日本時間で本日、(米国では12月17日)、Web用の言語を策定する団体「World Wide Webコンソーシアム」(通称:W3C)は、HTML5およびCanvas 2Dに関する仕様策定の完了を発表した。現在の段階ではW3C標準の仕様ではないものの、各企業やデベロッパーが行っているWebサービスへの現段階での実装、プランニングに利用したとしても、そのまま安定して利用が行える状況に達しているとしている。

HTML5は、W3Cが推進するOpenWeb Platformの根幹を担っており、ビデオやアニメーション、グラフィクス、スタイル、タイポグラフィ、およびデジタルパブリッシング向けのその他ツール、ネットワーク機能拡張など、デバイス機能へのアクセスを行うクロスプラットフォームアプリケーションに対応するフルプログラミング環境である。

また、W3Cは、本日、標準化の次のラウンドを視野に入れたHTML 5.1およびCanvas 2D、Level 2の第一草案も発表。W3Cコミュニティは、既存のHTML機能に加え、ビルトインHTML5アクセシビリティ、レスポンシブイメージ、およびアダプティブストリーミングを補完するための拡張機能など、新たな機能の開発を継続して強化していくとしている。

■いまからHTML5を使ったプログラミングを行ってもOK
HTML5の仕様がほぼ固まったことで、どんなメリットがあるのかというと、ズバリ「プログラミングが開始できる」ところにある。現在スマートフォン用のOS、Androidの最新版ではAdobeのFlashをサポートしていないWebブラウザ「Chrome」が採用されているし、アップルのiOSは、登場時からFlash非対応だったりとマルチメディア対応をHTML5で行うという流れに変化してきた。

ただし、まだ仕様が策定されていなかったため、HTML5を利用したプログラミングを行った場合、その仕様が正式版で変化してしまうと、プログラムの互換性が取れないことになってしまう。最初のバージョンでは動いたのに仕様変更が入ってしまい、動作できなくなってしまうといったことが起きる可能性があったわけだ。

これじゃあ、HTML5を使ってYoutubeやニコニコ動画の再生ツールを組んだとしても、HTML5の正式な仕様と異なるバージョンだった場合、もう一度正規版に合わせて作り直す必要があった。今回の発表により、現状での仕様をベースにツール等を開発したとしても、動作できるものが作れるようになったわけだ。

2014年には、Webのベース言語はHTML5へと置き換わり、Web上の各種プログラムもHTML5へと変わって行くことだろう。JavaやFlash、Silverlightといったブラウザ用プラグインが必要としない時代がすぐそこまで来ていると見ていいだろう。スマホでWebサイトを見ても、非対応なため閲覧できないなんていうことも減って行くわけで、早くHTML5の正式版の登場を待ちたいところだ。

ニュースリリース(日本語)
W3C

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