昨年登場したGoogle純正のAndroidタブレット「Nexus 7」は、ASUSことASUSTeK Computer Inc.が製造し同社やGoogleが販売する7インチのAndroidタブレットのリファレンスモデルである。

その最新モデル「Nexus 7(2013)」が発表され、日本にも正式に投入されることになった。このNexus 7(2013)は2012年モデルと比較すると価格が大幅に上がっている。従来モデルは19,800円からだったが、2013年モデルでは実売予想価格が27,800円からとなっている。単純に見ると大幅な値上げだが、実際はどうなのだろうか調べてみた。



■大幅に性能やスペックが向上している
新モデルは従来モデルと比較してみると、液晶が高解像度化し、プロセッサーが高性能になるなど基本性能が大きく向上している。NFCやQiなどに対応するなど、最新の規格に対応するハイエンドなAndroidタブレットとなった。従来は価格の安さも魅力の製品だったが、それとはひと味違う数ランク上の製品に仕上がっている。

ユーザーとしては、従来と同じ価格か、より安い価格を望みたいところだったが、従来モデルと比較すると機能が大幅に向上しているためそれも難しかったようだ。アメリカでの価格は、2012年モデルが16GBモデルで$199、32GBモデルで$249、3G通信対応モデルが$299。これが2013年モデルになると、16GBが$229、32GBが$269、LTE対応モデルは$349となっている。

日本では2012年モデルが16GBで19,800円、32GBが24,800円、3G対応モデルが29,800円だったが、2013年モデルでは16GBが27,800円、32GBが33,800円、LTE対応モデルが39,800円となっている。アメリカでは2,000円から5000円程度値上がりしていることになるが、日本では8,000円から1万円ほどの値上げで、アメリカでの価格に比べるとかなり割高感がある。

しかし、Nexus 7の日本での発売は2012年秋で為替が1ドル80円程度だった頃。この頃のNexus 7 16GBモデルはアメリカで$249だった。この後、$199に値下げされたが、日本では為替が変わっても19,800円のままで維持されていた。アメリカでの価格は消費税などが含まれない価格で、最新の16GBモデル229ドルを1ドル98円で計算すると、22,442円。これに消費税を加えると23,564円になる。32GBモデルの$269の場合、27,680円。

発表された価格はオープン価格の実売予想価格だ。Google Playなどではこの価格で販売されるが、日本の量販店では割引やポイントなどが付いて、この予想価格より1割程度割り引いて販売されることが多い。

こうなると、店頭などでの実際の価格は16GBモデルが25,000円程度、32GBモデルが3万円程度となって、実際の為替や実売価格を考えると、若干高い設定だ。Google Playなどの価格ももう少し安い方が割安感はあるかもしれない。

今回の価格設定は、日本市場のタブレット人気に押され、結構強気の価格設定と言える。ただ市場での人気を考えると妥当なところと見るべきなのだろう。この強気の価格設定でも売れれば、しばらくはこの価格が維持されるだろうが、それほど売れないのであれば、値段はすぐに下がっていくだろう。

また昨年同様モバイル通信とのセットで無料で入手できるキャンペーンも行われると思うので、現在新規にLTEやWiMAXを契約しようと考えている人は、回線利用料の支払い分で事実上“無料”で新Nexus 7を入手してみるというのはどうだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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