先日紹介したようにパナソニックが、5インチ液晶を搭載しLTEや3Gなどにも対応、サイズ的にスマートフォンライクな利用も可能な「TOUGHPAD」の新製品を発表した。

衝撃性能や防水性能など、タフ性能を重視する一般ユーザーは少なくないと思われるが、本製品は基本的に法人向けの製品であり、量販店の店頭などでは購入できないようになっている。「TOUGHPAD」シリーズは、タフ性能に注目されがちだが、法人のニーズに合わせ、様々に応えられるカスタマイズ機能も注目のポイントなのだ。



業種に合わせたカスタマイズも可能
先日したので詳細は省くが「TOUGHPAD」シリーズはパナソニックの頑丈タブレットに付けられるブランドで、組み込み用WindowsやAndroidをOSとして採用している。

タブレットとしての基本的な機能は、一般的なWindowsタブレットやAndroidタブレットなどと同等で、このベースとなる機能は他社製品との差別化ポイントにはあまりならない。法人用という大前提の使用目的で他社製品と比較した際の最大の特徴は、本体に付加される様々な機能を、導入する企業に合わせて柔軟にカスタマイズできる点だ(タフさというのは他の追従を許さないため比較対象が存在しない)。ここまでネジ穴とネジが露骨に露出しているタブレットもあまり見かけないが・・・。

カスタマイズが簡単にできるような構造になっている


例えば5インチ液晶を採用する「TOUGHPAD FZ-E1」、「TOUGHPAD FZ-X1」の場合、バーコードスキャナやカメラ機能を標準では内蔵している。こうした機器をカスタマイズして物流などで利用できる専用の端末に仕上げることができる。また、カメラ機能はコンプライアンス遵守や社内セキュリティ強化のために非搭載を望む場合もあるだろう、こうした機能が必要なければ、導入時にこれらの機能を外すようなこともできるようになっている。

また、導入する業種で必要になる機能が他にあれば、その機能を後付で搭載するようなことも可能だ。5インチのFZ-E1、FZ-X1の場合、片手で持てるサイズのため、機能を付加するスペース的な余裕があまりないが、7インチ液晶を搭載するFZ-M1などではLANポート、シリアルポート、NFC、RFIDなどの機能を自社の用途に合わせて搭載することができるようになっている。

機能を後付けできるタブレットというのは、コンシューマー向けでは聞いたことがない。せいぜいカバーや専用クレードル、キーボード、大容量バッテリーといった程度だ。有線LANを備えたAndroidタブレットというのもあまり見たことはないし、シリアルポートに至っては皆無といっていい。こうした機能を後付けできるという点からも、TOUGHPADが一般向けでないことがよくわかる。

ほかにも、車載用のクレードルやハンドルも含め、導入される企業に合わせて非常に細かく柔軟にカスタマイズできるようになっている。その結果、タブレットとしての基本性能(CPUなど)はベースとなるスペックは同じではあるが、付加機能や見た目が導入する企業によってガラリと異なるのだ。

他社製の法人向けタブレットもアプリやUIのカスタマイズ、システム対応といった部分では、TOUGHPADに勝るとも劣らない素晴らしい対応をしている国内メーカー(富士通、NEC、東芝等)があるが、ハードウェアのタフさと、後からのハードの追加といった点では、やはりTOUGHPADが一歩抜きんでている。業務用でハードウェア的にタフで、柔軟に使えるタブレットを探しているなら、現状で最上の選択肢であると言い切っていいだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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