レッツノートの新製品が発表になった。ノートパソコンは世界的に見ると、おおよそ8万円程度の製品が主流で、レッツノートのようなハイエンドなモバイルノートパソコンはマイナーな存在だ。

そんな中で、売れ筋の価格に近く、薄くてスタイリッシュなノートパソコンのUltrabookをインテルが推し進めている。Ultrabookはどちらかと言えばモバイルノートパソコンだが、日本でモバイルノートパソコンの代表とも言えるレッツノートはその2倍ほどの厚みがあった。厚み以外の面でも、競合の他機種と比較すると、タフ性能、バッテリー駆動時間などは高かったが、見た目などの部分で見劣りしていたといえる。今回発表されたレッツノートはどうだろうか。


今回、新しく登場したレッツノートは同社が第4世代とするLet’snote SX1とNX1で、従来からの軽量・長時間駆動・頑丈設計・高性能というコンセプトは引き継ぎながら薄型化した物だ。

もちろん、従来のタフ性能はそのままで、落下性能、天板耐圧なども従来同様非常に高い。ノートパソコンのタフ性能は、筐体自体が壊れにくく、内部回路を衝撃から逃す機構が必要だ。レッツノートはこのどちらの機能も備わっているが、これらがあまり考えられていない製品も多い。

従来のレッツノートはこのタフ性能のために厚みなどが犠牲となっていたが、今回の新モデルでは天板のデザインや冷却ファン形状を改良するなどし薄型化を実現した。

これ以外の新機能としては、より小型で待機時電力をカットしたACアダプターや、スマートフォンとの連携機能がある。スマートフォンとの連携機能では急速充電や、インテルのMy Wi-Fiを利用したリモートログイン機能などがあるが、現状ではパナソニック製のスマートフォンなどに限定される。

厚みなどを改良したとしても、機能面などは従来と同様に高いので、価格は従来と同等の20万円前後となっている。Ultrabookは10万円前後なので、単純な比較では倍ほどの差になる。

■レッツノートのUltrabook版はどうなる?
一般ユーザーからすると、見た目や価格で選ぶことになり、Ultrabookなどに注目が集まるが、今回の改良されたレッツノートはどうだろうか。

デザインは好みによるが、厚みはUltrabookに近づいた。問題は価格で、Ultrabookが2台ほど購入できるとなると、いくら品質が高くても考えてしまう方が多いだろう。パナソニックではレッツノートのUltrabook版も検討していると言うが、さらに厚みを薄くし、低コストにすることで、タフ性能や品質が犠牲になることも予想される。

今回発表されたレッツノートは従来のコンセプトを引き継いだ薄型化で、従来のレッツノートファンや品質を重視するユーザーにとっても問題ない出来のようだ。レノボのThinkPadもレッツノート同様に品質が高い製品だが、全世界で販売網やUltrabookなど、より低コストの製品なども先行している。

ThinkPadはレノボになってから品質が低下したと言われもしているが、今後のレッツノートがどのようになっていくか、新モデルの動向にも注目だ。


パナソニック Let'snote(レッツノート)


上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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