マイクロソフトがWindows 8.1の修正版となるWindows 8.1 Updateを本日4月9日より配布する。Windows 8はタブレットやタッチパネル向けにスタート画面などを中心にWindows 7から大幅に変更されたが、これが大不評で普及の妨げになってしまった。そこで慌ててWindows 8.1をリリース。細かな使い勝手を改良するアップデートを行った。

そして今回、言葉は悪いが、その慌てて行ったアップデートを内容をきちんと見直し、さらなる使い勝手を含む細かなUI改良となるWindows 8.1 Updateをリリースすることとなった。





■従来より短期間で矢継ぎ早に行われたアップデート
この一連のアップデートは、2012年10月26日にWindows 8が一般向けに登場(ボリュームラインセンス版は8月に登場)してから一年足らずの2013年10月13日にWindows 8.1へとアップデート、そして半年足らずで、今回のWindows 8.1 Updateとなる。UIを大きく変える変更を含むアップデートとしては、従来のWindows(Windows XP/Vista/7)とは一線を画すスケジュール間隔だと言えるだろう。

おそらくiOSやAndroidといったWindowsの牙城を侵食するライバルの登場により、アップデートの期間が短くなったものと思われる。iOSやAndroidは頻繁にアップデートを行い、新機能を次々に取り入れている。それに対抗するにはWindowsもiOSやAndroidと同様のスパン、またはそれに近いスパンでアップデートを行って魅力を維持していかなければならないわけだ。

■Windows 8.1ユーザーもアップデートをおススメ
今回公開されるWindows 8.1 Updateではスタート画面の右上に電源ボタンが配置されるなど、基本的な使い勝手が改良される。様々な改良点があるが、Windows 8.1ユーザーは無料でアップデート可能だ。例えばWindows 8でUIを大幅に変更しタッチパネル向けにスタート画面を全く新しくするなど、急激に操作方法や見た目を変更した。その変化に従来のユーザーが違和感を感じ戸惑ってしまった。

タッチパネルを搭載するPCにおいてタッチ操作で利用するには悪くはなかったが、従来通りマウスとキーボードメインで使う際、従来とは使い勝手が悪くなったと感じたユーザーが大半だった。こうしたユーザーの気持ちを吸い上げることが、昔からマイクロソフトは、どうも苦手なような気がするのは、おそらく気のせいではないだろうと筆者は思っているのだが、それはまた別の話。

Windows 8.1 Updateでは、使い勝手の改善、内部の改良などがされている。マイクロソフトによるとWindows 8.1ではタッチ操作メインのユーザー、マウス&キーボードメインのユーザーが4:6くらいの割合だそうだが今回のアップデートは、6割のマウス&キーボードメインのユーザーに向けての改良が中心になっている。Internet Explorer 11やWindows 8.1の不具合解消も含めた修正なので現状のWindows 8.1ユーザーもアップデートを行うことをおススメしたい。容量は427.4MB、アップデートはコントロールパネルにある「Windows Update」から行うことができる。

8.1Updateの導入はコントロールパネルにある「Windows Update」から行える。


■今後も続くアップデートでUIがさらに変化する可能性も
今後も予定されているWindows Updateには、Windows 7までと同レベルのスタートメニューの復活と、これまで全画面が基本だったストアアプリのウィンドウ化などがある。これがどんなタイミングで実装されるのかは現時点で不明だが、今回と同じような短いスパンでアップデートされるようだ。

こうした短期間でのアップデートによってWindows 8は、わずか1年半で大幅に操作性が変わってしまった。ようやくUIに慣れたと思ったら、いきなりのアップデートで混乱する人もいるかもしれないが、こうした使い勝手を改善する方向のアップデートは、やはり短いスパンでも行うほうが好ましいことだと筆者は考える。

従来のWindowsは、一度覚えた基本的操作(作法)で数年間は同じ使い勝手で使い続けられた。しかし、Windowsの競合となるiOSやAndroidが短期間でのアップデートを続ける限り、それに負けないように、Windowsも短期間で改良をしていかなければならない。

この流れは当面続くことになりそうだ。同じOS向けの定期的なアップデート後に、まったく別のOSになったと感じるほどの使い勝手の変更に当初は戸惑うかもしれない。iOSやAndroidと同じように、これからのWindowsは短い周期で新しい作法(操作)を次々に学習していく必要がありそうだ。そして、それがどう変わっていくのか楽しみでならない。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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