日銀の黒田総裁は1月22日の会見で、2%としている物価目標の達成のためには、今春の賃上げが重要だと指摘した。首相が経済界に賃上げを求めることが異例なら、日銀総裁の同様の発言もまた、「異例中の異例」である。

賃上げはデフレ脱却には不可欠なのだが、企業側の事情としてはおいそれとは応じることができず、賃上げとなる企業が一部にとどまりそうなことは、先週の記事でもふれた。

だが、景気の足を引っ張る要因は、実は消費税増税だけではない。今回は、この辺の事情についてふれてみたい。


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