アニメーションというと、娯楽的なものを思い浮かべる人が多いかもしれないが、インターネットを調べてみると、様々なジャンルがある。たとえば、海外には、「TomoNews」のようにニュースの全体像を、より詳細にわかりやすく伝えるために、アニメーションをつかったニュースメディアが存在するのだ。

TV放送のニュース番組などでは、アニメやCG、フリップを使いニュースを分かりやすく解説しているが、そのインターネット版だと思うと理解しやすいだろう。

また、日本にはインターネット上に数多のニュースメディアが存在するがアニメーションをふんだんに使ったニュースメディアは存在していないという現状がある。そうした状況を踏まえ、Next Media Animation Japan株式会社は、報道関係者向けにnxTOMO事業発表会を開催し、日本市場への本格参入を表明。同事業の4つの柱となる戦略プランを明らかにした。
■デジタルメディアでニュースを提供 - Cassian Cheung
発表会は、Next Media Limited Group Co-CEO Cassian Cheung(カシアン・チャン)氏の挨拶から始まった。

Cassian Cheung氏は、
「Next Mediaが設立されたのは22年前、香港においてでした。そして最初に提供したのは、Apple Daily(アップルデイリー)という新聞に次ぐ雑誌でした。新聞または雑誌の2つの分野において、私どもは印刷物のメディアの中でマーケットリーダーの立場を示してきました。世界のインターネット化が進んだことにより、インターネットのメディアの企業として活動することになりました。」と、同社がニュースメディア事業に着手した理由を説明した。
Next Media Limited Group Co-CEO Cassian Cheung(カシアン・チャン)氏


Next Media Animationが設立されるに至った経緯は
「弊社のJimmy Lai Chee Ying(ジミー・ライ)が出張の際、空港でニュースを見ていたときに、ニュースキャスターが一方的に語りかけるだけで、ニュースの中身がさっぱり理解できませんでした。そこで彼は、デジタルメディアを使ってニュースコンテンツをよりよい形で提供できるのではないかと考えるようになりました。」と、そこでNext Media Animationでは、ニュース番組の記録映像だけでは理解できかなった、あるいはレポーターの一方的な語りかけだけでは理解できなかったものを、アニメーションを使って説明するサービスを提供することにしたのだそうだ。

アニメーションの作成には膨大な時間を必要とするが、同社は独自の技術を開発することによって、短い時間でもアニメーションを作れるようになったという。



■4つの柱をなすnxTOMOの戦略
日本市場への本格参入のための事業戦略として、4つの柱からなる「nxTomo(ネクストモ)事業」を掲げ、モバイルエンターテイメントコンテンツを中心としたサービス展開を図っていく構えだ。

120秒のCGアニメーションを最速90分で制作する台湾の専用スタジオが生み出す新規性に富んだ、話題性のある動画ニュースや動くマンガなどのコンテンツの他、オリジナルアニメーション/ゲームの制作や、海外での人気ゲームの輸入など様々なジャンルのエンターテインメントコンテンツを提供していくという。

●TomoNews(トモニュース)
TomoNewsはCGアニメーションをつかって、ニュースの全体像を、より詳細にわかりやすく伝える次世代のニュースメディアだ。CGアニメニュースはもちろん、CGアニメと実写映像を組み合わせることにより、他のニュースメディアではできない、よりリアルで分かり易いニュースを発信する。ニュースを正確に伝えるには、映像だけでは伝わりにくかったニュースがわかりやすくなる。

たとえば、山梨のトンネル崩落事故や、エジプトでおきた気球の墜落事故のように、実写映像は実際に起きたことのほんの断片しか視聴者に伝えることができない。しかし、その欠如部分をCGアニメによって埋めることで、事件や事故の内容などの全体像をより詳細・正確に、そして効果的に説明し、視聴者に発信できる。

またTomoNewsはメジャーなニュースだけではなく、重箱の隅をつつくような細かい話題もフォローする。そして、従来の伝統やしがらみからニュースを解き放ち、新たな視点でニュースを伝えるわけだ。

●TOMOTOON!(トモトゥーン)
TOMOTOON!は、日本が誇る世界の文化「漫画」をもとにして生まれ、スマートフォンやタブレットなど、モバイル機器での視聴を意識して作られた新しいビデオエンタテインメントであり、配信サービスだ。

TOMOTOON!という名称には、「漫画・アニメ」という意味のCartoon、「明日」という意味のTomorrow、ふたつの言葉 を組み合わせ、「漫画」のもうひとつの未来を切り開きたいという私たちの思いをこめたのだという。

原作となっている漫画のコマ、構成、セリフ、吹き出し、擬音を生かし、原画をCGアニメーションとして書き起こした画期的なビデオエンタテインメント。ページをめくらなくてもコマが動いて物語が進んでいくので、漫画を読むときの躍動感をより体感的に感じることができる。

●TOMOANIME(トモアニメ)」
TOMOANIMEは、マルチクリエイターとして活躍中の広井王子氏のプロデュース、元・ドリームワークス副社長のリチャード・チュアン監修による、オリジナルショートCGアニメーション群だ。広井王子氏の感性と500名からなる台湾スタジオの技術が合わさり、毎日新しい作品を次々に生み出す。

●TOMOGAMES(トモゲームス)
TOMOGAMESは、会員登録不要ですぐに遊べるカジュアルゲームから、リアルロケーションを使った本格的なゲームまで、さまざまなジャンルのオリジナルゲームを続々と制作することになっている。また、海外の大人気ゲームを日本向けに配信している。言語を日本語表記にすることに止まらず、アイテムやマップなどを日本向けに変更することで、日本独自の要素を盛り込んだ魅力あふれるゲームとして届けるとしている。

Next Media Animation Japan株式会社は、今回の日本市場への本格参入を通して、アジア地域におけるビジネス強化はもちろん、日本のエンターテインメントコンテンツの新しい風となれるような事業展開を目指していくとのことだ。

Next Media Animation Japan株式会社

ITライフハック
ITライフハック Twitter
ITライフハック Facebook