従来、OSとOfficeソフトを中心に展開していたマイクロソフトが、方針転換を始めたようだ。
Surfaceでハードウェアも提供するようになり、OSやUIも各デバイスで共通化するなど次世代に向けて動き始めた。

■基本的にどのデバイスでも同じOS、同じユーザー体験へ
Windows Phone 8は従来のWindows Phoneとは変わり、OSの主要部分がPCのWindows 8と共通になるようだ。

Surfaceのようなタブレット端末はCPU別に2つのOSが用意される。スマートフォンのようなARM向けのCPUを搭載したWindows RTと、従来のパソコンと同等のx86を搭載した通常のWindows 8だ。

それぞれのOSは主要な部分が共通化し、タブレットのWindows RTとWindows Phone 8はCPUが同じなので、OS自体もかなり近い物になりそうだ。

x86のCPUを採用するタブレットはキーボードがないだけで、OSはもちろんハードウェアも通常のパソコンと同じだ。
それぞれのデバイスではMetro UIを使用し、ユーザー体験はそれぞれのデバイスで同じような物となる。

これらはコンシューマー向けの製品だが、サーバー向けの次期OS Windows Server 2012でもMetroは使われるようで、マイクロソフト製品を使う限り、携帯電話からサーバーまで同等の使い勝手となる。

■次世代に向けて
パソコン以上に現在急成長しているのはスマートフォンと、タブレットだ。
タブレット自体はマイクロソフトが2002年に提供したWindows XP Tablet Editionから本格的に対応している。当時はデバイス自体も未熟で、その後もいくつかの製品が登場したが、Windowsのタブレットはヒットしないままだった。

そんな中で、アップルのiPadは2010年に登場するとたちまち大成功と言えるほど、世界中で人気商品となってしまった。

iPadの成功はiPad専用アプリの存在など、様々な要因がありそうだが、利用しているユーザーの総合的な満足度が高い事が上げられる。ハードウェアやOS、アプリなどの総合的な満足度を上げるには、それらをすべて自社で提供できた方が有利だ。

Androidタブレットもいくつかのハードウェアは提供されているものの、iPadほど売れているとはいえない。
マイクロソフトはSurfaceのハードウェアを自社で提供することで、タブレットの普及に向けて本格的に力を入れる。

パソコンやスマートフォンでも、OSの基本的な部分を各デバイスでできる限り共通化し、ユーザーにはMetro UIでユーザー体験を共通化する。

これらの動きがどうなるかは、実際の製品がどれだけ魅力的なものになるかにかかっており、今後の製品展開に注目したい。


上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

デジ通の記事をもっと見る
iPhone 4Sの音声認識機能は使える 新しいiPadでも使える音声認識
英語の音声認識で英会話練習 自分の発音を客観的に知る方法
サービス終了後はどうなる!電子書籍は永遠に読めるのか
キンドルが日本に参入する?Amazonの電子書籍をおさらい
iPhoneが据え置きゲーム機も殺す?多機能化するスマートフォン


【キヤノン純正インク】キャノンインクタンク 5色マルチパック BCI-321+320/5MP【キヤノン純正インク】キャノンインクタンク 5色マルチパック BCI-321+320/5MP
キヤノン
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る