地球環境にやさしいエコが叫ばれるようになってから、もう何年経っただろう。特に東日本大震災以降は、福島第一原発事故によって日本のエネルギー事情が大きく転換せざるを得ない状況になってしまった。今後は低炭素で循環型のエネルギー消費社会へと転換することが急務となっている。

このような状況下で、政府は2020 年を目標に、一次エネルギー(※1)の年間消費量を概ねゼロとする「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」(※2)を標準とした住宅基準にすることを表明している。PV・HEMS・リチウムイオン蓄電池に加え、ZEH普及への補助金制度も始まっており、社会的にもこれからの新築住宅には一次エネルギーの収支ゼロが求められているわけだ。

セキスイハイムグループは、これまで環境・エネルギー分野における社会的貢献への積極的な取り組みを進めてきており、7 月にはZEH補助金対応仕様(2013 年度)が標準化された「ミライ・クラス」シリーズを商品化した。

そして今回発売する「スマート・パワーステーション」シリーズでは、さらにその先を見据えている。具体的には家電(冷蔵庫・IHヒーター、テレビ等)も含めた一次エネルギー消費量でもゼロを達成できる住まいを実現することを目標にした。そこでその実現のためにPV+HEMS「スマートハイム・ナビ」+蓄電システム「e-Pocket(イーポケット)」の3 点セットをより進化させたという。同社は、本シリーズをエネルギーの自給自足を目指せる「エネルギー自立型快適住宅」への第一歩となる商品として位置付けている。

※1:一次エネルギー/二次エネルギー
石油・石炭等の化石燃料、原子力の燃料であるウランなど自然から直接得られるエネルギーが一次エネルギー。石油・石炭等の原料を加工して得られるエネルギー(電気など)を二次エネルギーという。
※2:ZEH
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略。開口部や外壁の断熱化、設備機器の省エネ性能の向上や太陽光等の再生可能エネルギーの活用などを通じて、一次エネルギーの年間消費量を極力削減し、ゼロあるいはプラス供給を可能にする住宅のこと。

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