ITライフハック

IDC

AIによる革新および生産性の向上が3年以内に2倍以上に加速する!? マイクロソフトとIDC Asia/Pacificによる共同調査結果を公表

190301_AI_report_nc

AIが注目されてはや数年、実際に実務にAIを導入する企業も増えてきた。今後は、AIを自社サービスの中に、どう組み込むのか? AIを導入して業務をどう改善するのか? といった具体的な業務への落とし込みが重要になってくる。

こうした中でも、「AIは、未だになんだかよくわからない」、「AIを導入したってコストが無駄になるだけだ」、「そもそもAIがうちの業務に向いてるとは思えない」などという心配からAI導入を躊躇している企業はまだまだ多い。

このように期待と不安が入り混じったAIだが、日本マイクロソフトが、同社とIDC Asia/Pacificが共同で実施したAIに関する調査「Future Ready Business:AIによるビジネスの可能性について」の結果を公表した。現在および将来的にAIを導入するか迷っている企業の人は要チェックだ。

同調査において判明した重要なポイントは以下の3点。

■『Future Ready Business:AIによるビジネスの可能性について』調査の主なポイント
・日本において、AIの取り組みを開始した企業は33%程度
・2021年までに、ビジネスリーダーは、AIがイノベーション(革新的な製品やサービスの開発、提供)と従業員の生産性の向上を2倍以上に加速すると期待
・AI活用の成功の鍵は「従業員のスキル」、「インサイトを得るためのツール」、「組織文化」の3つ


190301_AI_report_01

図1:イノベーション推進と従業員の生産性向上におけるAIへの期待値(現在および3年後)

■AIの重要性は理解できても実際に取り組む企業は3割程度
調査対象のビジネスリーダーの約4分の3が、自社の競争力強化にとってAIが重要であると述べるいっぽうで、AIに関する取り組みを開始した日本企業はわずか33%に過ぎないことが判明した。

AIを理解している企業は、もうずっと先を走っているが、残りの67%の企業は、AIの何たるかを完全には理解できていない。AIへの理解が進んでいない人がまだまだ多いことがわかる。

ただ、すでに自社でAIを採用した企業は、その有効性を確認し、2021年までに自社の競争力を2.5倍に向上できると期待しているという。

■AIの採用理由ベスト5
企業におけるAI採用理由のベスト5は次の通り

1.競争力の強化(回答者の22%が最も重要な要因と回答、以下同)
2.イノベーションの加速(18%)
3.従業員の生産性向上(18%)
4.顧客エンゲージメントの向上(14%)
5.利益率の向上(14%)


■企業がAIを導入することで得られるメリットとは?
AIを自社に取り込むことで、どういった効果が得られるのか、といったことは、上記のAI採用の理由から、推測できるだろう。「競争力を強化したいからAIを導入する」というわけだ。

IDC Japanソフトウェア&セキュリティ/ITスペンディング グループディレクターの眞鍋 敬氏は、AIを導入することについて次のように述べている。

「現在、企業はAIを導入することによって、11~14%のビジネス改善を期待しています。さらに3年後には少なくとも2.1倍の向上を期待しており、AI導入によるビジネス改善の効果はイノベーションの加速、利益率の向上、従業員の生産性向上の分野で最も高い向上が期待できると予測しています」。

190301_AI_report_02

図2:AI活用によるビジネス改善効果の期待(現在および3年後)

■従業員のスキル、ツールおよび組織文化がAI導入成功の鍵
また、同調査では、従業員のスキル、ツールおよび組織文化がAI活用を成功させる鍵であることが明確になったとのこと。

「企業のリーダーは、AIを自社のコア戦略とし、組織文化を育成する必要があります。AIは短期に効果を感じられなくても、長期的視点から継続的な投資を行っていくべきです。さらに、AI 活用のための開発、展開、管理のための人材育成、および適切なガバナンスを備えた堅牢なデータインフラストラクチャの構築が喫緊に求められます」(眞鍋氏)。

AIを採用しているビジネスリーダーが直面する最も重要な課題は、

1)従業員のAIに関するスキルや人材育成プログラム
2)AIを活用するための分析ツールやインフラストラクチャー
3)AIを十分に活用できる組織文化


上記の3つであるという。なお、今回の調査対象となったビジネスリーダーと従業員の多くが、リスクの許容、積極的イノベーション、組織境界を越えた協業といった要素が現時点では十分でないと考えているとのこと。
190301_AI_report_03

図 3:日本の組織が直面するAI導入の課題

AI導入の意思決定権を持つビジネスリーダーは、イノベーションと継続的学習が組織の中核となる新たな文化を取り入れていく必要があり、これにより、俊敏性、適合性、そして、成長への礎を築くことが可能になるという。

■日本企業におけるAI導入の重要なポイント
同調査の結果から、日本企業において、AI導入にまだ手を付けていない企業は、まず「AI導入はやってみたいが、どういった風に導入したらよいのか?」「AIを事業内のどこで活用するべきなのか?」といった点を意思決定権を持つリーダーたちが考え、導入を促進することが必要だ。

