ソニーから独立しVAIO株式会社になってから、本格的に新設計となるWindowsタブレット。試作機なので製品ベースではないが、実際に触ってみたところ、かなりペン入力機能にこだわっていることがわかる。このVAIOの試作機がクリエイター向けに、アメリカで行われた「Adobe MAX」で一般公開された。先日、日本で「Adobe CREATE NOW “Best of MAX”」が開催されたことを紹介したが、ここでも試作機を公開し、日本各地を巡っていくようだ。体験できる試作機はプロトタイプとは思えない完成度を持ってており、製品版が楽しみだ。

Windowsタブレットは、2-in-1タイプを含めると、各社から様々な製品がラインアップされている。現在、人気で売れているのは、8インチから10インチ程度までの比較的持ち運びも自由にできる軽量な製品だ。これらの製品の多くは価格も安いが、ATOM搭載モデルが多いのでパフォーマンスが高いわけではない。

日本マイクロソフトのSurface Pro3はCore i搭載なのでパフォーマンスが高い部類に入る、同様にVAIOタブレットも、プロトタイプを見る限りパフォーマンスが高い製品を目指しているようだ。
パフォーマンスの高さは、画像処理ソフトで複雑なブラシも問題なくペン入力できることでも実感できるが、それよりも、実機を触るとよくわかるのが、画面の表示が非常に綺麗で、ユーザーの利便性を追求している点だ。

現在各地で公開しているのは画面サイズが12.3インチで、解像度が2560×1704ドットの250ppiの液晶パネルを搭載している。Adobe RGBカバー率95%という液晶は、非常に美麗で写真表示が非常に美しい。ペン入力時にペン先と、画面表示の位置がずれる視差が少なくなる液晶面と表面のガラス面との隙間をなくす「ダイレクトボンディング」といった技術も取り入れ、画面表示にこだわっていることがわかる。

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そして、ペン入力時にタブレットの角度を変えながら作業したい場合に、片手で自在に角度を変えられるようになっている本体裏のヒンジも非常に練り込まれている。このヒンジは、ペン入力時にほとんど動くことは無く、角度を変えたい場合には片手で簡単に変えられる。

右手でペン入力している際に、左手で本体上部を軽く押すか引くかするだけで、自在にタブレットの画面角度を変えることができる。開く際には多少力がいるものの、タブレットに内蔵されるヒンジの中では、最高の部類に入る質かもしれない。

各地で行われているAdobeのイベントでは、製品開発のために実機に触れたユーザーの声も集めている。多くの意見を集めて、ユーザーが本当に求めるタブレットが登場してくることを楽しみにしたい。

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