HPが個人向けWindowsパソコンで4万円を切るStreamシリーズを発表した。従来の必要十分な機能を持つPavilionシリーズや、低価格を重視したHPシリーズとは異なり、ストレージ容量を減らすことで十分満足できる性能と手ごろな価格を両立。しかも搭載するOSはWindowsだ。

ただし、Webストレージが必須となっており、タブレットやスマートフォンで普段からWebストレージやWebアプリを活用している人がWindowsパソコンを導入する際に向くモデルとなる。



今回発表された「HP Stream 14-z000」は14.0インチ液晶で解像度はWXGA(1366×768ドット)だ。普段使いでは十分な画面サイズと解像度となっている。性能面では、CPUにAMD Micro-6400T APU 1.6GHz (クアッドコア)を搭載しているところがポイントだ。たとえばChromebookでよく採用されているインテルのCeleron N2840と比較した場合、プロセッサー性能、グラフィック性能で、いずれも2倍程度高いパフォーマンスとなる。フルHD動画や4K動画の視聴のような用途でも使える性能を持つ。

AMDのAPUが低消費電力なので発熱量が少なく最近のノートパソコンには珍しく冷却用のファンがついていないのもポイントだ。おかげで動画視聴のようなパフォーマンスが必要とされる場面でも、冷却ファンのノイズを気にする必要がない。

■唯一のネックはストレージ
唯一の欠点はストレージのサイズ。なんと32GBのeMMCしか搭載されていないのだ。この容量では、アプリケーションを多くインストールしたり、大量の写真や動画、音楽をローカルに保存できない。オフィスアプリをインストールしたら、ほかはインストールできないということになってしまう。

まあmicroSDカードスロットやUSBが用意されているので、これらを活用することでストレージ不足を補うことができるが、前述したようにデータはDropboxやOneドライブ、EvernoteといったWebストレージサービスと連携させて利用する前提で企画されているのが本モデルである。

そのため製品には、マイクロソフトが提供するOneDrive(容量100GB)の2年間利用権が付属する。データをこうしたクラウド上に置くことでスマホやタブレットと共有した上で作業が行えるようになっている。価格はOffice Personal 2013がプリインストールされる店頭モデルが5万円前後。OfficeがプリインストールされないHP Directplusモデルが39,800円となっている。

本製品を使い倒すにはストレージ不足を補うだけの知識は必須と言える。しかし、ストレージ不足を理解した上でコスパの良いWindowsノートを探しているというのであれば、本モデルを購入の候補としていいだろう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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