そして、導入された従業員側は、「AIに関するスキルアップ」「AIに関する人材育成プログラムへの参加」といった積極的な行動が必要だということがわかる。

なお、より詳細な情報は、レポート「Future Ready Business: AI によるビジネスの可能性について」(https://aka.ms/AI_ReportJapan)を参照するといいだろう。

■Future Ready Business: AI によるビジネスの可能性について調査概要
調査対象および人数
・ビジネスリーダー(※1):1605名
・従業員(※2):1585名

※日本ではそれぞれ150名、152名が回答。
※1:250人以上の要員を擁する組織で意思決定権を持つビジネスリーダーとITリーダーが調査対象。
※2:組織の意思決定には参画していない回答者。
調査対象地域:アジア太平洋地域の15か国・市場:オーストラリア、中国、香港、インドネシア、インド、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、スリランカ、台湾、タイ、ベトナム。
調査対象業種:農業、自動車、教育、金融、政府、ヘルスケア、製造、小売、サービス、通信/メディア。


ニュースリリース
マイクロソフト

ITライフハック
ITライフハック Twitter
ITライフハック Facebook

ITビジネスに関連した記事を読む
角川ドワンゴ学園、N高のノウハウを活かした小中学生のための実践的なプログラミングスクールを開校
富士フイルム、長年撮りためた大量の写真をスッキリ整理できるクラウドサービスを今春スタート
LINE Pay、全国の「松屋」「松乃家・松のや・チキン亭」「マイカリー食堂」「ヽ松」に対応
本気で即戦力を育成する実践型IT技術研修「BFT道場」がリニューアル。受講スタイルで選べる3つコースのIT研修が登場
2019年1月度のLINEスタンプ、LINE着せかえ、LINE絵文字月間MVPが決定!













アップルがモバイル市場を牽引!国内モバイルデバイス市場規模が明らかに



IDC Japanは、国内モバイルデバイス市場(スマートフォン市場、メディアタブレット市場を含む)の2012年第1四半期(1~3月)の出荷台数を発表した。

続きを読む

スマホの市場規模は1兆4,013億円!IDC、国内製品別IT市場予測を発表



IDC Japanは、2011年第2四半期(4~6月)の実績、および最新の景気動向などに基づき2011年~2015年の国内製品別IT市場予測を発表した。

続きを読む

PCとスマホのどちらが必要?IDC、PCやスマホの利用実態の調査結果を発表



IDC Japanは、国内家庭ユーザーを対象に、PC、スマートフォン、メディアタブレットの利用実態について調査/分析し、その結果を発表した。

続きを読む

第2四半期PCはHPがデルを抜きPCシェア4位に!トップ3は変わらずNEC、富士通、東芝



2011年第1四半期は、東日本大震災の影響がありマイナス成長となったパソコン市場だが、第2四半期は一転して、家庭市場、ビジネス市場ともにプラスとなった。
IT専門調査会社IDC Japanによると、ビジネス市場は震災の影響が残ったものの企業の需要が回復し、前年同期比2.4%増の174万台、家庭市場はPCの単価が下がることで需要が刺激された結果、前年同期比3.4%増の203万台と、全体で2.9%増で376万台を記録した。

シェア4位は、デルを抜いたHPとなったものの、HPとデルの差は0.3%と拮抗している。上位3位は変わらずNEC、富士通、東芝という順になった。

続きを読む

PCはどのくらいで買い換えているのか?そしてPCに満足しているのか



PCは家庭でも会社でもすでに必需品だ。ただし、新機種が投入されるサイクルが早く、いつ購入していいか分からない。今のPCをいつまで使うのかが問題となる。果たして、いつ買い換えればいいのだろう。

どうやらビジネスPCでは、平均するとデスクトップは利用年数が4.6年、ポータブルは4.1年のようだ。

続きを読む

クラウドって何か知ってますか?理解している企業は約4割と急上昇



東日本大震災で企業の危機意識が大きく変わった。もし何かあった場合は、企業の存続に関わる事になるからだ。そこで注目を集めているのがクラウドなのだ。

IT専門調査会社のIDC Japanでは「国内クラウド市場ユーザー動向調査結果」を発表している。パブリッククラウドの認知率と利用率が急上昇している事が分かってきたのだ。

続きを読む

東日本大震災で危険を再認識!ストレージの災害対策強化が急務に

東日本大震災により企業による災害対策の意識が変わってきた。被害状況によっては、企業の存亡に関わるからだ。

IT専門調査会社IDC Japanは、国内中堅中小企業を対象に、ストレージの利用実態調査をまとめた。すると、2011年度の重点として「災害対策強化」が大きくアップしていたのだ。

続きを読む

ついにLinuxがUNIXを越える!2010年サーバーOS市場規模が明らかに

Windows 7が登場してもうすぐ2年が経過しようとしている。Windows Vistaの反省を踏まえ、同じカーネルを使用しながらも、使い勝手や処理性能を改善することでWindows 7が人気となったのだ。

IT専門調査会社 IDC Japanの「国内オペレーティングシステム市場予測」から、このWindows 7の人気を裏付けるように、2010年のオペレーティング市場の好調さが見えてきた。
ただし、東日本大震災の影響で2011年はPCの出荷台数が大幅に減少し、それにあわせてオペレーティング市場も縮小することが予測されている。

