株式会社サイバーディフェンス研究所で上級分析官を務める福森 大喜氏が、書籍「アイスマン」(発行者: 祥伝社、著者: ケビン・ポールセン)をブログで紹介、日本のサイバー犯罪捜査に対する想いを伝えています。

昨今、日本でもサイバー攻撃に関する報道が増えており、それと同時にサイバー犯罪の捜査方法への注目が高まっています。同氏によると、海外で世界規模のサイバー犯罪を取り締まった事例を見れば、おとり捜査、司法取引を駆使していることを知ることができるといいます。また、「日本ではまだサイバー空間でこういったアグレッシブな捜査は行われていませんが、すでに世界では盛んに行われているのです。」と述べており、その上でサイバー犯罪の捜査手法が克明に記された書籍「アイスマン」を紹介しています。
以下、同氏による記事の抜粋です:

アイスマンというのは本書で取り上げられた犯罪を犯したハッカーのハンドルネームであり、この本はアイスマン視点から書かれたというのも興味深い特徴です。

サイバーの潜入捜査も現実の潜入捜査と同じで、そう簡単に潜入ができるわけではありません。当然、犯罪者たちは警戒しているので、犯罪コミュニティに入るには信用が必要で、既存会員の紹介がないと入れません。さて、捜査官たちはどのようにして潜入していくのでしょうか。日本の法制度に縛られた日本の警察官では絶対に思いつかないような方法が書籍「アイスマン」の中では登場します。

先日、日本ではワンクリック詐欺で逮捕者が出て、犯人は一年間で総額6億円を振り込ませていたことが発覚しましたが、この「アイスマン」は100億円稼ぎました。それほど派手に動き回った大物犯罪者であっても、普通の捜査では逮捕できなかったのです。

続きを読む

エフセキュアブログを読む
エフセキュア公式ページ

本当に役立つセキュリティの記事をもっとみる
米テレビ番組がiPhone工場に潜入!
Macの次期OS「Mountain Lion」の真の狙いとは?
ハッカー集団「Anonymous」がFBIの電話会議をリーク ・Amazonのクラウドを悪用したFacebook詐欺
ハッカーがポーランド政府を攻撃

エフセキュア インターネットセキュリティ 2012 3PC 3年版エフセキュア インターネットセキュリティ 2012 3PC 3年版
エフセキュア(2011-11-07)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る