タブレットの価格設定は、基本的にスペック(性能)に比例する。フルHD解像度よりも、より高精細な液晶、内蔵ストレージもより多く、CPUもより高性能になるにつれて価格も高くなる傾向にある。高性能でハイスペックな製品ほど本体価格が高いというのは、ごく自然の流れだ。

しかし、それだけでは決まらない部分もある。アップルの製品などは、ブランド力やデザインなどで価格が変化するなどということもある。そこで主要な製品から、CPUや液晶、プラットフォームの違いが価格にどう影響しているのかをまとめてみた。


各製品の価格は32GB Wi-Fi版

■CPUでの比較
・2.2GHzクアッドコアSnapdragon 800
Kindle Fire HDX 7タブレット 29,800円

・Qualcomm Snapdragon 1.5GHz S4 Pro
Nexus 7 39,800円

・NVIDIA Tegra 4
Surface 2 44,800円

・Apple A7
iPad mini Retina 51,800円

CPUだけではなくグラフィック機能の違いなども重要だが、CPUの違い自体は価格差にそれほど影響していないと言えるだろう。

■画面サイズや解像度での比較
・7インチ 1920×1200ドット
Kindle Fire HDX 7タブレット 29,800円

・7.02インチ 1920×1200ドット
Nexus 7 39,800円

・10.6インチ 1920×1080ドット
Surface 2 44,800円

・7.9インチ 2048 x 1536ドット
iPad mini Retina 51,800円

画面サイズが大型で、高解像度の方が価格が高くなる傾向にあるが、画面サイズが大きい製品は、その分消費電力が高いのでバッテリーも大容量になっているなど基本性能も異なる。液晶パネルも方式や発色などの違いもあるため、単純なサイズや解像度での比較は難しい。

■プラットフォームでの比較
・Amazon Kindle(Androidカスタマイズ)
Kindle Fire HDX 7タブレット 29,800円

・Google Android
Nexus 7 32GB 39,800円

・Microsoft Windows RT
Surface 2 44,800円

・Apple iOS 7
iPad mini Retina 51,800円

※参考
Microosft Windows 8
Acer ICONIA W3-810:4万円程度 (64GB)
Microsoft Surface Pro 2:99,800円 (128GB)

従来型のパソコンであるWindows 8は性能が高く機能が優れていることもあり基本的に高価だが、Atomを搭載するICONIA W3などは他のタブレットと同等の価格になっている。一方で、タブレット用も言えるWindows RTが採用しているハードウェアのSurface 2は、他のタブレットとハードウェア構成が似ており価格も同等だ。

AmazonのKindleはハードウェアで利益を出す戦略ではないため販売価格は最も安い。一般的なタブレットの中で、最も高価なのはアップルのiPadシリーズだ。最新のiPadは、液晶の解像度などが今回比べた中で最も高く、価格も高いプレミア的な存在になっている。

Androidでも性能が高い製品は価格も高くなる傾向にあるが、Androidは各社から発売されており、性能を押さえ価格も下げた製品や、プレミアム機能を追加した高価な製品も用意されている。その中で、Nexusシリーズは中間的な機能、価格設定だ。

このようにタブレットの価格は、それぞれのデバイスの性能や機能が基本ながら、ハードウェア全体の構成やプラットフォーム戦略の違い、そしてブランディング戦略も価格設定に大きく影響していると言えそうだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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