先日紹介したハイブリッドHDDのシステム はコストパフォーマンス的にはオススメだったがやはりシステムを爆速化する定番と言えば高速SSD二台でのスパニング(RAID 0)だ。ただ「SSDでRAID 0(スパン)構成にしてWindowsを高速化したいけれどマザーボードはSATA2までしか対応していない」といったケースなどもある。本当なら思い切ってマザーボードを交換し、CPU、メモリー、SATAインターフェイスをアップデートしてシステム全体を更新してしまうという方法がオススメではあるのだが、マザーボード、CPU、メモリーに加えてSSDまで購入するとなると、ほぼ1台PCを組むくらいのお金がかかってしまう。

3~4年くらい前のPCなら古いとはいっても、まだまだ現役で十分に使える。やはりここはPCを延命しつつ限られた予算内で高速化したい。そこでRAID 0/1が組めるPCI Express ×1で6Gbps対応のSATA3インターフェイスカードを導入し、高速SSD二台でRAID 0構成を行う方法がある。そうしたシステムの高速化に役立つ高速SSDとRAIDカードを紹介しよう。
■高速アクセスで高耐久なSSD「Vertex 4」シリーズ

システム高速化で利用したいSSDは、つい先日発表されたばかりの高速SSD、OCZ Technology製のSSD「Vertex 4」シリーズを使う(取り扱いはアスク)。128Gバイト/256Gバイト/512Gバイトが用意され、書き込み速度は128Gバイトモデルの「OCZ Vertex4 2.5" 128GB」が200Mバイト/秒、256GバイトのOCZ Vertex4 2.5" 256GB」が380Mバイト/秒、最大容量となる512Gバイトの「OCZ Vertex4 2.5" 512GB」に至っては、475Mバイト/秒という高速書き込みが可能だ。

もちろん最新SSDなので価格はそれなりにする。128Gバイトが市場予想で1万6千800円前後、256Gバイトが3万4千円前後、512Gバイトは7万円前後となっている。お金があるなら256Gバイト二台や512Gバイト二台を購入すればいいが、ここでは128Gバイトモデル二台で256Gバイトのスパニング構成としたい。これで価格はちょうど256Gバイト一台分の3万4千円前後になる。

このSSDは、Indilinxの新しいSSDコントローラ「Everest 2」(エベレスト2)を搭載している。4Kバイトのランダムデータにおいて読み込み/書き込みが、共に85,000IOPS(※)以上の高速アクセスを実現している。ランダムでの最大書き込みは120,000IOPSを誇り、前のモデルであるVertex3シリーズと比べると、実に4倍近くIOPSが向上している。高速性で定評あるIntel 520シリーズに引けを取らない高性能さがウリなわけだ。

このSSDを選ぶポイントは高速性だけでなくメーカー保証が5年間も付いているところだ。現在のSSDであれば、通常利用なら5年以内に故障することはほとんどなくなったが、ある日突然壊れてしまう可能性がないとは言えない。そういった点で5年保証は非常に頼もしいと言える。

■製品名:OCZ Vertex4 2.5" 128GB(1万6千800円前後)
■製品名:OCZ Vertex4 2.5" 256GB(3万4千円前後)
■製品名:OCZ Vertex4 2.5" 512GB(7万円前後)

※IOPSとは、Input Output per Secの略で1秒間に可能な読み書きを意味する

PCI Express ×1スロットに装着できるSATA3対応RAIDカード「IO-PESA236」


■SATA3に対応しRAID 0/1構成が可能なインターフェイスカード

さてSSDが用意できたところで次は最新の6GbpsでRAIDを組めるSATA3のインターフェイスカードが必要だ。それにはKoutech Systemの「Dual Channel SATA 6Gb/s PCI Express (x1) Internal RAID Caddy」(型番:IO-PESA236)を使う。このカードはPCI Express ×1スロットに装着するSATA3対応インターフェイスカードでRAIDコントローラチップとしてMarvellの「88SE9128」が搭載されているのでRAID 0/1構築とシステム起動ができる。

■製品名:Dual Channel SATA 6Gb/s PCI Express (x1) Internal RAID Caddy
■型番:IO-PESA236(4千480円前後)

ユニークなのはその外観で、カード上に2.5インチのSSD/HDDがそのまま装着できるようになっている。これなら内蔵のドライブベイに余裕がないなんてときでも大丈夫だ。最近のマザーボードならPCI Express ×1スロットが1つ2つは余っているはずなのでカードの高ささえ注意すれば、問題なく装着できるだろう。このカードに「OCZ Vertex4 2.5" 128GB」二台を装着しRAID 0構成を行ってからWindowsをインストールする。

見かけ上は128Gバイトモデルの200Mバイト/秒×2の400Mバイト/秒での書き込み速度になるはずなので爆速システムになるだろう。高速SSD二台で3万4千円、それにRAIDカードが4千480円なので4万円を切る予算でシステムを高速化できることになる。

なお、今回紹介したSSDではなく、手持ちのSSDが二台余っているというケース、もっと安いSSDでやってみたいというのであれば、4万円よりもっと安くできるはずだ。

OCZ Vertex 4シリーズ製品情報
IO-PESA236製品情報
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