最近の製品ばかりだが中古品の再生中


NECパーソナルコンピューターは、自社の製品を買取ってリフレッシュし中古品として再出荷する「NEC Refreshed PC(リフレッシュPC)」という事業を手がけている。

秋葉のPC系の量販店やパーツショップでもユーザーから製品を買い取り販売する中古PC事業を行っている。こうした業者に比べてNECのリフレッシュPCは、自らが製造・販売した製品を買い取って再生する事業のため、品質や保証内容が別の業者の中古製品と異なり、かなり高いレベルになっているのが特徴だ。

このリフレッシュPC事業を開始して、今年で10周年となる。その節目としてリフレッシュPCの再生現場をマスコミ向けに公開した。また、Windows 8モデルの買取りや再生が開始されている。

NEC製品の修理は、同社の群馬事業所などで行っているが、この事業所内にリフレッシュPCの再生現場がある。ユーザーから買取り依頼のあった製品は宅配業者などによる引き取り後、この再生現場へ運ばれる。運ばれた製品は下取りのための見積もりを行い、ユーザーが買い取り価格などに納得すれば、取引は成立、その製品をリフレッシュPCとして再生することになる。

再生は新品で販売したときと同様の状態に戻すもので、OSやOfficeソフトなど各種プリインストールなども販売当時の状態になる。そのため、Windows 7モデルで、Office 2010プリイントールモデルとして出荷された製品なら、その当時の状態で再生される。新しく再生された製品でも、現在の最新OSやソフトなどにアップデートして出荷されることがない点には注意が必要だ。

HDDのフォーマットなどを行う


フォーマット後のHDDは市販ソフトでも復活できない状態に


ユーザーから買い取った製品のHDDは初期化されるが、3回上書きによる消去を行うため、再生後もデータ復旧ソフトなどでデータを取り出すようなことは不可能だ。その後、OSの再インストールや譲渡可能なプリインストールソフトのインストール、各種クリーニングなどを行い、専用の箱に入れた後、販売店に出荷される。

人体に害のない薬品で清掃されると黄ばみも消える


出荷準備中の再生品


専用の箱に入れた再生品はまるで新品のようだ


この事業は製造・販売したNEC自身が製品を買い取るため、使用している部品はNECがすべて把握しており、ほぼ新品と同等の状態にまでリフレッシュできる。純正パーツを使って交換されるため不具合も発生しない。もし発生した場合は対策品と交換されるので、さらに信頼度がアップする。

純正パーツの搭載が買取りの原則なため、購入時よりも大容量のHDDに交換していたり、メモリーを増設しているような場合は、性能が上がっていたとしても買い取り自体が不可能となるそうだ。

買い取りも部品の保有期間の関係から販売してから5年半までに限られていることから、再生された製品自体も比較的新しい物が多い。2013年1月の実績で、6割ほどが出荷後2年以内の物だという。ここで再生された製品はNEC Refreshd PCマーク付きで全国の販売店に出荷されている。

買い取り価格などはNECの製品情報サイト121wareに掲載されている。もし使っていたNEC製PCの買取りを目指すのであれば、純正パーツだけの状態に戻してからということに注意しよう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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