株式会社スプリュームは、映画のように滑らかにアニメーションする、高精細な立体的に表現されたアバターを実現し、スマートフォンでのさまざまなアプリやサービス向けオープン・プラットフォームとして提供すると発表した。
スマートフォンの登場により、携帯電話のリッチ化が一層進んでおり、「ツイッター」や「USTREAM」などライブ性(同期性)の高いサービスが急速に普及している。また、映画「アバター」のヒット、3Dテレビの発売によって、一般ユーザーがデジタルキャラクターに慣れ、ビジネス向けも含めた広範なネットサ―ビスにおいて、ハイクオリティな3Dアバターが活用される素地もできた。
こうした状況の中、「アバター」は、ユーザーにとってネットのコミュニケーション活用のための、サービス提供事業者にとってはマネタイズのための、ひとつの核になっていくと考えられる。スプリュームでは、こうした背景にあわせ、スマートフォン向けに、「動き」で豊かな感情表現ができる、高精細な3Dアバター「ハイエンドアバター」を提唱する。さまざまなネットサービスの事業者/開発者にAPIを公開し、プラットフォームとして提供する。
スプリュームはこれまで、自社開発のPC向け3Dインターネット技術を核に、仮想空間共有サイトを展開してきたが、スマートフォンの登場により、こうしたノウハウがモバイルに活かせるようになった。スマートフォンの高解像度で大きな液晶画面では、従来のようなイラストを用いた簡易型のアバターではなく、高精細な画質とハイクオリティな質感をそなえ、映画のように滑らかに動く3Dアバターが実現できる。こうした次世代型アバターは、米国のソーシャルアプリに見られる新しい傾向のように、これまでアバターを利用してきた若年層だけでなく、広い年齢層に受け入れられていくと考えられる。
高精細な「ハイエンドアバター」プラットフォームは、Android携帯向けアプリケ―ションを販売する「Androidマーケット」や、iPhone向けの「App Store」などにおけるプリケーション流通、デジタルコンテンツ課金、広告の3つのマネタイズ軸を中心にしたサービスやアプリケーションでの活用を想定している。2010年夏から秋よりAPIの試験的な公開をはじめ、また、ツイッターでアバターを活用して、アバターのつぶやきがツイッターに流れるようなアプリも、活用事例として公開していく予定。
スプリュームでは今後、自社単独でクローズドにプラットフォームの開発、提供を進めるのではなく、さまざまな分野の企業、開発者、クリエーターと連携をとりながら、世界に発信できる新しいプラットフォーム環境の確立を目指す、「クラウド型」でプロジェクトを進めていくとしている。
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