続きを読む

国内ITサービスの回復が遅れる!さらに企業のニーズも変化

次々に発表される市場調査を見ると、やはり東日本大震災の影響は大きかったのだと再認識する。被災地、被災者だけでなく、IT業界も大きな影響を受けている。

IT専門調査会社IDC Japanが調査した「国内ITサービス市場予測」からも、その影響がうかがえる。しかも震災直後の被害に加え、2011年夏に予想される広範囲の電力不足と、二重の影響が企業の慎重姿勢を強くしているとのことだ。

続きを読む

大震災の影響を懸念!2011年はハイパフォーマンスコンピューターが減少

東日本大震災は、日本各地に影響を与え続けている。ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)市場もそれにもれることはなさそうだ。
富士通と理化学研究所が2012年の本格稼働を目指しているスーパーコンピューター「京」が世界最速を記録したばかりだが、そんなに楽観してばかりはいられない。

IT専門調査会社であるIDC Japanが、国内HPC市場における2010年の分析と2011年~2015年の予測を発表した。

続きを読む

NEC VS 富士通のPC頂上決戦!一騎打ちでNECが競り勝つ

古くはFM-7/FM-77 VS PC-88/PC-98と、富士通とNECは国内パソコンでは老舗だ。この両PCメーカーの2010年度第4四半期は、絶好調の富士通がパソコン出荷台数でNECを抜いたのだが、果たして2011年第1四半期の結果はどうだったのだろうか。

富士通が逃げ切ったのか、NECが意地を見せたのか、IDC Japanは2011年第1四半期のクライアントPC市場出荷実績値を明らかにした。

続きを読む

2015年には法人スマートフォンが9倍に!震災がビジネスモビリティ戦略を加速

東日本大震災は、被災地の企業に大きな影響を及ぼした。今後、東海エリアでの大地震も警戒される中、各企業は震災が起こった場合に備えて、事業継続性/災害対策に対する戦略の見直しを迫られた。そこで注目されたのが、スマートフォンやモバイルPCなどのビジネスモビリティ戦略だ。

すでに、IT専門調査会社 IDC Japanが行った「国内ビジネスモビリティ市場予測」から、2010年のスマートフォン法人加入者は65万人、社外でPCを利用しているユーザーは454万人に達することが分かっている。今後、このビジネスモビリティ市場はどのように変化していくのだろうか。

続きを読む

半導体が足りない!震災でウェハー生産が10%も減少

東日本大震災は東北地方に大きな爪痕を残した。この震災でIT産業もダメージを受けた。
IDC Japanは、東日本大震災での国内IT関連事業所への影響と復旧見通し、2011年の生産インパクトを発表した。

続きを読む

企業の8割以上が高速プリンターに満足!ではコストは

使いやすい操作パネルを搭載し、iPhoneやAndroidから印刷できるようになるなど、個人向けプリンターは日々進化し普及率も高い。一方で企業は、いつも使っている高速プリンターに満足しているのだろうか。何か問題点はないのだろうか。

IDC Japanは、企業を対象に高速プリンター(印刷速度がモノクロプリンター/複合機では70枚/分以上、カラープリンター/複合機では60枚/分以上)に関するユーザー動向を調査した。そこから、問題点が浮かび上がってきた。

続きを読む

ITライフハックやlivedoor ニュースのIT記事をサクサク読めてシェアできるアプリ

  • iPhone版はこちら
  • Android版はこちら
最新記事
QRコード
QRコード
カテゴリ
月別アーカイブ
配信中
ITライフハックは以下のニュースサイトにも記事を配信しています。
記事検索
このサイトについて

タレコミ、ITライフハックに寄稿したいというご要望も受け付けていますので、興味をもっていただけましたら、お気軽にご連絡ください。

ITライフハック代表
関口哲司

日本大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。理学博士。日本物理学会会員。IT系記事を中心に著書多数。原稿の依頼歓迎。

編集長・ライター
小川夏樹

ソフトバンクにてPCComputing、PCJapanの編集を経験した後フリーランス・ライターを経て現在に至る。PCハードウェア、Windows使いこなし、イメージングデバイスを語らせたらいつまでも話が止まらないPCヲタ。年甲斐もなくゆるキャン△でアウトドアに目覚めボーイスカウト以来のアウトドア再デビュー。IBMにてThinkPadのリペア技術員の経験アリ

副編集長・ライター
今藤弘一

PCComputing、PCJapanの編集からZDNet(現:ITmedia)へ、ITmedia Games、PCUPdate(現:PC USER)の編集長からオンラインゲーム会社のIR担当や採用広告の制作、フリーライターを経て現在に至る。最近のトレンドはソロキャンプ。ブッシュクラフトとまではいかないが月1~2はどっかにキャンプに行っている。あと鉄分(乗り鉄)かなり多め。

>>詳しくはこちらへ

連絡先:itlifehack【at】mediabank.jpn.com
プレスリリース:press【at】mediabank.jpn.com
【at】は@
Twitterアカウント:@ITlifehack
  • ライブドアブログ