家庭の省エネをサポート!今注目の電力見える化サービスとは?」で紹介したように、エネレポは電力測定器(クランプセンサ)とデータ送受信機(エコアダプタ)をそれぞれ家庭内の分電盤とブロードバンド回線に接続することにより、専用Webサイト(マイページ)で家庭内の消費電力の内訳を“見える化”できるサービスだ。

また、スマートタップを利用すると、個別の家電製品の電力消費量をリアルタイムでモニタリングできるので、どの家電製品が、どれだけ消費しているのかがわかる。

エネレポの導入によって家庭内の消費電力を“見える化”すると、家族みんなで電気を無駄に使わない意識が生まれ、節電に繋がるわけだ。

とはいえ、どんなに便利なサービスでも、機器の設置を含め、利用方法が難しければ、なかなか導入する気にならないだろう。電気配線を直接いじるわけではないので、注意点さえ守ればエネレポの取り付けはとても簡単に行えるのだ。

そこで今回は、エネレポの実践編として、実際に設置を行ってみた。作業時の注意点は、「わからないことをそのままにしない」こと。取り扱い説明書を必ず手元に置き、不明なことを不明にしたまま作業しないことだ。また、スマートフォンなどを用意しておき、エネレポのサポートページを確認できるようにしておくこと。

■「エネレポ」の機器設置に挑戦
「エネレポ」は、「エコアダプタ」と「クランプセンサ」、そして「スマートタップ」の3つの機器から成り立っている。つまりこの3種類の機器を設置するだけのわずか3ステップで、すぐに導入できるのだ。

1.エコアダプタの取り付け
エコアダプタの電源端子に電源アダプタのプラグを接続し、電源アダプタを電源コンセントに差し込む。するとエコアダプタの電源が入る。
エコアダプタ(EA1515-TK)と、その付属品


エコアダプタのランプが、次の状態になっていることを確認する。
・電源ランプ:緑点灯
・アラームランプ:消灯
・ACTランプ:消灯
・認証ランプ:消灯
・設定ランプ:緑点滅(低速:2秒間隔の点灯)


エコアダプタの右側には、各種情報表示用のLEDランプがある


エコアダプタ背面のLANポートとブロードバンドルータのLANポートを付属のLANケーブルで接続する。


2.クランプセンサの取り付け
クランプ付きケーブル(2本)を分電盤のメインブレーカー(主幹漏電ブレーカー)のケーブルに挟もう。中性線(主に白色)以外のケーブル(赤や黒)に、それぞれクランプを挟む。挟めない場合はクランプセンサに付属の取扱説明書を確認すること。ここは自宅の電気の大元なので決して推測や勘などで作業しないことが重要だ。
クランプセンサと、その付属品

※一般的な家庭の分電盤を前提にしている。

まずは、クランプセンサに乾電池をセットしよう。

電池は付属品である単三型の電池を3本利用する。


分電盤のカバーを外す。玄関脇や洗濯機置き場、脱衣所等に設置されている。


※写真では、モデルルームの都合上、リミッタと主幹漏電(メイン)ブレーカーのスイッチが入っているが、実際に作業する場合には、リミッタと主幹漏電ブレーカーのスイッチは必ず切る。作業中は、ブレーカーの金属端子部分に直接手が触れることがないように養生(端子に養生テープ等を貼る)するなど十分に注意しよう。

カバーに手を掛けたら、そのまま手前側にカバーを外す。
※分電盤の形状により、カバーの外し方が異なる場合がある。


クランプ付きケーブルを分電盤内の主幹漏電ブレーカーから伸びている3本のケーブル(黒、白、赤)のうちの2本(黒、赤)のケーブルに挟む。中性線(主に白色)のケーブルには挟まないようにすること。


クランプのもう一方も接続する(単相3線式)。中にはケーブル2本だけで結線されているブレーカー(単相2線式)があるが、その場合、クランプは1個だけ挟めばいい。詳しくは付属の取扱説明書を参照すること。


クランプの接続が完了したら、そのケーブルを分電盤の外へ引き出す。分電盤のカバーを被せたら、リミッタと主幹漏電ブレーカーのスイッチを入れる。


クランプセンサ本体は、付属の取り付けねじを利用して壁などに固定して設置する。


クランプセンサ本体側のピンジャックと、分電盤から引き出したクランプ側のソケットを接続する。


これでクランプセンサの設置は完了だ。

左がクランプセンサ、分電盤の下から出したケーブルが接続されている。

3.スマートタップの取り付け
スマートタップの取り付けは、特に難しいことはない。電源コンセントと計測したい家電製品の間にスマートタップを接続するだけだ。


冷蔵庫やエアコン、テレビなど、電力を計測したい家電製品をスマートタップに繋げよう。


スマートタップのコンセントに計測したい家電製品のコンセントを差せばいい
なお、スマートタップに接続できる家電製品は、最大1500Wまでとなっている。

以上でエネレポ用機器の設置は完了だ。手順を見る限りでは、たいていの人なら簡単にできるだろう。もし、自分で設置する自信がない場合やHEMS補助金を利用する場合は、専門の業者が工事してくれるので、それを頼むというのも手だ。

さて次回は、機器の設定を行い、実際にエネレポを使ってみて、どういった効果があったのかを紹介しよう。

電力見える化サービス「エネレポ」

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