている。PS Vitaでもタッチパネルや各種センサーを搭載しているが、これは他のゲーム機も搭載していて、すでに当たり前に使える機能だ。

これに加え、携帯ゲーム機ではWi-Fiなどの通信機能を活用した新しい遊びがある。ニンテンドーDSではドラゴンクエストIXで社会現象のようになった「すれちがい通信」という機能がある。

これは、ゲーム機自体の通信機能を使用し、ランダムに発生するダンジョンやアイテムなどの情報を、本体同士が自動でデータをやりとりするというものだ。

この機能は持ち運べる携帯型ゲーム機ならでは新しい遊びで、ゲーム機の中で閉じていた遊びが、実生活に広がることで楽しみが倍増する。

ニンテンドー3DSではこの通信系機能が大幅に強化され、DS以上にこの機能を使って楽しめるようになって、個人的にはゲームの楽しみとしては3Dによる立体視以上と感じている。

これと似たような機能がPS Vitaにおけるnear(ニア)だ。ニンテンドー3DSのすれちがい通信機能は、お互いの本体が10mなど物理的に近づかなければ情報を交換しない。PS Vitaのnearは取得した位置情報を利用して情報を得るようなので、3GやGPS機能は非常に有効に働くはずだ。

もちろんWi-Fiモデルでも、Wi-Fiを使った位置情報で情報自体は得られるようだが、3G/Wi-Fiモデルの場合と比較し、どの程度楽しみが異なってくるかは未知数で、どちらを選べばいいかの判断が現時点で難しい。

このような場合、単純に高い方を買うのが個人的な通例だが、3G版を選び3Gの契約をし続ける場合、最低で年間1万円程度の通信料が必要となる。この金額も微妙なところだ。また、通常のドコモへの契約だけでは無くb-mobileのSIMカードも使えるということなどで悩みは多くなる。

■専用のメモリーカードを別途購入する必要
周辺機器として専用メモリーカードが事実上必須になり別途購入する必要がある。この場合についても、最も容量の大きい物を選ぶのが個人的な通例だが、一番高価な32GB版を買うにしても、発売前の段階で品不足で入手が難しく、発売後も本体はあっても16GBや32GB版は入手困難な状態だ。

PS Vita専用のメモリーカードというのも問題で、これ以外に使い道がなく、SDHCカードなどに比べて実売が2倍程度の高価な専用品を購入するのも悩みどころ。ソニーのメモリースティック系ではいい思いをしていないのも含めて、ここも買う気をそぐ要素の一つだ。

他にも、修理の場合には交換対応になり、3G/Wi-Fi版はWi-Fiモデルに比べ高価なのも悩むポイントの一つだ。

初期のPSPには□ボタンの不都合問題などもあったので、初期モデルの評価が一通りそろい、メモリーカードの供給も安定し、自分のやりたいゲームが出てくる頃に購入すればいいのではないかというのが、現時点での個人的な結論だ。

SCE PlayStation Vita

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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