投資をする前には、自分が必要になるであろう将来の資産について明確に頭の中でイメージすることが鉄則だ。たとえば現在勤めている会社から退職金をもらい、年金を受け取ったとしても、老後の生活で毎月必要となるであろう生活資金の額や貯金などの資産の期待利回りをきちんと計算できていないときちんとした将来設計ができているとは言えない。

こうした重要なポイントを金融機関が示すシミュレーションに任せているだけでは、きわめて不安だ。しかし、だからといって自分で計算するのは簡単にはできない。そうした問題を簡単に解決してくれるiPad用アプリが日興アセットマネジメントによる「お金計算機」である。


■4つの機能で投資を理解
「お金計算機」には、いくつかの機能がある。投資や貯蓄による蓄えをシミュレーションする「お金のチカラ計算機」、すでにある貯金などの取り崩しをシミュレーションする「取り崩しシミュレーション」、分散投資をイメージするための「いろいろ投資」、毎月分配型の投資信託(※)にある分配金を計算する「分配金利回りって」の4つだ。

「お金のチカラ計算機」と「取り崩しシミュレーション」は、老後にどれぐらいのお金が必要かをイメージするのに便利だ。「いろいろ投資」は、2002年から2011年までの実際の市場動向を基礎に、どの金融商品に投資していれば利益を得られていたかが具体的に分かる。2008年のリーマン・ショック以降、「株式から債券へ」の「質への逃避」が起きていることも理解できるし、いくつかの金融商品に投資を分散することの重要性が理解できる。

「分配金利回りって」は、投資初心者にとって分かりにくい毎月分配型投資信託の実際の利回りを得られるものだ。この機能を使うと見かけ上の利回りよりも、信託商品の価格(基準価額)のほうが重要であることが分かる。

■投資初心者こそ活用したい
日興アセットマネジメントがこのアプリを開発した動機は、ストーリー性のあるとっつきやすいアプリを開発することで“投資”、特に投資信託についての理解を深めてもらうことだという。

実際には、投資信託は株式投資よりも敷居が低いのだが、初心者にはイメージがつかみにくいものだ。このようなアプリの存在は、初心者にとって非常にありがたいものだと言える。

※「毎月分配型の投資信託」とは、投資信託の中で投資家への分配金を毎月支払うもの。元本保証はないが、定期的に収入があるため投資初心者には人気がある。

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

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