3.11こと東日本大震災は、地震とそれに伴って発生した津波により、岩手県、宮城県、福島県、茨城県といった地域に壊滅的な打撃を与えた。千葉県沿岸部も津波による被害を受け、それに伴う河川遡上による堤防決壊での水害も多発した。それまでにも震度5強や6レベルの地震は毎年発生しており、地震列島といわれる日本に住んでいるからには、常日頃から震災への備えだけは万全にしておきたいものだ。

3.11以降、防災袋を用意したり、イザというときに皆が集まれる避難場所を家族で確認している家庭もあると思われるが、災害が自宅にいるときではなく出勤途中や打ち合わせなどで外出しているときだったら、どこに避難すればよいのだろうか。

そんな災害時に以前から紹介している「タイムカプセル+」が役立つのではないかと、最近注目を集めている。そこで今回は、タイムカプセル+が災害時にどのように役立つのかを紹介しよう。

■あらゆる場所の避難場所がわかる
災害時にまず確認すべきことは、慌てずに避難場所に指定されている場所へスムーズに移動することだ。東日本大震災では、避難場所がどこなのか、どこが安全なのかがわからない人も多かったようだ。これが初めて行った場所であればなおさらだ。

もしその場にタイムカプセル+があれば、避難誘導に大きく貢献できたと思われる。同アプリは、「ガイドマップに記念撮影機能を搭載!タイムカプセル+に新たな可能性」でも説明したように、自分がいる場所の周辺情報や写真を確認することができる。

自宅や会社、よく行く場所などで、あらかじめ避難場所に指定されている公園や学校の写真を撮影しておけば、自分だけでなく、その場所を初めて訪れた人にも避難場所の情報を共有することができる。
左がアルバムマップ、右がARマップ


行政は、指定避難場所を役所のWebサイトなどで公開しているが、情報が古く、場所が変わっている場合も多々ある。また災害時には、指定避難場所以外の場所が避難場所になることもある。タイムカプセル+は、リアルタイムに情報が反映されていくので、例えば新たに指定された避難場所などをユーザーが登録することで新規情報として周囲に知らせることができる。

このようにタイムカプセル+があれば、避難場所の特定がすばやく簡単に行えるわけだ。


■そのときに生きている交通網を把握できる
災害時に重要となるのが交通網だ。東日本大震災では、どの交通網が生きているのか、道路の状態はどうなっているのか、どこの地域まで車で移動可能なのかが、その場にいた人にはわからない状況であったという。

こうした状況でも携帯電話会社の中には、臨時の電波中継車を被災地に派遣したり、基地局の復旧を急ぐことで災害時でも携帯電話網が早期から利用できるようになっている。つまりネット回線の復旧もほぼ同時に行われるわけで、スマホが利用可能。つまりタイムカプセル+が利用できるということになる。

たとえば陸上はもちろんのこと、港や空港の様子など、どの交通網が生きているのかを、現地の人がタイムカプセル+で撮影して投稿すれば、それを見た人は使える交通網をすぐに把握できる。また、渋滞が発生しているケースでは、空いている道を情報共有し合うことで迂回したりと目的の場所までスムーズに移動することが可能になる。
渋滞時には、空いている道を情報共有し合うことでスムーズに移動できるだろう


自動車は災害時の物資輸送に大事な役割を果たすが、東日本大震災では、ガソリンの供給の問題で物資を運べない状況もあった。

そうしたときにタイムカプセル+で、どのガソリンスタンドに余裕があり、どのスタンドにガソリンが底を付いているのかといった情報が共有できれば、ガソリンを求めて長蛇の列を作ることもなくなる。また、ガソリンを運ぶタンクローリーも、どのスタンドから補給して行けばいいのかといったことが理解できる。

結果、ガソリンを必要としている所にガソリンが届くことで迅速に人々の移動や物資の輸送がスムーズに行われることで被災者への支援もスムーズに行えるようになるわけだ。
ガソリンスタンドの情報を共有すれば、ガソリンを求めて長蛇の列を作ることもなくなる


■物資の所在をリアルタイムで把握できる
避難所に集まったはよいが、何も持たないで逃げてきた人は、救援物資の配給が頼りだ。東日本大震災では、避難所ごとに配布される物資が異なり混乱を招いたという。必要な物資が、それを必要としているところに届かなかったり、必要以上に届いてしまい持て余すといったちぐはぐな状況が起きてしまったという。
タイムカプセル+を使えば、配布される物資が異なり混乱を招くこともなくなる


また避難所によっては、ボランティアによる炊き出しにより温かい食事を得られたが、どこで炊き出しが行われているのかといった、場所すら知らない人も多かった。

タイムカプセル+を使って、この物資を必要としている場所はココですと投稿したり、炊き出しをしている場所はココといったように写真を撮って共有すれば、リアルタイムに炊き出しの場所が即座にわかる。その情報を見て、炊き出しの場所まで足を運べ、温かい食事にありつけるといった具合だ。

ボランティアによる炊き出しの場所がわかれば、温かい食事が得られる


■個人情報の流出を防げる
東日本大震災では、緊急時ということで避難所にいる人の個人情報(名前、年齢、家族構成、被災にあった住所)をネットにアップするようなことが行われたが、その情報がそのまま残ってしまったケースが多々あるという。

それをもとに、今でもオレオレ詐欺や、寸借詐欺、あやしい融資話を持ち込んだり、土地売買の勧誘電話、仮設住宅、借り上げ住宅への個人アタックといった被害を受けている人たちが、いま現在もいるという。

そんなときにタイムカプセル+を使って顔写真を撮影、下の名前だけ掲載しておけば、知り合いなら見つけることができるわけで、顔と下の名前は流出してしまうが、個人を特定する情報の流出を防ぐことができる。
親切心による名簿のネットアップが、そのまま個人情報としてネットに残ってしまった


いま紹介してきたのはアイデアであって現実的にそうした使い方をしたわけではない。ただ、タイムカプセル+は、写真と地図をマッチングできる機能を持っていることから、被災地での支援活動に大きく役立つアプリとなる可能性が高いことは理解してもらえたと思う。

被災時もリアルタムで最新の情報を、その情報が必要な人と共有できるタイムカプセル+。今回紹介した活用方法を頭に入れてタイムカプセル+を端末に入れておけば、イザというときに頼りになることは間違いない。

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