アップルのiPhone 6とiPhone 6 Plusが9月19日に発売されてから1か月ほど経過した。筆者もiPhone 5sからiPhone 6に乗り換えて1か月ほど使用してきた。iPhone 5sと違っている部分、そしてあまり変わらない部分もわかってきた。

発売から数週間は新しいiOS 8に対応しておらず、動作が不安定なアプリも少なくなかった。また、画面サイズが大きくなったが、この画面サイズに対応していないために、単に画面が大きくなっただけのアプリも多かった。ここにきてようやくアプリの最適化も進んできたようだ。



iPhone 6シリーズで最も注目されるのは、最近のAndroidスマートフォンと同等の大きな画面サイズになったことだろう。画面サイズに合わせて高解像度化したことで1画面あたりの情報量を増やせるようになったわけだが、iPhone 6シリーズの発売からしばらくは、文字通り画面サイズが大きくなっただけのアプリがほとんどだった。

しかし、素晴らしいことに、この画面サイズへの対応とiOS 8への最適化は、発売から1か月ほどでかなりのアプリが完了していきてる。もちろんまだ対応していないアプリもあるが、今のところほとんどのアプリが問題なく使えるようになった。特にWeb関連アプリでは、読み取れる情報量が増えたことで使い勝手が大きく向上している。

■個人的な意見だが本体サイズの大型化にはちょっと疑問
画面サイズが大きくなったので、対応するアプリでは各種情報の視認性は良くなったのは歓迎すべきだが、本体サイズの大型化はいまだに「どうかな?」と感じている。筆者は個人的には、スマートフォンをズボンのポケットに入れて持ち歩いている。ポケットのサイズにもよるが、iPhone 6はポケットに入れるには少々大きく、入れたまま座るとギリギリでポケットから取り出すのも大変になる。そのため、座る前に取り出しておく必要があり面倒だ。ズボンに入れていて端末が曲がってしまったなどというネタなのか事実なのか不明だが、この本体が曲がるトラブル事例が多発しているという。

一度でも6.4インチの大画面を経験してしまうと、もはや今までの画面サイズには戻れないという人もいるようだ。筆者の個人的には毎日持ち歩くのであれば、iPhone 5シリーズまでのサイズが物理的な限界だと考えている。今のところ、次期モデルで一回り小さい製品が、同一性能で登場するならそっちを選ぶのではないかと思うくらいだ。

そして端末自体の性能の違いだが、普通に使用する限り、差がくわからないレベルだ。iPhone 5sと比べると性能は上がっているのだが、使っていて体感的な速度にあまり違いは感じられない。その一方で2011年に登場した3世代前のiPhone 4SをiOS 8にアップデートした場合と比べると、体感速度の違いがはっきりとわかる。2年以上前の製品からの機種変更では高速化の恩恵を十分受けられるだろう。3GやLTEはキャリアごとの違いもあるが、古いモデルからの買い換えではLTEの対応周波数拡大も含め、通信速度とパフォーマンス向上の恩恵を受けられる。

バッテリー駆動時間はカタログ値では、iPhone 5sに比べて向上している。ただし、こちらも体感上の違いはほとんど同じだ。バッテリー容量的に少しでも長いバッテリー駆動時間を求めているなら、iPhone 6 Plusのほうが良いだろう。

まだ使用して1か月しか経過していないので断言できるとまではいかないが、iPhone 5s以前の機種からの買い換えの場合、パフォーマンスやLTEの対応の向上もあり、買い換える価値は十二分にある。性能ではなく画面サイズの大型化に魅力えお感じているのであればiPhone 5sからの買い換えでも後悔はないだろう。サイズの大型化ではなくパフォーマンス優先のの場合は、とりあえずiPhone 5sのまま使い続けて、次の機種(iPhone 6s?)まで様子をみてもよさそうだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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