人間年を重ねるほど、様々なところにガタが来たと感じることが多くなる。何歳になっても健康であり続けるには、やはり、それ相応の努力が必要だ。健康のためにダイエットして痩せたいのになかなか痩せられないという人もいるだろう。2015年7月24日に「日本杜仲研究会」が10周年記念メディアセミナー開催。そこで「血管しなやかダイエット」について説明があった。どういったダイエットなのかについて紹介したい。



■しなやかな血管作りには一酸化炭素の分泌が重要
最初に登壇したのは共立女子大学家政学部の上原誉志夫教授だ。教授曰く肥満も、お肌の曲がり角も、老化、病気もすべて、血管内皮機能の低下が関係しているという。そこで血管を若返らせ「しなやかな血管」と「しなやかな体を手に入れる」ことをテーマにした説明が行われた。

s-tocyu02 共立女子大学家政学部 上原誉志夫教授

「そもそも血管は、ただの“管”ではなく、臓器と同じである」と上原氏。血管は、体に様々な指示を出す栄養成分を運搬する重要な役割を果たしている。このため、血管内皮機能の低下が、様々な生活習慣病を引き起こすのだそうだ。血管が硬くなると血液が流れにくくなり、機能も低下する。こうした動脈硬化によって脳血管疾患や心疾患を起こし、死亡に繋がる例は数多くある。しかも血管が硬くなるのは加齢性の病気。高齢になるほど血管内皮機能が低下し、健康リスクが向上してしまう。

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では、しなやかな血管を手に入れるにはどうしたらよいのだろうか? 上原氏は血管年齢をつかさどる血管若返り物質である一酸化炭素(NO)が重要だと語る。NOが働くことにより血流が促進されて、若々しく健康的な身体を維持してくれるのだという。

そこで杜仲茶の出番である。高血圧のラットに杜仲茶を与えると、NOが増えて血管が柔らかくしなやかになるほか、血管も正常な状態を維持するとのこと。

また、脂肪や糖分を取り過ぎたラットに杜仲茶を与えると、血管に脂肪がつきにくくなるそうだ。さらにラットでの実験だけでなく、血管が硬めの人に杜仲茶を3か月飲んでもらったところ、飲んでない人と比べて血管が柔らかくなり、血管年齢を10歳程度若返らせることができたというのだ。そして血圧も正常値に戻ったとのこと。つまり、しなやかな血管作りには、杜仲茶はぴったりの飲み物ということになる。

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つまり「ダイエットをしたいならば、杜仲茶を日常的に取り入れながら、NOを効率よく分泌させることが大事」というわけだ。軽い運動をすることでもNOがたくさん分泌されるほか、お風呂に肩まで入って暖まることでもNOは分泌される。約60度のサウナに15分間程度入ることでもOKだという。それに加えて大事なのが笑うこと。笑うと血管の拡張力が高まることが最近、科学的に証明されたという。まさに“笑いは百薬の長”が正しかったわけだ。

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最後に上原氏は「しなやかな血管は、しなやかな体作りにつながる。堅くなって機能が低下した血管をしなやかにするには、NOを分泌させることが大事。杜仲茶で血管のケアをしっかりとしたい」と語った。

■杜仲茶を飲んで第五世代のダイエットへ
続いて鈴鹿医療科学大学薬学部の藤川隆彦教授が、しなやかな血管作りにアプローチする杜仲茶のダイエット効果をテーマに講演した。

s-tocyu06 鈴鹿医療科学大学薬学部 藤川隆彦教授

「肥満の原因となっている脂肪細胞には、貯蓄型の「白色脂肪細胞」と、熱産生型の「褐色脂肪細胞」の2種類がある」と藤川氏。白色脂肪細胞は、脂肪をため込むだけで熱産生せず、脂肪過多になると脂肪を細胞に取り込み巨大化する。褐色脂肪細胞は、脂肪を燃やすミトコンドリアが豊富で、赤ちゃんの時に多く、年を重ねるごとに減少していく。

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そして肥満は、脂肪細胞内にある「脂肪滴」が肥大化している現象を言う。脂肪摂取過多になると、脂肪滴が肥大化することで器となる脂肪細胞も肥大化して、肥満になってしまうというわけだ。

こうなると、先ほども出てきたNOを出すボタンを破壊する「TNF-R」というホルモンや、血管を縮めて血管の機能を低下させる「PAI-」という悪玉ホルモンが分泌されてしまう。このため肥満は、「様々な生活習慣病をドミノ式に引き起こす、最初のトリガーになる」と藤川氏は語る。

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では、効果的なダイエットはどのような方法なのだろう? これまでのアプローチは、運動をし、摂取カロリーを調節する第一世代ダイエットが主流だった。確かに運動によるダイエットは正常で健康的だが、多忙な現代社会に置いてはなかなか実現しない。体の調子でできにくい面も。加えて低カロリーダイエットも同じように健康的なのだが、外食など食生活の乱れが多い現代では、現実的に難しい。

続いて第二世代型のダイエットとして接触アプローチ型のダイエットもあるが、低カロリー食品などを用いたものでは、かまない食材はストレスを生むほか、リバウンドを引き起こすことも。そしてサプリを中心とする排出アプローチ・合成熱利用型の第三世代ダイエットも、脂肪が燃えないため、排泄だけでは根本解決は難しいという。

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そこで第四世代ダイエットとしてあるのが、肝臓や筋肉、褐色脂肪細胞、すべての燃焼にアプローチする「胆汁酸ダイエット/杜仲茶」が重要となる。これは加齢性基礎代謝低下から起こる、中年期以降の肥満の人によいダイエット法だ。

たまった脂肪を燃やすには、肝臓、筋肉、褐色脂肪細胞のスイッチをオンにして、基礎代謝を元に戻すことが大事だそうで、このスイッチを入れる物質として杜仲葉に含まれるのが「アスペルロシド」という物質だ。これが体内に取り込まれると、腸内への胆汁酸分泌を高めるほか、血管を通って、肝臓・筋肉・褐色脂質の代謝・燃焼を高めてくれる。これにより「体脂肪が減り、肥満を改善することができる」と藤川氏。

そしてこれらを発展させたのが第五世代のダイエットだ。先ほどの上原教授の講演でもあったように、上記のスイッチのほかに、NO放出スイッチを入れることが重要。NOが分泌されると、血管に柔軟性が出て、年を重ねても血管が切れにくくなる。このスイッチを入れるのが、同じく杜仲葉にある「ゲニポシド酸」。

つまり杜仲茶を飲めばNO放出スイッチが押され、肝臓による脂肪分解、筋肉利用、褐色脂肪組織での熱産生が起きるのでダイエットには効果的なのだ。「これからのダイエットは、杜仲茶を上手に活用し、血管年齢を若返らせ、しなやかな血管を手に入れることが健康・長寿の秘訣である」と藤川氏は語った。

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なお、1日に杜仲茶2袋(杜仲茶葉6グラム)を1.5リットル煮出して飲むと、ウォーキング1時間と同じ消費カロリーがあるとのこと。食事ごとに飲んだり、外出時や運動に持ち歩いて飲んだりするほか、熱い杜仲茶を飲んで半身浴でリラックスしたりする、あるいはお酒のチェイサーとして飲むという方法も効果的だそうだ。

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以上、杜仲茶の持つ健康効果について紹介してきた。日常的に飲むことで、知らないうちにかなりのダイエット効果が見込める杜仲茶。筆者もこれからは健康のために毎日杜仲茶を飲もうと決意させるに足るセミナーであった。

日本杜仲研究会

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