フリーランスで技術書の執筆、トレーニングインストラクター、デジタルコンテンツの受注制作などをしている林 拓也です。今回から電子書籍関連の記事を隔週(予定)で紹介していくことになりました。初回となる今回は、ご挨拶がてら現在、電子書籍を取り巻く環境と今後の本連載の方向性について、ざっくりとお話ししたいと思います。
■いきなりで恐縮ですが白状します・・・
私、実は以前、2年ほど前にも電子書籍の記事を定期的に寄稿するはずだったのですが、開始直後に仕事の都合で即リタイアしたという(恐るべき?)過去を持っています。それから2年が過ぎ、当時と比べると電子書籍を取り巻く環境も大きく変わってきています。
当時はSONY、シャープや紀伊國屋書店の電子書店などがスタートしていましたが、さらにその後、楽天kobo、Google Play、Amazon Kindle、Apple iBookstoreといった国内外のビッグネームも本格的にサービスを開始しました。
さらに特筆すべきは楽天(Kobo Writing Life:KWL)、Amazon(Kindle ダイレクト・パブリッシング:KDP)、Apple iBookstoreでは既に個人出版が可能になっているという点です。
私が電子書籍に興味を持ち始めたのも、コストをかけずに個人出版ができることに夢を感じたからです。ということで、本連載では電子書籍関連の話題を中心に広く扱っていくつもりですが、中でも個人出版関連には力を入れたいと思っています。
既に電子書籍個人出版の先駆者の方々は、水を得た魚のようにイキイキと活動していらっしゃいます。先述した過去により残念ながら私は出遅れ組で、これからようやくスタートするところです。蓄積されたノウハウなどは無いので読者の皆さんに“正解”を示すことはできませんが、実体験に基づく情報はお届けできると思います。
■電子書籍向けのフォーマット
さて、個人の電子出版にあたっては楽天 KWL、Amazon KDP、Apple iBookstoreいずれのサービスを利用するにしても、販売用のアカウントと入稿データが必要です。まず、このあたりについてザックリと把握しておきましょう。
入稿データとして利用できる主なファイルフォーマットは次の通りです。
■電子書籍の入稿データとして利用できる主なファイルフォーマット
楽天やAmazonでは、おなじみのMicrosoft Wordの「.doc/.docx」を入稿データとして利用できますが、縦組みの書籍を作成する場合には.epubが必要になります。そしてAppleでは記事執筆時点では.epubのみ受け付けているようです。
この.epubは、EPUB(イーパブ)というグローバルスタンダードで汎用性の高い電子書籍用のフォーマットです。
なお、米Appleでは.epub以外に.ibooksというフォーマットでも入稿可能です。.ibooksはAppleがリリースしているMac用の無料電子書籍制作ソフト「iBooks Author」で作成した電子書籍のデータです。iBooks Authorについてもいずれ触れたいと思っていますが今回は触れません。
ファイル形式を考えると、ここで挙げた3社のサービスで共通しているのは.epubです。お手軽なのはWord形式かもしれませんが、個人出版では.epubのデータを作成できるようになった方がよさそうです。
販売用のアカウントは、それぞれのサービスのアカウントと銀行口座が必要になります。Appleではさらに米国の納税者番号が必要となります。
楽天やAmazonでは米国の納税者番号は必ずしも必要ではありませんが、取得しておくと米国の源泉徴収税上の恩恵を受けられる場合があるので取得しておくことをおススメします。
こういったプロセスについて、次回から何回かに渡ってAppleのiBookstoreで電子書籍を販売するまでの様子を具体的に紹介していきたいと思います。それではまたお会いしましょう。
■著者プロフィール
林 拓也(はやし たくや)
テクニカルライター/トレーニングインストラクター/オーサリングエンジニア
Twitter:@HapHands
Facebook:https://www.facebook.com/takuya.hayashi
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EPUB 3 スタンダード・デザインガイド [単行本(ソフトカバー)]
私、実は以前、2年ほど前にも電子書籍の記事を定期的に寄稿するはずだったのですが、開始直後に仕事の都合で即リタイアしたという(恐るべき?)過去を持っています。それから2年が過ぎ、当時と比べると電子書籍を取り巻く環境も大きく変わってきています。
当時はSONY、シャープや紀伊國屋書店の電子書店などがスタートしていましたが、さらにその後、楽天kobo、Google Play、Amazon Kindle、Apple iBookstoreといった国内外のビッグネームも本格的にサービスを開始しました。
さらに特筆すべきは楽天(Kobo Writing Life:KWL)、Amazon(Kindle ダイレクト・パブリッシング:KDP)、Apple iBookstoreでは既に個人出版が可能になっているという点です。
私が電子書籍に興味を持ち始めたのも、コストをかけずに個人出版ができることに夢を感じたからです。ということで、本連載では電子書籍関連の話題を中心に広く扱っていくつもりですが、中でも個人出版関連には力を入れたいと思っています。
既に電子書籍個人出版の先駆者の方々は、水を得た魚のようにイキイキと活動していらっしゃいます。先述した過去により残念ながら私は出遅れ組で、これからようやくスタートするところです。蓄積されたノウハウなどは無いので読者の皆さんに“正解”を示すことはできませんが、実体験に基づく情報はお届けできると思います。
■電子書籍向けのフォーマット
さて、個人の電子出版にあたっては楽天 KWL、Amazon KDP、Apple iBookstoreいずれのサービスを利用するにしても、販売用のアカウントと入稿データが必要です。まず、このあたりについてザックリと把握しておきましょう。
入稿データとして利用できる主なファイルフォーマットは次の通りです。
■電子書籍の入稿データとして利用できる主なファイルフォーマット
サービス名 | ファイルフォーマット |
楽天 KWL | .epub/.doc/.docx/.mobi |
Amazon KDP | .htm/.html/.epub/.doc/.docx |
Apple iBookstore | .epub |
楽天やAmazonでは、おなじみのMicrosoft Wordの「.doc/.docx」を入稿データとして利用できますが、縦組みの書籍を作成する場合には.epubが必要になります。そしてAppleでは記事執筆時点では.epubのみ受け付けているようです。
この.epubは、EPUB(イーパブ)というグローバルスタンダードで汎用性の高い電子書籍用のフォーマットです。
なお、米Appleでは.epub以外に.ibooksというフォーマットでも入稿可能です。.ibooksはAppleがリリースしているMac用の無料電子書籍制作ソフト「iBooks Author」で作成した電子書籍のデータです。iBooks Authorについてもいずれ触れたいと思っていますが今回は触れません。
ファイル形式を考えると、ここで挙げた3社のサービスで共通しているのは.epubです。お手軽なのはWord形式かもしれませんが、個人出版では.epubのデータを作成できるようになった方がよさそうです。
販売用のアカウントは、それぞれのサービスのアカウントと銀行口座が必要になります。Appleではさらに米国の納税者番号が必要となります。
楽天やAmazonでは米国の納税者番号は必ずしも必要ではありませんが、取得しておくと米国の源泉徴収税上の恩恵を受けられる場合があるので取得しておくことをおススメします。
こういったプロセスについて、次回から何回かに渡ってAppleのiBookstoreで電子書籍を販売するまでの様子を具体的に紹介していきたいと思います。それではまたお会いしましょう。
■著者プロフィール
林 拓也(はやし たくや)
テクニカルライター/トレーニングインストラクター/オーサリングエンジニア
Twitter:@HapHands
Facebook:https://www.facebook.com/takuya.hayashi
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