NVIDAのゲーム専用端末「SHIELD」がようやく日本で販売される。今回、「SHIELDポータブル」という名称に変更されたコントローラーとの一体型端末旧「SHIELD」が初めて発表されたのが2013年の1月だ。この時NVIDIAは、2013年夏頃には日本でも販売すると説明していた。しかし、一向に正式発表のアナウンスがないままの状態が続いた。

そのまま年が明けてしまい、2014年1月には新しいプロセッサーである「Tegra K1」が発表になり、7月にはTegra K1を採用する「SHIELDタブレット」が北米で発表されてしまった。コントローラー一体型も残るようだが日本で正式に販売されるのは、こちらの「SHIELDタブレット」となる。日本のユーザーとしては1年以上待たされて、ようやくSHIELDと名の付くデバイスを正式に利用できることになる。



■中身は高性能なAndroidタブレット
SHIELDタブレットをひとことで言えば、8インチ液晶を搭載するハイスペックAndroidタブレットだ。もちろん一般的なAndroidタブレットと同じように利用できる。ただし、ゲーム関連機能が、他のAndroidタブレットの追従を許さないほど強力だ。そのためNVIDIAは、ゲーム専用端末としてアピールしていくようだ。

SHIELDタブレットにプリインストールされる「Tegra K1」に特化したゲームは「Trine 2」だけだが、ほかにも「Portal」や「Half-Life 2」のような本格的なゲームもSHIELD用に最適化されて、Google Playで配信されている。

他にもグラフィックやコントローラーもSHIELDタブレット向けに最適化されたゲームが多数提供されている。このため、他のAndroidタブレットより本格的な画質と操作感でゲームが楽しめるようになっている。

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■PCゲームをSHIELDタブレット上から楽しむ「GameStream」
SHIELDタブレットで要注目の機能が、Android用に用意されたゲームだけでなく、PCゲームも楽しめる「GameStream」という機能だ。

GameStreamに対応するNVIDIA GeFroce系GPUを搭載するPCに限られるが、PCゲームをSHIELDタブレット上に配信し、そのままプレイが可能になる機能でPCゲームをSHIELDタブレットで楽しむことができる。PCにへばりついてプレイするのではなく、ソファーに寝転んでPCゲームをプレイするといったことが可能になるわけだ。

気になるのは画像や操作のラグだが、同一室内での利用ならレースゲームといった動きのあるゲームでもほとんど気にならないくらいのラグで問題なく楽しめるという。

また現在はTwitchに限られるが、プレイ画面の配信機能も搭載されており、ゲームプレイの実況ライブ配信がSHIELDタブレット1台で簡単に行える。内カメラを利用して自撮りをワイプにすることも可能。また、録画機能を使いゲームプレイを録画して、各種動画サイトにアップロードすることも簡単にできるなど、ゲームプレイを存分に楽しむ様々な機能を搭載している。

画面の大きなAndroidタブレットでゲームは当たり前のようになりつつあるが、SHIELDタブレットは、そうしたAndroidタブレットとは比較にならないほどより高品質なゲームを快適に楽しめる端末に仕上がっている。

問題は、4万円台半ばから5万円弱と言われている市場価格で、この価格を出せる層からの浸透となる。かなりのポテンシャルを秘めているのは間違いないSHIELDタブレットであるが、10月10日以降の出荷となるようで、販売開始からの状況に注目したい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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