今年も連日のように猛暑が続いている。都内では熱中症を発症し救急搬送される人々が昨年以上に急増し、行政も熱中症対策としてエアコンの利用を推奨してはいるが、その反面で節電も推奨されている。「エアコンは使え!でも電気は使いすぎるな!」などと矛盾していることを実現するサービスとして、にわかに注目を集めているのがTOKAIコミュニケーションズの「エネレポ」だ。

「エネレポ」は、家庭でどのくらい電力を消費しているかを分かりやすく視覚化してくれるサービスであり、ユーザーの立場にたった節電対策を促す工夫が施されている。『ユーザー思いの節電アドバイス!開発者が語る「エネレポ」への思い』で紹介したように、ユーザーの節電対策として役立つアドバイスをひと言メモのようなかたちで表示してくれるのも、そんな工夫のひとつだ。

とはいえ、読者が一番気になるところは、「エネレポ」を導入して実際に節電できるのかだ。そこで今回は、「エネレポ」を活用した節電効果についてまとめたので紹介しよう。その効果が伊達ではないことがわかるはずだ。

■エネレポを使って節電にチャレンジ!
今回は、Aさん、Bさん、Cさん、Dさんの4世帯のご家庭に「エネレポ」を実際に導入してもらい、1か月間の測定を行った。その1か月のうち1週間ごとに2つの節電プラン(6月3日~9日、6月24日~30日)に挑戦してもらった。果たしてそれぞれのご家庭でどれだけ節電できたのか?

節電プランその1「気軽に節電」
・照明を消す
・使わないコンセントを抜く
・家電製品の節電モード活用する
・外出する
・早く寝る

節電プランその2「我慢の節電」
・エアコンを使わない=>扇風機を活用する
・テレビを見ない=>家族団らんする
・家電製品を“ながら利用”しない=>メリハリを付ける

「気楽に節電」プランは、電気製品の利用頻度はそれほど変化しないが、利用時に注意を払うだけでできる節電対策だ。日々の暮らしの中で、うっかり電気を消し忘れることのないよう注意したり、使っていない機器のコンセントを抜いておいたり、といった工夫だけで節電できる。

対する「我慢の節電」プランは、かなり意識して行う節電プランだ。電気製品を意識して使わないので、大変ではあるものの、その分確実に効果が出るため、節電効果は「気楽に節電プラン」に比べ高いと思われる。「エアコンを使わない=>扇風機を活用する」「テレビを見ない=>家族団らんする」といった具合で家族全員が強く意識して節電を行う。

特に暑い日に熱中症にならないレベルでエアコンを使わない、テレビを見ないといった対策を続けることができるかがポイントになってくるだろう。

それでは各家庭でどの程度、節電効果があったのか見て行こう。まずは各家庭の節電をグラフ化し、その次によりわかりやすいように「エネレポ」のマイページ画面も掲載しておく。


Aさん宅の測定結果
大人2人、子供1人のご家庭。6/3(月)~ 6/9(日)と6/24(月)~ 6/30(日)で節電にチャレンジした。
※赤色は通常アクション、青色は節電アクション実施



節電対策を実施した週は、66.19W(6/3~6/9)、68.26W(6/24~6/30)と、かなりの節電効果が見られる。ただ、家電毎に消費電力を測定できるスマートタップを使用していなかったので、家電毎の消費電力が把握できていないのが残念だ。

Bさん宅の測定結果
大人3人のご家庭。6/3(月)~ 6/9(日)と6/24(月)~ 6/30(日)で節電にチャレンジした。
※赤色は通常アクション、青色は節電アクション実施



ウォーターサーバ(棒グラフの緑色)と冷蔵庫(棒グラフの水色)の消費電力が全体の約40%を占めていることがわかる。この2つの家電製品の消費電力を削減すれば、全体の電力使用量の削減に繋がるわけだ。節電対策を実施した週は、77.37W(6/3~6/9)、80.37W(6/24~6/30)と、明らかに節電効果が見られる。

Cさん宅の測定結果
大人3人のご家庭。6/3(月)~ 6/9(日)と6/24(月)~ 6/30(日)で節電にチャレンジした。
※赤色は通常アクション、青色は節電アクション実施



節電対策を実施した週は、74.27kWh、76.77kWhと、かなりの節電に成功している。

Dさん宅の測定結果
大人3人のご家庭。6/3(月)~ 6/9(日)と6/24(月)~ 6/30(日)で節電にチャレンジした。
※赤色は通常アクション、青色は節電アクション実施



他の3世帯と比較すると、全体的に電力消費が激しいことがわかる。節電対策を実施した週は、94.14kWh、93.65kWhと低くなってはいるが、まだまだ節電できそうだ。

これらの結果を1か月当たりの電気代に換算してみた。

●一日あたりの電力使用量と削減金額


■すべての家庭で節電に成功
すべての家庭で節電に成功しているのだが、かなりのバラつきが見られる。Aさんは月額528円もの節約に成功、これは見事というしかない。
Bさんも462円と健闘している、Cさんも396円ともう少しで400円に届くといったところ。
ただDさんは132円と節電に成功しているものの、さらに節電する余地がありそうだ。
これを年額にするとAさんは、年間6,336円、Bさんは5,544円、Cさんは4,752円、Dさんは1,584円の節電となる。

今後の意識付け次第で、さらに節電効果を出すことができるだろう。また、どの家庭も自宅にいる家族が増える土日に消費電力が増えている。
休日に家族全員が揃うことで電気を使う人が増え、結果として電気を消費してしまうのだ。休日には家族全員で外出するか、同じ場所に集まって過ごすように意識するといいだろう。節電に加えて普段取れなかったコミュニケーションも取れるので一石二鳥といったところだろうか。

以上「エネレポ」による電力使用量の測定の結果と、その節電対策を見てきた。節電に取り組んだ期間と取り組まない期間を比較した場合、節電に取り組んだ期間は、明らかに電力使用量が減っている。やはり「節電しよう」と思う意識が重要だ。月額いくら!といった目標金額を設定することで節電への継続的な取り組みが行えるのはないだろうか。日々の電力消費量を確認することで自分の生活スタイルを見つめ直し、自分たちにあった節電方法や取り組み方を見つけてもらいたい。無理なく節電に取り組みたい方にぜひ「エネレポ」を導入することをおススメしたい。

電力見える化サービス「エネレポ」
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