以前紹介したNVIDIAのAndroidベースのゲーム機「SHIELD」の出荷が7月31日に決まった。以前説明したように当初は6月末の出荷予定だったが、使用している部品の機械的な問題により1か月遅れでの出荷となる。

価格は当初の349ドルから299ドルへと値下げし、事前予約が早期に締め切られることが多いゲーム機の販売にしては直前まで予約を受け付けるなど、ゲーム専用機の立ち上がりとしては、異例づくめであるが、ゲーム好きとしては今後の成長に大いに期待したいデバイスである。


■盛り上がりに欠けるのは何もSHIELDだけではない
今までだったらゲーム専用機は、発売日に近くなると予約受付が始まり、任天堂やソニー・コンピュータ・エンターテイメントなどの製品なら事前に予約が殺到してサーバーがパンクしたり、発売の数週間前には予約が締め切られ、発売日には徹夜で長い行列ができ、発売開始後に即完売となる。

その後も入手困難が続くという流れだが、最近のゲーム機はニンテンドー3DS、Wii U、PS Vitaなどが販売されたが、予約などはそこそこ好調でもそれからが続かないことが多い。ゲーム機自体への関心が薄れてきている部分があり、年末に登場するPS4やXbox Oneでどうなるかは注目される。

そんな中で、新規参入することになるAndroidベースのゲーム機「SHIELD」を、先述したように1か月遅れで市場投入される。単にAndroidのゲームやアプリが使えるだけでなく、NVIDIAのGeForceを搭載したPCのゲームをストリーミングで遊べたり、将来はNVIDIAのGRIDによるクラウドベースのゲームで遊べるなど、今後の可能性を感じられるゲーム機だ。しかし、事前予約はいまだ受付中なので、予約は多くはなさそうで発売後も入手困難になる可能性は低い。

単にAndroidのゲームを遊びたい人は、すでにスマートフォンなどを所有しているだろう。Tegra 3搭載のNexus 7などでは3Dゲームなどもグリグリ動くようになっているのでAndroidゲームを遊べる利点は専用のコントローラーが使えるというくらいしかない。さらにAndroidのゲームの中にはタッチ操作を前提に作られているスマートフォン向けに縦位置で遊ぶ物もあり、SHIELDには向かないゲームも多い。

SHIELDの特徴は、PCゲームなどをこの端末上で遊べるという点だ。その意味では、PCゲームなどが普及している北米である程度の盛り上がりを期待したいところだが、現状ではそうなっていない。同じように、PCゲームがある程度普及しているアジアやヨーロッパで発売されると状況も変わるかもしれないが、あまり期待はできないだろう。

■やっぱり日本市場ではレアなゲーム機となるかも
日本でのSHIELDの発売は。7月末以降数か月後の予定だが、日本のゲーム事情はPCゲームが主流ではなく、Xboxシリーズがあまり売れないといったように特殊な市場になっており、SHIELDもそれほど盛り上がらないであろうことが予想される。

最終的にゲーム機は、ソフトウェアによる影響が大きい。日本でニンテンドー3DSがある程度盛り上がっているのはソフトウェアが充実してきたからだ。SHIELDも「SHIELDだからこそ楽しめる魅力的なゲーム」が登場すればかなり盛り上がってくるだろう。

しかし、NVIDIAのGRIDなど周辺の環境が整うのは当分先だし、SHIELDがある程度売れなければSHIELDに対応するソフトの登場も期待できない。以前から言っているようにスタートダッシュがキーとなるゲーム機の世界でSHIELDは、特殊と言え成功するかどうかは中長期的にみなければ判断できないだろう。

NVIDIA SHIELD Ships July 31

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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