株式会社ドワンゴは、同日午後に行われた民主党安住淳幹事長代行の記者会見での発言を受け、民主党本部に抗議書を提出する事態になった。普段あまり怒るようなことのないニコニコの中の人が、本気(ガチ)で怒って抗議文まで提出する事態は、極めて異例と言えるだろう。

抗議文の内容を読めばわかるが、民主党の安住淳幹事長代行の「ニコニコ動画が極めて偏った動画サイト」という発言は、ニコニコ動画を実際に利用しているユーザーであれば出てこないモノだ。

抗議文の中にも記載されているように、あらゆる人たちに情報発信の場を提供しているニコニコ動画は、固有の政党だけを特別扱いするようなことはしていない。

ニコニコ動画を積極的に利用しようと考えている政党と、そうじゃない政党で扱われ方が異なるように見えたのだとしても、同じ党の中に積極的にニコニコ動画を利用している議員もいるわけで、その議員にニコニコ動画についての事前のヒアリング等を行っていれば、こんな失礼な発言には至らなかったのでは? と思われる。

この抗議書への回答期限は5日以内だ。いったいどういった返答がなされるかに注目したい。

以下に抗議書全文を転載する。

2012年11月26日


民主党幹事長 輿石東殿


株式会社ドワンゴ
代表取締役社長 小林 宏


抗議書


貴党の安住淳幹事長代行は、本日午後の記者会見で、自民党の安倍晋三総裁が、今月29日にニコニコ動画で開催予定の、衆議院議員総選挙に関する貴党を含む14党代表による討論特番を活用して、野田佳彦首相(民主党代表)との討論に応じる意向を示したことに関し、「双方向と言いながら極めて偏った動画サイトに投稿を許すようなやり方は、逆に、これまでの良き伝統の党首討論を崩すと思う」と述べられました。

これは、あらゆる個人、団体、企業に対し公平に情報発信の場を提供しているニコニコ動画に対する、根拠の無い誹謗中傷であり、強く抗議します。

つきましては、何を根拠に「極めて偏った動画サイト」と批判しているのか明確にしていただきたい。

また、ニコニコ動画は貴党も含めて多くの政党に開かれていることや、貴党がニコニコ動画を活用していることについてどう認識しているのかも併せ伺いたい。

以上の抗議および質問について、5日以内に書面にて回答されるよう求めます。

なお、今月29日、ニコニコ動画では当初の予定通り14党に呼びかけた党首討論会を開催します。

本討論会は、従来通り全メディアに対して「フルオープン」となっています。


民主党のニコニコ動画に対するコメントについて
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