パナソニック名物「鯉の滝登り」


2月24日に発売されるLet’snote SX1/NX1の出荷式が2月8日に国内製造拠点の神戸工場で行われた。同社のパソコンとして初めてとなる出荷式で、この製品への力の入れようがわかる。

個人的には出荷式などと言っても、単にトラックにパソコンを積み込みそれを見送って終わりかと思っていたが、パナソニックのそれは日本の伝統を引き継いだものだった。

ごく普通の出荷式なら、関係者が箱に入った製品をトラックに詰め込み、トラックを見送るだけだと思うだろうが、パナソニックの出荷式はさらに手が込んだちょっとしたお祭りのような出荷式になる。

法被を着た関係者によるテープカットの後、御輿風の台に乗せ、威勢よく運んできたレッツノートを関係者がトラックに詰め込み、パナソニック伝統の「鯉の滝登り」の後、トラックを見送り、一丁締めで締めくくる。


最終的に使用するユーザーにとっては、このような出荷式はなんのメリットも無いが、精魂込めて製造した製品をユーザーに使用してもらう関係者にとっては象徴的なイベントで感慨深いだろう。

昔の日本ではこのような事をよくやっていたかもしれないが、今ではほとんど見かけない。

松下電気器具製作所(当時)は1929年の世界大恐慌の影響を受けて、日本でも不況の波が押し寄せたが、この暗い空気を吹き飛ばそうと1931年に初荷を実施したという。

交通事情により1965年に終わったが、この習慣は今回のような出荷式などに引き継がれ、各地のパナソニック関連企業でも行われているようだ。

レッツノート自体は、2011年度の販売台数が過去最高の74万台になるなど、決して悪い状況では無いが、今回の出荷式から日本企業を中心にさらに拡販していこうという同社の気合いが感じられる。

1931年(昭和6年) 盛大に初荷を実施 パナソニック社史
レッツノートSX1

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
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